コンサバな2本サスでも、走りは……!
リヤに2本のサスペンションを持つネイキッドバイクのスタイリングは、現代二輪車の基本形とさえ言えるかもしれない。
この姿形を代わり映えしないと酷評するライダーでも、ときにはこのスタイリングに安心感やあこがれを抱くときがあると思う。
それもそのはずで、こんなカタチのバイクは、何十年も前からあった。というより、そのころはほとんどの市販車がこんなカタチで、だからネイキッドバイクなんて言葉もなかった。80年代には一時、レプリカが大ブームとなったけど、90年代にはその反動でネイキッドがブームとなったわけで、「飽きた」も「これでないと」も理解できる。
そんな伝統的スタイリングを継承する、現代のリヤ2本ショックのネイキッドたちは、走りの方向性も似ていることがほとんどだ。
その方向性とは、簡単に言うなら、どっしり型。いまのスーパースポーツみたいに、フロント重視で曲がっていく感じではなく、乗っているイメージは(実際にはそうでなくても)リヤ下がりなモデルが多い。
だから峠道なら、クルクル旋回して楽しむよりは、適度なペースでクルージングするのが似合う。そんな感じで走っていても、車重があったり車体がそれほどガチッとしてなかったりするため、すごく速いわけではないけど、意外とスポーツ気分を満喫できるのだ。
CB1300SFも、正にそんなモデルだ。さらに良さを付け加えておくと、高速巡航時の快適性が高く、大柄だがじつは市街地でも扱いやすく、そしていつでも素直。信頼性の非常に高いABS仕様もあって、荷物積載性も最高レベルと、オールマイティなモデルとなっている。
98年に登場し今年で10周年を迎えた、ロングセラーモデル。幅広い回転域で力強く扱いやすいエンジンと、存在感あるスタイリングは、ネイキッドのスタンダードモデルだ。一見大柄な車体だが、走り出せばそれを感じさせない運動性能を発揮する。
素直なライディング特性を持ち、バランスの取れた車体構成のため、ベテランライダーからの評価は高い。04年のマイチェンでは、スロットルポジションセンサー付きキャブレターを採用し、ドライバビリティが向上。
現在までに新排ガス規制をクリアしたネイキッドのなかで唯一の空冷エンジン。トータルバランスにすぐれ、日常の街なかからワインディングを含めたツーリングまでオールマイティに活躍してくれる。06年にモデルチェンジをし、スポーティな走りに磨きをかけた。
GSX-R1100譲りの油冷エンジンを搭載。フレンドリーな味付けがされたエンジンだが、ちょっといじれば怪物の片りんを現す。当時販売されていたイナズマ(400cc)とほぼ同じサイズで、軽量コンパクトなのが特徴。
スズキ伝統の油冷エンジンを搭載し、国内ビッグネイキッド最大の排気量を誇る。ボリュームのある車体だが軽快なフットワークをこなす一面を持つ。ツーリングで活躍する容量22Lのタンクが魅力的だ。
カワサキを象徴するライムグリーンをあしらったスポーティなデザイン。あらゆる走行で効果を発揮するハーフカウルを標準装備。重量を感じさせないコンパクトな車体で取りまわしもラクだ。
ビッグネイキッドという新たなジャンルを切り開いたカワサキ最大の空冷ネイキッド。力強い加速は走ることの楽しさを教えてくれる。カワサキらしい硬派なスタイルは多くのライダーから絶大な支持を受けている。
流れるような伸びのあるタンクに、時代を感じる750tのエンジンを搭載。ナナハンとネイキッドの組み合わせは、本来のオートバイが持つ魅力を表現している。まさに風を切りながら走るネイキッドにふさわしい。