2024/12/21 15:43:25 更新【オイル交換】ホンダ CRF250L エンジンオイル&フィルター交換ホンダ CRF250L
エンジンオイルの定期交換でホンダCRF250Lにご入庫いただきました。 前回はオイル交換のみでしたので、今回はフィルターも同時に交換します。

CRF250Lのオイルフィルターは小さなものが使われています。 オートバイはスペース的に大きなフィルターを使うことができません。 これはエンジンだけでなく、電装パーツなど様々な部分が制約を受け、各部品を小型がされています。 エンジンオイルも容量が少ないのはオイルタンク(オイルパン)を大きくすることができないためであり、同様にフィルターも大きく出来ないのです。 それでいて自動車に比べれば常用エンジン回転域は非常に高く、CRF250Lなら高速道を巡航するためには常時5000〜6000回転を維持することになります。 追い越しするための加速時には9000回転超となることすらありますが、普通自動車なら高速巡行は2000〜3000回転程度じゃないでしょうか? つまりオイルの劣化は自動車の比ではありません。 同じことはプラグの劣化にも言えます。 だからこそ、オートバイのオイル交換時期は車より圧倒的に短く、走行3000〜5000キロ毎、または半年以内の交換が必須になります。

オイルフィルターはオイル交換2回のうち1回の割合で実施します。 フィルターはろ過器ですので、走行しなければ汚れません(劣化しません) エンジンオイルは熱が加えられると徐々に劣化しますから、仮にオイル交換から100キロしか走っていなくても半年で交換が必要です。 これに対しフィルターは100キロ程度では汚れていないので交換は不要です。 もっとも短距離を短時間だけ走る場合が多いオートバイのエンジンオイルはカーボンが蓄積されやすく、それだけフィルターも汚れますので基本はオイル交換2回のうち1回で交換しましょう。 目安的には前回のオイル交換(半年以内)から500キロ程度の走行ならフィルターの交換は1回見送っていいかもしれませんね。 オートバイ屋的には売り上げを考えれば交換をおすすめしたいところですが、お客様側のたてば費用を抑えられるところは抑えるのが良いでしょう。

オイル交換で使用するのはミッツ・ハー公式推奨エンジンオイルのルブロス。 ルブロスのオイルラインナップはぜんぶで5種類。 ① Moto-Synthe…原付や実用車などに使用するベーシックオイル ② Moto-ST…水冷、空冷問わず、旧車にも使える万能高性能オイルで、ストリートからワインディングのスポーツ走行まで可能な部分合成油 ③ Moto-SS…ストリートからサーキットまで幅広く対応する高性能100%化学合成油 ④ Moto-RS…ハイパワーエンジンにも対応し、サーキット走行からレースシーンでも使える100%化学合成油 ⑤ Moto-GP…サーキットやエンデューローなどでの高温・高負荷にも耐えうる本格的なレースにも最適な乾式クラッチ専用の100%化学合成油 ②〜⑤はルブロス独自のナノパフォーマを配合しています。 更にグレード(使用温度領域を表す10W-40などの数字)は様々なご用意がございます。 今回使用したオイルはコストパフォーマンスナンバーワンのMoto-ST 10W-40を選択しました。

ルブロスオイルの一番の特徴は独自のベースオイル「ナノパフォーマ」が配合されていること。 ルブロス最大の特徴である新開発ベースオイル“ナノパフォーマ”は 1.オイル分子の細分化 2.オイル分子の均一化 3.オイル分子の結合力強化 これらの特徴を持つナノオイル分子は、オイルと金属の隙間を埋め、ベアリング効果や、密閉効果をより高める働きをします。 ●ベアリング効果 ベアリング効果によるフリクションが少なくなる結果として 1.油温上昇の抑制・安定化・低減 (摺動抵抗の軽減により、摩擦発生と酸化・劣化の予防) 2.高回転での伸びが良くなる (クリアランスを均一化して、摺動抵抗を軽減) 3.エンジン音を抑える ●密閉効果 密閉効果により吹き抜けを抑える効果として 1.パワーとトルクの上昇 2.ブローバイガスの減少 3.オイルの耐久性向上 このナノパフォーマの効果こそがルブロスの特徴なのです。

今回使用したMoto-STはVHVI配合のシンセティックブレンドオイル。 水冷、空冷を問わず、旧車にも使える万能高性能オイル。シティランからワインディングまでストリート走行に最適です。 VHVI(Very High Viscosity Index)は「超高粘度指数」と訳せる化学合成オイルです。 VHVIは鉱物油に水素化精製処理を施したもので、純粋な鉱物油と比較して分子構造が均一で、不純物が少ないのが特徴です。また、VHVIをベースにしたエンジンオイルは高温時と低温時の粘度差が出にくい特性もあります。 化学合成オイルの高性能と、鉱物油の経済性を組み合わせたMoto-STはシール等への攻撃性を考慮しており、旧車にも最適な高性能エンジンオイルです。

オイル交換をしながら各部を点検します。 ドライブチェーンのたるみ(伸び)具合の点検と調整、注油。 各可動部の点検と必要であれば洗浄注油。 サスペンションの動きやオイル漏れのチェック。 エンジンオイル、タイヤの空気圧、ヘッドライトやウインカーなど灯火類の確認。 一通りの点検を終えたら仕上げに車両を洗車して作業終了です。 洗車中に直接車両各部を触れることで部品の脱落、欠品、破損、ゆるみなどを点検できます。 定期的な点検は洗車から始めるのが良いと思います。 オイル交換時も単にオイルを変えるだけでなく、そのタイミングを定点観測ポイントとして各部を点検しましょう。
