2024/07/21 17:48:29 更新【スクーター タイヤ交換】スズキ アドレスV50 タイヤ交換とエンジンオイル交換スズキ アドレスV50
タイヤ交換とエンジンオイル交換でスズキの原付スクーター アドレスV50にご入庫いただきました。

50ccスクーターのホイールサイズは小径の10インチが主流です。 小径ホイールの為、スタート時の加速力に優れていて機動性が高く、軽快なのが特徴です。 小さなサイズだと路面の影響を受けやすく、軽快感とトレードオフで安定感が犠牲になりますが、そもそも高速走行をすることのない50ccですので問題ありません。 ただ、小さなサイズということは摩耗も早くなります。 特にスクーターは乗りかたにもよりますが後輪が圧倒的に減りが速い傾向にあります。

まずはエンジンオイルを抜きます。 50ccのオイル交換は1500〜2000キロ毎、または半年以内の交換が推奨されます。 エンジンは回転数が高いほどパワーを発揮するわけですが、50ccという非力なエンジンが車の流れに乗るほどのパワーを得るためには高回転化する必要があります。 市街地での常用回転域は普通乗用車の2〜3倍。 普通乗用車は高速道路も走りますし150キロ程度の走行も可能ですので、市街地ではそれほどエンジンを高回転化してパワーを使う必要がありません。 50ccは法定速度は30キロですし、実際の最高速度も60キロ程度。 つまり60キロで最高出力を発揮するようになっているわけです。 これからもわかるように市街地では50ccはパワーを振り絞るように走ってるのです。 自動車よりも早いサイクルで、またしっかりと油膜を形成できるオートバイ専用オイルを使いましょう。

今回はタイヤは前後交換。 後ろの摩耗が目立ちますが、フロントタイヤもひび割れが目立つようになってきていますので同時交換です。 オイルを抜いている間にフロントタイヤを交換します。 車体からホイールを取外し、ホイールからタイヤを外します。 空気を入れるチューブレスバルブは切り取って新しいものと交換します。 このバルブ、根元はゴムなのでカッターで切り取るんですが、ゴムゆえに経年劣化で折れることがあります。 空気を入れる際に力が加えられるとポキリと… ゴムが劣化で硬化するんですね。 タイヤ交換のタイミングで同時に交換するのがおすすめです。

ノーマルで装着されているチューブレスバルブはストレートタイプ。 これだと空気入れの形状によりますが、空気が入れにくいのです。 ガソリンスタンドの空気圧計だと使用できない可能性もあります。 そこで今回はL字型を装着。 これなら簡単に空気圧チェックができます。 但し、空気圧測定時はちゃんと指でバルブを保持してあげてください。 横向きに力が加わるため、指でバルブ自体を支えてあげないと折れやすいので注意が必要です。

新しいチューブレスバルブを装着し、新しいタイヤをホイールに組み込み空気を補充。 ホイールのベアリングの状態も必ず確認します。 車体からホイールを外すこういうタイミングでしか点検できませんからね。 指を入れてきちんと違和感なく回ればOKです。

車体にホイールを装着する前にブレーキシューを点検。 ディスクブレーキと違い、これもホイールを外したタイミングでなければ点検できません。 少し摩耗していますがまだ大丈夫だと思います。 清掃してカム部をグリスアップしてブレーキ点検は完了。 アスクルシャフトはしっかり磨いてからグリスアップして装着。 これでフロントタイヤは交換完了です。

ふるいオイルが抜けきったタイミングで排出(ドレン)ボルトを締め、新しいオイルを注入。 あとは後輪を交換です。 後輪はマフラーを取り外します。 最初に作業をしなかったのはマフラーが冷えるのを待っていたのです。 最近のオートバイはマフラー内に触媒があるのでなかなか冷めないんです。

なかなかの減りっぷりですね、後輪は。

マフラーを取外し、後輪をホイールごと取り外します。 フロントタイヤの時と同様にチューブレスバルブも新しくしてタイヤを組み替え。 ブレーキの点検、清掃、整備(グリスアップ)してから車体に装着し、マフラーを装着すれば作業完了。

交換前は前後ともにIRCのタイヤが装着してありました。 今回はダンロップのタイヤに交換です。 IRCやダンロップ、ブリヂストンはもちろん、ミシュランやピレリ、メッツラーと言った欧州ブランド、チェンシンやDURO、ティムソンといたアジアンブランド等各種取り扱っています。 お客様の車両の使い方(走行距離など)をお伺いしたうえで最適なタイヤをご提案します。 お気軽にご相談ください。

仕上げに洗車をして作業終了。 次は(特に後輪は)もう少し早めに交換しましょう! これだと雨の走行が危険なだけでなく、晴れている時でも急ブレーキで止まりにくいと思います(スリップします) パンクのリスクもありますし、くれぐれもご注意ください。 ご用命いただきありがとうございました。