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2024/05/31 19:09:58 更新【スクーターオイル交換】スズキ レッツバスケット エンジンオイル交換スズキ レッツバスケット

作業実施日 2024/05/31

スズキの原付スクーター、レッツバスケットにオイル交換でご入庫いただきました。

ご納車から約半年。 近距離走行を中心に冬を超えたスクーターのエンジンオイルは… やはり汚れていました。 オイルゲージには白濁し、クリーム状になったオイルが付着。 オイル自体は真っ黒です。 近距離しか乗らない小排気量のエンジンは大変過酷な状況にあります。 特に冬場が問題。 その理由は小排気量ならではの問題で、エンジンがしっかり発熱してくれないからなのです。 もともと小排気量のエンジンオイルは過酷な状況にさらされます。

排気量が小さくなればなるほど高回転化するからです。 エンジンはパワーを出すためには排気量をおおきくするか、エンジン回転数を高くする必要があります。 50ccという小さな排気量で一般道を普通自動車と同程度の速度で走るためには高回転化するしかありません。 その為、50ccスクーターのエンジンの常用回転域は、普通乗用車の3〜3.5倍です。 小さなピストンが普通乗用車のエンジンの3倍の速度で動いているんです。 金属同士がこすれて熱を持ち、やきついてしまうことを防止するために摺動面を保護する役割のあるオイル。 油膜切れを起こさないように高性能オイルが必要になります。

更にオイル容量はわずか700cc程度。 普通乗用車の1/5以下です。 みるみるうちにオイルは劣化します。 しいて言うながらエンジン自体の発熱量が少ないため、熱による劣化がすくないことくらいでしょうか。 ただ、この発熱が少ないことも問題になります。

エンジンは空気を吸い込んでガソリンと混ぜ、その混合気をエンジン内で燃焼させます。 十分にエンジンやマフラーが暖まっている状況であれば良いのですが、そうでない状態でエンジンを停止するとエンジンやマフラー内部に結露が発生します。 チンチンに熱くなっていれば瞬時に蒸発するのですが、その為には最低でも15以上走行しなくてはいけません。 冬の朝、住宅街を走る自動車のマフラーからは白湯気のような煙が見えますよね? あれ、燃焼した際に発生する煙ではなく、まさに湯気なんです。 エンジンが始動した直後で一気にマフラー等があたためられ、エンジンやマフラー内部の水分が蒸発しているんです。 ところが幹線道路に出ると、白い湯気を出汁ながら走る車は見えません。 幹線道路に出る頃にはしっかりと熱を持ち、湯気などが出る前に水分が瞬時に蒸発するからです。

50ccだとエンジンの発熱量が少ないのでしっかりあたたまるまでには時間がかかります。 暖まらない状態でエンジンを停止するとエンジン内部やマフラー内部に結露が発生します。 燃焼ガスのカーボンは本来は「すす」ですので次にエンジンを始動した際には吹き飛んでくれるはずです。 ところがカーボンの近くに水分があると、そこにカーボンが吸着していきます。 本来は排気ガスと一緒に排出されるカーボンが徐々に蓄積されるんです。 このカーボンを除去する役割を担うのがエンジンオイル。 近距離走行ばかりしている車両はオイルが黒く汚れやすいのはこのためです。 カーボンをオイルが吸着させ、エンジン内部をクリーンにしてくれるんです。 オイルは潤滑だけでなく、エンジン内部の洗浄も担ってるんです。

冬場になるともっと状況は悪くなります。 大量に発生する結露はエンジンオイルと直接混じりあいます。 するとオイルは白濁したクリーム状に変質します。 油の付着した食器やフライパンを水に浸けておくと、油が白く固形化して水に浮きますよね? それと一緒で水と混じりあい白濁するのです。 よく「乳化」という言い方をすることもありますね。 今回のレッツバスケットもオイル交換前にオイルゲージを抜くと、この白濁したオイルがべっとり付着していました。 この白濁したオイル自体が問題なのではありません。 問題なのはそれだけエンジン内部に水が溜まっているということ。 水はカーボンを蓄積させ、エンジン内部やマフラー内部を錆びさせ(エンジン内部ピストンリングは錆びます)、オイルを希釈します。

もっと言うと、冬場はオートチョークが作動しガソリンが多めにエンジンに噴射されます。 インジェクション化された現代のオートバイならではです。 本来はしっかり暖気してから走行を開始すべきですが、実用車であるスクーターではいきなり走行を開始する方も珍しくありません。 多めに燃料を噴射しているのにアクセルをいきなり全開! 昔のキャブレター車だと、いわゆる「カブる」症状が出て失速しますがインジェクション車は何とか走ってくれます。 この際、多くのガソリンがエンジン内部に噴射され、燃えきらないガソリンはエンジンオイルに混じっていきます。 これもオイルを希釈する原因のひとつ。 春先に原付スクーターのオイル交換をする際、オイルゲージで最初に湯量をチェックすると大抵はオイルが増えています。 水分やガソリンが混じってオイルの油面が上昇しているためです。

冬場はエンジンにとっては優しい時期だからオイルも傷まない…と言うのは大きな間違いです。 原付スクーターのオイル交換頻度は1500〜2000キロ毎、または半年以内に交換です。 あまり乗らない方は春先と秋口に交換するというサイクルが良いというのはこのためです。 あまりたくさん乗らないから(走行距離が少ないから)オイル交換をしなくて良いというのは大変な勘違い。 むしろそういう方こそ、こまめなオイル交換が必要なのです。

古いオイルを抜いている間にタイヤの空気圧チェック。 下回りや足回りを中心に目視で点検。 エンジン周辺などものぞき込んでチェックします。 ホーンや電球類の確認も済ませ、新しいオイルを入れたら仕上げに洗車。 洗車時には車両全体を素手で触ることにより、部品の脱落やネジのゆるみ等を発見できます。 決してサービスで洗車しているのではなく、点検の仕上げと言う意味で洗車をしているのです。 オイル交換のご依頼でも、オイル交換だけをするのではなく各部の点検も実施します。 このように1500〜2000キロ毎、あるいは半年毎にオイル交換を定期的に実施すれば各部の点検を定期的に実施することになります。 実用的なスクーターだからこそ、しっかりとした点検と整備をしてあげましょう!

対象車両情報
メーカー・ブランド
スズキ
車種
レッツバスケット
作業実績タグ

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