【スクーターオイル交換】ヤマハビーノモルフェ(Vino) エンジンオイル交換(ミッツ・ハーの作業実績 2024/01/09)|バイクの整備・メンテナンス・修理店を探すなら【グーバイク(GooBike)】

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2024/01/09 19:43:04 更新【スクーターオイル交換】ヤマハビーノモルフェ(Vino) エンジンオイル交換ヤマハ ビーノモルフェ

作業実施日 2024/01/09

エンジンオイル交換でヤマハVinoモルフェにご入庫いただきました。

オイル交換は1500キロを超えたら2000キロ未満で交換。 もしあまり乗っていなくても半年毎の交換を強く推奨させていただいております。 メーカー指定の3000キロではエンジンの保護と言う点において不安は残ります。 特に小排気量車でスクーターとなればエンジン回転数(ピストンが上下する運動量)は非常に多く、常用回転域は普通自動車の3〜4倍。 それでいて入ってるオイル容量は僅か700ミリリットル程度で1/5〜1/6以下。 発熱量が少ないので熱による劣化は少ないのですが、金属を摺動させるという点においては自動車よりも全然早く劣化します。 熱による劣化は少ないと言いますが、それは高熱による劣化と言う意味。 実は発熱量が少ないからこそのオイルの劣化はあります。 こちらの車両は半年毎にオイル交換でご入庫いただいてます。 早朝にお仕事にお出かけになり、昼頃にはお帰りになる近距離通勤車両。 半年の走行距離はわずか400キロ程度です。 この近距離短時間だけの使用を繰り返すのはいわゆる「シビアコンディション」 オイルにとっては大変過酷な状況です。

エンジンは走行を開始してから15分程度は走行しないと完全にはあたたまりません。 特に50ccはエンジン自体の発熱量が少ないため、短時間ではまったくあたたまらないのです。 これ、昨今問題となっている「50cc車両の販売が全て終了するかもしれない問題」にも関係があります。 年々厳しくなる排気ガス濃度の規制。 これが更に強化されるのですが、50ccでは対処できない可能性があるのです。 排気ガスを奇麗にするためにオートバイメーカーは様々な対策をとってきました。 2サイクルエンジンを4サイクル化し、キャブレターからインジェクション化。 しかし更に強化されることが決定している排ガス規制に対応するためには触媒装置の装着が必要になります。 ただいくつか問題がありまして、そもそもコンパクトで軽量な原付車両に重くてスペースが必要な触媒装置を装着できるのか? そのコスト分を車両価格に転嫁してユーザーから理解されるのか?(売れるのか?) そして一番の問題は…

50ccの発熱量では触媒が機能しない可能性が高い!! 触媒は熱によって化学変化を起こし、排ガスをクリーンにします(とてもざっくりした説明ですが) ところが50ccという小さなエンジンによる排気ガスの熱は触媒を機能せさせるほど高温にならないのです。 その為、新たな排ガス規制を現在多くのオートバイで普及している触媒装置の装着で乗り切ることが出来ず、新たなエンジンを開発する必要があるもののそれを販売価格に転嫁できない…そこで50ccの販売は終了するのではないかという問題が生じているのです。

50cc販売終了するのか問題は置いといて、それほどエンジンの発熱量が少ない小排気量車の場合、短時間でエンジンを停止するとエンジン内部やマフラー内部に結露が発生します。 エンジンやマフラー内部に水がたまるのです。 この水分にはススが付着し、エンジン内部やマフラーにカーボンが蓄積されやすくなります。 水分は金属を錆びさせますのでマフラーを内部から錆びさせて穴をあけてしまうこともあります。 エンジン内部もそのまま長期間動かさなければ錆びます。 錆びる前に動き出せばよいのかと言えばそうでもありません。 錆びない代わりにエンジン内にどんどん水が溜まるのです。 おまけに冬場はエンジンが暖まるまではオートチョークが作動し、通常より多めのガソリンが噴射されています。 その状態でアクセルをどんどん開けて加速すと…燃え切らないガソリンがエンジン下部のオイルパン(オイルタンク)に落ちていき、オイルを希釈させます。 エンジン内の水分もオイルパンに落ちていき、オイルを希釈させます。

冬場に短距離短時間しか乗らない原付車両の場合、エンジンオイルが増えてしまうことがあります。 これは正確にはオイルが増えたのではなく、オイルにガソリンや水が混じって油面が上昇しただけ。 希釈されたオイルは潤滑油としての性能を低下させてていますのでエンジンを摩耗させます。

大げさな話しではありません。 今の寒い季節の朝、住宅街を走る自動車のマフラーから白い煙がたくさん出ているのを見たことがありませんか? あれ、何かが燃えて排出された煙ではありません。 急激に熱を加えられ、マフラー内にたまっていた水分が蒸発する水蒸気なんです。 煙ならしばらく漂いますが、朝の車から出る白いものはすぐに消えるますよね? 皆さんの口から吐く息が白いのと同じです。 一方で幹線道路に出るとマフラーから水蒸気を出して走る車は少ないですよね? あれは住宅街を走ってる間にエンジンやマフラーがあたたまり、幹線道路に出る頃には瞬時にして水分を蒸発させるほどになっているからなのです。 いくら乾燥していても空気中には水分が含まれます。 エンジンはその空気を取り入れて燃焼しているのですから、しっかりと熱を持たせないとエンジン内部に結露が発生するというのは理解いただけましたでしょうか。

下の写真はこちらの車両から抜いたエンジンオイルです。 エンジンオイルには金属の潤滑・保護という役割の他に隙間(クリアランス)を埋めて圧縮比を高める役目、そしてエンジン内部の汚れ(主にカーボン)を吸着させクリーンに保つ役目を持ちます。 つまりエンジンオイルは燃焼時に発生するススを吸着するので黒く汚れるのです。 オイルが真っ黒になるのは良いことなんです。 それだけ洗浄作用が働いているということですから。 だから定期的に奇麗なオイルに交換する必要があるのですが、短距離短時間走行でエンジンが暖まる前に停止してしまうオートバイのエンジンオイルには… ご覧のとおりオイルがコーヒー牛乳のように白濁しています。 これ、水分が混入しているのです。 家事をされる方ならおわかりになると思いますが、フライパンやお皿に水を張っておくと油分が白くかたまりになって浮き上がりますよね? あれです。 エンジンオイル内に混入した水分も白くなるのです。 常にエンジン内で循環しているので塊にこそなりませんが、オイルを白濁させます。

エンジンオイルは夏場の方が劣化が多いと思う方もいらっしゃるかと思います。 確かに真夏の渋滞などでは空冷エンジンのオイルは熱による劣化が進行しやすいですね。 ただ冬場もこのように水分混入のリスクがあります。 特に短距離短時間走行のオートバイや、発熱量の少ない小排気量車は要注意。 オイル交換はあまり乗っていなくても半年に一度は交換した方が良いという理由のひとつでもあります。

対象車両情報
メーカー・ブランド
ヤマハ
車種
ビーノモルフェ
作業実績タグ

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