13年秋の東京モーターショーでプロトタイプが初披露されたのが、ヤマハの250スーパースポーツモデル。
その市販版国内仕様車が、アジア圏での先行発売に続いて、15年型として昨年末に待望のデビューを果たした。
ライバル登場により、これまで2機種のバトルが演じられていたこのクラスに、ふたたびスポットライトが当たりそう!
クラス最高レベルの出力と本格的なSSルックス
YZF-Rシリーズを継承するイメージのフルカウルスタイルながら、スチール製フレームに249cc水冷並列2気筒エンジンを搭載し、「毎日乗れるスーパーバイク」に仕上げられているのが、14年12月に国内仕様が登場したYZF-R25だ。
ライバルとなるホンダのCBR250Rやカワサキのニンジャ250と同じく、アジア圏を含めた世界各国で販売されるグローバルモデル。ホンダやカワサキがタイで生産するのに対し、こちらはインドネシア製となる。高回転型のエンジンは、クラストップレベルの最高出力36馬力を発揮。ショートマフラーだけでなくパワーフィールにも、兄貴分のYZF-R6を思わせる要素が盛り込まれているのがおもしろい。
一方で車重は166kg、シート高は780mmに抑えられ、左右角34度のハンドル切れ角も確保。小柄なライダーやエントリーユーザーを含めた幅広い層が、日常的に使える車体に仕上げられている。
頂点に立つYZF-R1は、15年型で大きく容姿を変えたが、R25では長年にわたりシリーズのイメージとなってきたツリ目の2眼ヘッドライトなどを採用して、ひと目でYZF系とわかるスタイリング。ヤマハファンにとっては、これも重要なポイントだ。
国内のライバルはこの2機種
これまで、高年式車として選択できる250フルカウルスポーツはホンダとカワサキしかなかった。このうちホンダは、14年春に熟成済み。カワサキは13年型で大幅刷新が図られている。R25の登場により、カワサキ・ニンジャやホンダCBR250Rの中古車価格は影響を受けるのだろうか?その動きに注目だ!
- 中古相場価格◎32.2万円
- 249cc水冷単気筒エンジンを搭載。14年型で、スタイリングの刷新やエンジンの熟成を受け、最高出力は29馬力と2馬力アップした。車重は161kg(ABSは164kg)。
- 中古相場価格◎34.3万円
- 排ガス規制強化などでクラスの本格的ロードスポーツが消滅していた08年に、先駆者として登場。249cc並列2気筒エンジンを積む。初代も現行も31馬力だ。