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専門店が語る、魅力と注意点
専門店が語る、魅力と注意点

数多くの中古車が市場に流通するSR。長年販売されてきたモデルゆえ、すでに旧車の域に達している車両も数多い。
ここではSRに詳しい専門店の意見を参考にしながら、間違いのない中古車選びについて考えてみたい。

バイクガレーヂ スラクストン
バイクガレーヂ スラクストン
東京都小平市上水本町2-1-9 TEL:042-321-8212 10:00〜20:00 水曜定休  http://www.thruxton.jp/

中古でSRを買おうと思った時、何に注意すればいいだろうか。ここではSRに強いバイクガレーヂ・スラクストンで話を伺った。
 代表の田中さんは、約25年に渡ってSRに触れてきたまさに専門家。チューニングのノウハウも数多く蓄積するほか、幅広いカスタムも手がけ、SRのことなら何でもお任せできる頼りになる存在なのである。
「SRは長年基本構造が変わっていませんし、シンプルなことが最大の魅力です。エンジンもノーマル状態であれば壊れることはそうそうなく、近年のFI車でも不具合はありません。コレと言った弱点はないんですよ(笑)。ただ、年式や走行距離によってはエンジンの整備が必要ですが、それは他のバイクでも同じ。購入後はオイル管理にさえ気をつけていれば致命的なトラブルにはならないはず。車体周りについても、当たり前の面倒を見てあげればOK。ただ、振動が多いですから、ハンドルやブレーキ、外装など重要な部品は定期的に増し締めが必要ですね」

 持病のような弱点がないのはさすがロングセラー車と言えるだろう。ただ、田中さんの話にあったように、振動に起因するトラブルには注意しておきたい。社外パーツで固めたカスタム車では、ライト切れやメーターの故障は起きやすい。田中さんもカスタムの際には各パーツの振動対策にかなり神経を使うという。
 あとはオイル管理だ。下でも示すが、空冷シングルは熱的に厳しいため、オイルコンディションが重要。田中さんも、できれば良いオイルを入れて欲しい、と話していた。長く楽しむなら、オイル交換はしっかり行おう。逆にそこさえ気をつければ、ほとんど手がかからないと言える。

バイクガレーヂ スラクストン
カスタムを楽しむなら年式を把握すべし
カスタムを楽しむなら年式を把握すべし
カスタムを楽しむなら年式を把握すべし
各世代の項目でも少し触れたが、SRには各年式で車体の仕様に大きな違いがある。特に購入後カスタムしようと考えている人は、その違いはしっかり調べておくこと。排ガス規制後のモデルでは、規制対応マフラーでないと車検には合格できないし、FI車ではキャブに変更することもほぼ不可能。特に01年以降の高年式モデルを狙う人は注意して欲しい。
オイルフィルター
オイルフィルター
オイルフィルター
オイルフィルターは要チェック
ドライサンプのSRはオイルフィルターが3ヶ所設けてある。エンジンのクラッチ脇(写真上)のフィルターは一般的なタイプだが、フレーム(写真左上)のドレンボルト付近と、エンジン底部(写真左)にはストレーナーと呼ばれる金網が設置される。フィルターは定期交換だが、ストレーナーは清掃が必要。中古車を購入したら、ストレーナーは掃除しておきたい。
SRで楽しむ最新カスタムスタイル

SRを愛する多くのユーザーが楽しんでいるのがカスタムである。30年以上に渡ってありとあらゆるカスタムが世界中で行われてきた車両だけあって、様々なスタイルへのカスタム手法が確立されている。最近では、古くから人気のカフェレーサースタイル、チョッパーやビンテージダート系スタイルなど、各カテゴリがまんべんなく人気である。
 近年、そうしたSRのカスタムシーンに少し変化があるとすれば、初期型ルックのような旧車スタイルがじわじわ台頭していることだろうか。これもSRが長い時代を生きてきたことの証であり、シーンの進化でもある。ここでは有名ショップのカスタムサンプルを見ていこう。

“レーサースタイル” by Thruxton
“レーサースタイル” by Thruxton
http://www.thruxton.jp/
かつて鈴鹿8時間耐久レースに出場したSRベースのSHIMA498というレーサーをスラクストンが復活させたのがコレ。SRの世界では長らく英国的カフェレーサーの人気が高かったが、こうしたレーサースタイルも見事にハマってしまう。この車両ではエンジンから足周り、タンク&シートに至るまで、かなり手が入っている。同じような車両を作りたい人はスラクストンに相談してみてはいかがだろうか。
“トラッカースタイル”by M&Ms Motorcycle
“トラッカースタイル”by M&Ms Motorcycle
http://www.mmmc.jp/
本場アメリカのダートトラックシーンを彷彿とさせる車両の製作では世界的に評価の高いM&Msが手がけたSR。薄めのタンク&シングルシートと、小ぶりにまとめた灯火類で軽快な印象に。一見すると分からないが、配線やワイヤー類の処理も非常に見事である。
“チョッパースタイル”by モーターガレージグッズ
“チョッパースタイル”by モーターガレージグッズ
http://www.mggoods.com/
近年人気のチョッパー&ボバースタイル。モーターガレージグッズでは、リアフレームをリジッド化したコンプリート車の販売も行っており、これもそれがベース。小ぶりなタンクと、低いリアの車高に合わせたリアフェンダーとシートの造形がクールなのだ。
“70’sスタイル” by Thruxton
“70’sスタイル” by Thruxton
http://www.thruxton.jp/
スラクストンが現行新車をベースにして製作した旧車スタイル。Y's Gearのキャストホイールキットを投入して初期型っぽい雰囲気を再現しつつ、フェンダーやメーター等をブラックアウト。マフラーも黒で統一し、凄みのあるスタイルを完成させた。
長く付き合えるバイク、それがSR。
一度でもSRに乗ると、ひとたび離れてもまたSRに戻る、そんな話を複数のショップで聞いたことがある。また、他の車両を手に入れてもSRだけは手放さない、そう話すライダーにも何度も出会ってきた。どちらの場合でも理由は同じ。とにかくエンジンが楽しいのだという。キック始動のみという古典的な機構、バランサーを持たない荒々しい振動、どちらも個性であり魅力である。こうした魅力は、パワーや最高速などのスペックのように数字では置き換えられないものだ。目に見えない部分が面白いからこそSRは愛され続けている。
SR Meeting in 山中湖
○2014年5月11日(日)11:00〜15:00
○山中湖交流プラザ“きらら”第二駐車場&シアター『ひびき』 山梨県南都留郡山中湖村平野479-2
SR Meeting in 山中湖 SRを愛するフリークたちが集まるイベントがある。それがSRミーティングだ。前出のスラクストンの田中さんが音頭を取り、年に一度開催しているイベントは今年500台以上のSRが集まったという。すでに来年のイベント日程も決定している。会場ではパーツメーカーや有力ショップの出展も予定されている。SRを買ったら是非足を運びたい。
純正オプションで楽しむ旧型ルック
近頃人気の旧型ルックは、Y's Gearのパーツでも楽しめる。純正オプションならではの品質で、車検の心配もない。キャストホイール、ディスクキットは1985年以降に、外装は2010年以降の第4世代で使える。すべてボルトオン設計だ。
Y's Gear http://www.ysgear.co.jp
●サンバースト
 外装セット('10〜)

 7万9800円
●ディスク
 ブレーキキット

 7万9800円
●キャスト
 ホイールセット

 14万7000円
純正オプションで楽しむ旧型ルック

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