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むき出しのエンジン、カウルのないシンプルなスタイリング。それでいて、圧倒的な存在感を示すビッグネイキッド。走ってよし、カスタムしてよしのマルチプレーヤーは、このカテゴリーをおいてほかになし! Text / Morimutsu KURIHARA ネイキッドとはどんなバイクなの? 性能だけが全てじゃない、と新たな楽しさを提案『ネイキッド』。よく聞くカテゴリーだけど、日本語に訳すと「むき出しの状態」や「裸」を意味する。カウルを着てないからでしょ、と思った君、結構するどい。このカテゴリーが誕生したのは今から約20年ほど前。時代はレーサーレプリカブームまっただ中で、毎年行われるモデルチェンジは当たりまえ。各メーカーはしのぎを削り速さを競い合っていた。しかし、そんな競争にバイクユーザーたちは少々食傷気味になっていたのも確か。最高出力45馬力をたたき出す2スト250ccモデルが市販されている中、性能だけがバイクの楽しさじゃない!と、カワサキが空冷4気筒、最高出力46馬力のゼファーをデビューさせる。さらに、空冷Zの人気が高まっていたこととも重なり、一躍大ブームを引き起こす。レプリカ一辺倒でカウルが付いていて当たり前のバイクから、カウルのない原点回帰の新ジャンル『ネイキッド』は、そうして登場した。 主流だった400クラスから時代はビッグネイキッドへ人気車種となったゼファーに対抗しホンダがCB400SFをリリース。ヒットを飛ばすと、ヤマハ、スズキからも同クラスにネイキッドモデルが投入されることになる。しかし、教習所で大型自動二輪免許を取得できるようになった1996年を境に、市場の人気はオーバーリッタークラスのビッグネイキッドへと集中していく。このビッグネイキッド、すでにブームとなる以前に登場していたが、法改正をターニングポイントに各メーカーでは排気量拡大や新機種の投入など、動きはより活発になっていく。そして現在、原点回帰からスタートしたネイキッドは、より走りに振ったニューエイジ、古典的なスタイルが懐かしいネオクラシックと、カテゴリーの中でも細分化が進み、魅力的なモデルあふれる一大勢力に成長。ビッグバイクビギナーからエキスパートまで、さまざまなユーザーの要求にマッチした車両を選ぶことができる。 ゼファーのヒットで広がったカスタムワールド ゼファーをはじめとするネイキッドは、オーソドックスなスタイルが大きな特徴。それだけにカスタムは性能を高める目的はもちろんのこと、カウルなどを持たないネイキッドという特性上見た目も大きく変わってくる。これが、ユーザーたちのもっと走りを楽しめるようにしたい、もっと見た目を派手にしたいといったカスタム欲を刺激。アフターパーツを扱うメーカーからは多くのパーツが発売され、カスタムという一部のコアなエンスーたちが行ってきた楽しみを、一般的なライダーでも楽しめるものへとその底辺を広げてくれた。 |
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