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シリンダー挟み角度80°の縦置きV型エンジン80度という珍しいVバンクを持つGL500シリーズの水冷V2エンジン。SOHCやDOHCが一般的になる中で、あえてOHVとし重心が上がることを嫌った。カムシャフトはVバンク間の比較的高い位置にマウントし、プッシュロッドを短くするなど、かなり凝った作り。またシリンダーヘッドをクランクシャフトに対し22度ひねることで、吸〜排気ラインをストレートにし、高効率な燃焼を実現。OHVというバルブトレインにも関わらず1万回転までスムーズにまわる驚きのエンジンだ。 ![]()
スポーツツアラーの先駆けモデルはシャフトドライブの採用を前提とし、連結を簡便に行なうためにクランクシャフトを縦置き(シリンダーが左右に張り出す独特の搭載方法)とした。パワーは48psだが必要にして十分。いまGLを走らせるというのも、渋い選択だ。 狭角45度V2が持つ2つのメリットを生かす45度V2が刻む鼓動は、なぜかとても人間味がある。この45度というVバンクを使うメリットとして考えられるのは、心地よいリズムを生かしクルージングを堪能するテイスティな内容にすることと、狭角レイアウトによるエンジン前後長の短さを生かして、車体側の運動性の向上が狙えること。ホンダはNVとXLVというモデルでそれを具現化。ともに位相クランクで振動を打ち消すという高度な技術を取り入れ、バランサーなしでも快適な乗り味を実現したが、いずれも短命に終わった。 速さを求めたがゆえの特異なシリンダーレイアウト
NR500と入れ替わるように登場した初の2ストGP500マシンNS500は、すでにV型4気筒を走らせていた他メーカーに対し、水冷V型3気筒で挑んだ。1/3番シリンダーは上向きで後方に、2番は前向きで下方排気というレイアウトを取り、112度のVバンク間にキャブを装備するピストンリードバルブ方式を取っていた。119kg以下の車重で、120ps以上のパワーを発揮する。 ※中古平均価格はGooBike.com 6月調べ
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