ビモータ
走る宝石と呼ばれる
至高のスペシャルマシンビルダー
ビモータは73年に設立されたイタリアの小さなバイクメーカーで、国産車やドゥカなどのエンジンをオリジナルの車体に搭載したモデルを生み出してきた。少量生産のスペシャルマシンならではの質感を持ち、日本製ワークスマシンを凌ぐほどのハンドリングを誇るマシンで、数々のレースで実績を残してきた。
00年に倒産の憂い目に合うも05年に復活、新生ビモータ体制下でDB5、DB6に次いでテージ3D、そして1098のエンジンを搭載するスーパーバイクのDB7を登場させてきた。どれもが個性的で官能的なマシンである。
DB7
エンジン |
水冷L型2気筒 |
排気量 |
1099cc |
車輌重量 |
172kg |
最高出力 |
116.1kW(158ps)/9750rpm |
最大トルク |
23Nm(12.5kgm)/8000rpm |
価格 |
458万円 |
ドゥカティのスーパーバイク系エンジンを搭載。トレリスクロモリパイプとジュラルミン削り出しプレートを組み合わせたコンポジットフレームも魅力。
テージ3D
エンジン |
空油冷L型2気筒 |
排気量 |
1078cc |
車輌重量 |
168kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
522万9000円 |
ハブセンターステアリングの最新モデル。コンパクトかつ軽量に作られたフレームに、ドゥカティ製Lツインを搭載。異次元の走りを味わうことができる。
DB6 デリリオ
エンジン |
空油冷L型2気筒 |
排気量 |
992cc |
車輌重量 |
170kg |
最高出力 |
67.6kW(92ps)/8500rpm |
最大トルク |
88.3Nm(9.0kgm)/4500rpm |
価格 |
281万4000円 |
ドゥカティのスポーツクラシック系エンジンを採用したネイキッドモデル。美しいトラスフレームとS.ピアーノの手による特徴的なデザインは目立ち度No.1。
ビモータ
History
革新的な試みと、美しいフレームワークが垂涎の的
1966年に空調設備メーカーとして設立。73年よりオリジナルで製作したパイプフレームに、市販エンジンを搭載するモデルの生産を開始する。同時にGPに参戦するチームにフレームを供給。多くの栄冠をユーザーにもたらすとともに、80年代には自チームでGPやTT-F1で好成績を収めた。一方、市販車も90年にハブセンターステアリングを持つTESI 1Dを発表するなど、BIMOTAのニューモデルはつねに注目の的。しかし、95年に大量のリコールが発生、財政難に陥る。その後、新しい経営陣を迎え、05年より新生BIMOTAとして動き出した。
ハスクバーナ
スウェーデン生まれのハスクは
オフローダーの名門
105年前にスウェーデンで設立され、オフロードの分野で確固たる地位を得てきたハスクバーナ。しかし、86年にカジバに買収されイタリアに移転。そして07年の7月からは、工場はこれまで通りミラノの北、ヴァレーセにあるものの、BMW傘下となっている。
それでもニューモデルの開発は順調で、09年型には、主力モタードマシンであるSM450Rを、レースのノウハウを生かしてフルチェンジ。また、ミラノショーでは、気軽に遊べるオフローダーの形として、BMW・G450の単気筒エンジンを搭載したSMQを参考出品している。
スーパーモタード610IE
エンジン |
水冷単気筒 |
排気量 |
576cc |
車輌重量 |
142kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
112万3500円 |
ハスクというと、レースに直結したモデルを考えがち。そのなかでもSM610IEは従来モデルと一線を画し、フレンドリーで日常から走りを楽しめる。
TE250
エンジン |
水冷単気筒 |
排気量 |
249cc |
車輌重量 |
107kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
114万4500円 |
レースで勝つことを前提に作られたエンデューロマシン。基本的にコンペモデルながら、保安部品を取り付け調整することで、公道走行の登録が可能だ。
スーパーモタード450R
エンジン |
水冷単気筒 |
排気量 |
449cc |
車輌重量 |
118kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
127万500円 |
スーパーモタード世界選手権での技術を惜しみなく投入。09モデルはフレームを一新し、更なる軽量化と高剛性を両立。エンジンも耐久性を向上した。
ハスクバーナ
History
100年以上の歴史を持つオフロード系ブランド
1903年自転車に4サイクルエンジンを取り付けたオートバイを製作したことが始まり。1919年には自社製のエンジンを開発し、オートバイメーカーとして本格的な活動を開始。30年台後半になると小排気量の2サイクルエンジンを手がけるようになり、モータースポーツでの活動もサーキットからモトクロスやエンデューロといったオフ系へスイッチ。クロスカントリーレースでは多くのタイトルを獲得。ハスクバーナの地位を不動のものとした。その後、1986年にイタリアのカジバに買収。現在はMVアグスタのいちブランドとなっている。
カジバ
H・D傘下に入り
ニューモデルが期待できるカジバ
カジバがバイク生産に乗り出したのは78年だが、その後、GP500に参戦、ドゥカティやモト・モリーニを傘下に納めるなど、精力的な活動を展開してきた。99年にはMVアグスタ社としてカジバブランドを供給している。現在のラインアップは2ストの125ccモデルのみだが、07年にMVアグスタとともにH・D傘下に入ることになり、暖められてきたニューモデルが一気に登場する期待が高い。
MITO125
エンジン |
水冷単気筒(2ストローク) |
排気量 |
124.63cc |
車輌重量 |
129kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
64万500円 |
2ストながら、エキパイ内部に触媒を備えるなど、環境に対する対策が施されたモデル。クラス最強を目指し、各部は贅沢なパーツがおごられている
カジバ
History
イタリアンバイクの歴史を語るうえで欠かせないブランド
アエルマッキを前身に持つメーカー。1950年に金属部品製造会社として設立され、78年よりオートバイ事業に参入。GPレースに参戦する一方で、ヨーロッパで人気の高い小排気量モデルで基盤を作る。1980年代にはドゥカティ、モトモリーニ、ハスクバーナ、92年にはMVアグスタを買収するも、現在は、H・D傘下MVアグスタモーターのいちブランド。