KTM
オフローダーの雄から急発展した
総合スポーツバイクメーカー
オフローダーで鳴らしたオーストリアのKTMは、4年前にスーパーデュークでロードスポーツの分野に参入。そして08年には、初の本格的スーパースポーツであるRC8を登場させ、スーパーストック選手権にも参戦を開始。オフローダーがベースにあるだけに、実用域のトルクも十分。また、剛性バランスの良いトラスフレームの車体はコントロール性が豊かで、独特の走りを実現している。
そんなKTMの勢いは止まらない。09年型には、RC8Rが登場。SBK参戦を前提に、排気量がフルスケールに拡大され、165psを発揮する。また、08年にキャブ式の950から燃料噴射式の990SMに進化したスーパーモトは、ツーリング指向とした990SMTと、サーキット指向を強めたSMRが追加された。
990 スーパーデューク R
エンジン |
水冷V型2気筒 |
排気量 |
999cc |
車輌重量 |
186kg |
最高出力 |
97kW(131.8ps)/10000rpm |
最大トルク |
102Nm(10.4kgm)/8000rpm |
価格 |
176万4000円 |
強力なVツインエンジンを心臓に持つ、アグレッシブな性格のスーパーデューク。Rはその足まわりをリファインした上級グレードだ。
990スーパーモト T
エンジン |
水冷V型2気筒 |
排気量 |
999cc |
車輌重量 |
196kg |
最高出力 |
85kW(115.5ps)/9000rpm |
最大トルク |
97Nm(9.9kgm)/7000rpm |
価格 |
170万1000円 |
855mmのシート高とハンドル切れ角も大きく、取りまわし良好。マフラーヒートプロテクターには最初からパニアケースホルダーが付くなど、旅仕様となっている。
990スーパーモト R
エンジン |
水冷V型2気筒 |
排気量 |
999cc |
車輌重量 |
189kg |
最高出力 |
85kW(115.5ps)/9000rpm |
最大トルク |
97Nm(9.9kgm)/7000rpm |
価格 |
178万5000円〜 |
最高出力等はノーマルと同等ながら、スリムで体重移動しやすいタンクや、マルケジーニの鍛造アルミホイールを履くなど、より走りに特化した作り込み。
KTM
History
会社名の由来は創始者と創業の地の頭文字
1953年、オーストリアの田舎町マッティングホーヘンで、クローノライフとトゥルンケンポルツによって、ひとつのバイクメーカーが産声を上げた。そのメーカーはKTM。創始者と、創業の地の頭文字をとって名付けられた。その後、モトクロス世界選手権やダカールラリーなど、オフロードの世界でその名を轟かして、近年ではオンロードへも進出。04年にはロードレース125ccクラスで初勝利をつかむ。現在ではヨーロッパ第2位の生産を誇るメーカーにまで成長している。
アプリリア
生活密着型をベースに充実する
イタリアンスポーツバイク
3年前に巨大ピアジオグループの一員として再スタートしたアプリリアは、日常生活に密着したベーシックモデルを中心としたスポーツバイクを供給している。
だが、そうしたベーシックモデルでも、新しい技術やトレンド開拓への取り組みを感じさせる斬新さが特徴となっている。シヴァー750やそれをベースとしたドルソデューロは電子制御スロットルを装備し、より洗練され楽しめるものを追及。またマナ850は、オートマチックでメットインタンクという新しい形の乗り物である。世界に先駆け登場したスクーターとバイクの融合形なのである。
そして09年には、ハイエンドモデルとなるV4スーパースポーツのRSV4が登場。SBKにも参戦して、スポーツバイクメーカーとして充実を図っている。
SMV 750ドルソデューロ
エンジン |
水冷V型2気筒 |
排気量 |
750cc |
車輌重量 |
196kg |
最高出力 |
67kW(90ps)/8000rpm |
最大トルク |
85Nm(8.7sm)/4500rpm |
価格 |
119万8000円 |
レースでの経験をフィードバックした、アプリリア初のメガモタードマシン。3種類のマッピングを選択でき、さまざまなライダー、走りに対応する懐の広さを持つ。
RSV4
エンジン |
水冷V型4気筒 |
排気量 |
998.9cc |
車輌重量 |
179kg |
最高出力 |
132kW(180ps)/12500rpm |
最大トルク |
115Nm(11.7kgm)/10000rpm |
価格 |
未定 |
09年からワールドスーパーバイクに復帰するために作られた待望のニューマシン。先進の電子制御スロットルを採用し、強力なパワーを扱いやすくしている。
NA 850マナ
エンジン |
水冷V型2気筒 |
排気量 |
839.3cc |
車輌重量 |
未公表 |
最高出力 |
56kW(76.1ps)/8000rpm |
最大トルク |
73Nm(7.4kgm)/5000rpm |
価格 |
119万8000円 |
クラッチレスの、新世代の走りを楽しめるマナ。燃料タンクはシート下にあり、通常のタンク位置にはヘルメットを収納できるコンパートメントを用意。
アプリリア
History
日本のメーカー以外で唯一全カテゴリーのマシンを網羅
第二次世界大戦直後に、カバリエ・アルベルト・ベッジオが、イタリアのヴェネツィア州ノアーレに自転車生産工場を設立したことに始まる。自転車の部品から車体の組み立てまですべて自社で行っており、1974年には初の本格的なモトクロッサーを製作。実験的なチーム体制でレースに参戦したことによってオートバイメーカーとして本格的な歩みを開始。ピアジオ傘下となった現在は、スクーターからビッグバイクまで、あらゆるカテゴリーを扱う大メーカーとなっている。