モト・グッチ
基本を継承しながら刷新される
イタリアントラディショナル
イタリアンメーカーのなかでももっとも歴史の古いモト・グッチも、現在はピアジオ傘下にある。同じくピアジオグループに属するアプリリアがトレンディなモデル展開を図っているのに対し、こちらのグッチはトラディショナル路線のモデルを供給している。
彼らのアイデンティティは、言うまでもなく縦置きの90度Vツインである。しかし、伝統の縦置きVツインは大刷新を受け続けており、これから主流として多くのモデルに搭載されていくのが、07年のグリーゾ8Vに初搭載されたOHC4バルブエンジンだ。
そして、グッチモデルの特徴とともに魅力であるのが、スポーツハンドリングである。スイス国境にも近いワインディングで鍛え上げられたハンドリングは、駆る面白さにあふれているのだ。
ノルジェ 1200 GT
エンジン |
空冷V型2気筒 |
排気量 |
1151cc |
車輌重量 |
244kg |
最高出力 |
68kW(92ps)/7250rpm |
最大トルク |
96.2Nm(9.8kgm)/5500rpm |
価格 |
199万5000円 |
可動式スクリーンを備えた大きなカウルに、パニアケース、グリップヒーター、電源ソケットなど充実の装備が特徴。※トップケースは別売りのオプション。
V7 クラシック
エンジン |
空冷V型2気筒 |
排気量 |
744cc |
車輌重量 |
182kg |
最高出力 |
35.5kW(48ps)/6800rpm |
最大トルク |
54.4Nm(5.5kgm)/3600rpm |
価格 |
126万円 |
現行モデルのブレヴァ750をベースに、70年代の「V7スポルト」を再現。軽量な車体と程よいパワーで、日常からツーリングまで幅広く楽しめる。
グリーゾ8V
エンジン |
空冷V型2気筒 |
排気量 |
1151cc |
車輌重量 |
222kg |
最高出力 |
88.0kW(119ps)/7500rpm |
最大トルク |
108Nm(11.0kgm)/6400rpm |
価格 |
199万5000円 |
独特なスタイリングを持つグリーゾ。そこに新型のOHC4バルブエンジンを搭載した。従来のグッチのモデルにはない、エキサイティングな走りが堪能できる。
ステルビオ
エンジン |
空冷V型2気筒 |
排気量 |
1151cc |
車輌重量 |
214kg |
最高出力 |
77kW(103.3ps)/7500rpm |
最大トルク |
108Nm(11.0kgm)/6400rpm |
価格 |
181万6500円 |
どこまでもいつまでも走り続けたくなるような鼓動感と、気持ちのいいコーナリングが楽しめる万能ツアラー。その気になればスポーツモデルをしのぐ走りも!
モト・グッチ
History
縦置きVツイン+シャフトで伝統を守る孤高のイタリアン
1920年に創業されたイタリアでもっとも長い歴史を持つオートバイメーカー。設立直後よりモータースポーツに参戦、大戦後の57年まで活動を続け、ワールドチャンピオンを14回獲得している。その当時、生み出されたGPレーサー「オットー チリンドリ」は、500ccV8エンジンを搭載した伝説のモデル。そのエンジンは、現在のVツインの原型とも言われている。02年にアプリリアの傘下に入ったが、04年にアプリリアがピアジオ傘下となったことで、モトグッチは同社のいちブランドとなった。
MV アグスタ
名車F4を引っ提げ蘇った
GP界の名門イタリアン
カジバグループがMVアグスタを復活させるに際し、名門ブランドに相応しい世界最高の並列4気筒スポーツとして、造り上げたのがF4である。97年のミラノショーで発表され、99年にリリースされたF4は、スタイリングも走りの世界も官能的で、名車と認知されてきた。デザイナー、マッシモ・タンブリーニによるF4は、多くの人を魅了してきたのである。
その後、750ccだったF4は1000cc化され、またネイキッドバージョンのブルターレ750も登場。09年型では両機種とも最高峰モデルは、排気量が1078ccにまでに拡大されている。
F4の最高峰モデルはF4・1078RR・312。そしてブルターレは、910Rの発展型となるR989とともに1078RRが出現している。
ブルターレ 1078RR
エンジン |
水冷並列4気筒 |
排気量 |
1078cc |
車輌重量 |
185kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
263万5500円 |
各所にハイパフォーマンスコンポーネンツが奢られた究極のネイキッドマシン。高出力を十分に受け止める足まわりと、熟成されたフレームは、まさに完璧。
F4-1000R 312
エンジン |
水冷並列4気筒 |
排気量 |
998cc |
車輌重量 |
192kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
300万円 |
職人の手作りで一台ずつ作られたトラス・パイプフレームに、ハイスペック4気筒エンジンを積む。名前の312は、最高時速312q/hに由来している。
ブルターレ R989
エンジン |
水冷並列4気筒 |
排気量 |
982cc |
車輌重量 |
185kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
220万5000円 |
従来の910Sから排気量をアップ。ブレーキをブレンボ製ラジアルマウントキャリパーにし、サスペションも見直すことでさらなる進化を果たした。
F4-RR 1078
エンジン |
水冷並列4気筒 |
排気量 |
1078cc |
車輌重量 |
192kg |
最高出力 |
未公表 |
最大トルク |
未公表 |
価格 |
315万円 |
世界でもっとも美しいオートバイと言われるF4。その最高峰モデルがこのマシンだ。F1にも搭載されていた先進のエンジンブレーキシステム(EBS)を備える。
MV アグスタ
History
日速さ、美しさ、ヒストリーすべて兼ね備えたブランド
創設者のG.アグスタが試作機で初飛行に成功、航空機メーカーとしてスタートを切ったのは1907年のことだった。その後、45年に息子のD.アグスタがオートバイメーカー、MVアグスタ社を設立。48年からは精力的にロードレースに参戦を開始し、1976年に活動を停止するまで、数多くの名車をロードレースに投入し、通算3027回のレースで優勝。そのうち270回はGPレースでの勝利だった。現在のMVアグスタは、1977年より休眠していたブランドをカジバの経営者が復活させたものである。