トライアンフ
3気筒をアイデンティティのひとつに
乗りやすさを第一義とする英国の名門
トライアンフのバイクは、一般的なライダーが公道で乗って楽しめることを、ポリシーとしていると感じさせる。
そのため、大柄な彼らが造るバイクであっても、小柄な日本人にも意外なほどピッタリくる。だから2300cc縦置き3気筒のロケットスリーだって、普通に取りまわせる。また、スーパースポーツのデイトナ675にしても、レーシーでサーキット性能が高くても、ワインディングで楽しめることが大前提になっている。
3気筒をアイデンティティのひとつとしていることも特徴だ。ミドルクラスの675ブラザーズに、1100のスピードトリプルやタイガー、そしてロケットスリーと3気筒のモデルを展開している。言ってみれば、彼らのポリシーを実現するための3気筒なのである。
また、バーチカルツインのボンネビルシリーズにも注目できる。これらは、かつての名門をイメージさせ、クラシカルなストリートバイクとして楽しめる。
そして09年には、並列2気筒270度クランク1600ccのニューサンダーバードも登場予定である。サンダーバードと言うと、以前には並列3気筒のサンダーバード900があったが、それとはまったく違うクルーザーである。
スプリント ST ABS
エンジン |
水冷並列3気筒 |
排気量 |
1050cc |
車輌重量 |
213kg |
最高出力 |
93.4kW(127ps)/9250rpm |
最大トルク |
105Nm(10.7kgm)/7500rpm |
価格 |
169万500円 |
滑らかな走りを提供するアンチバックラッシュギアを備え、タンデムでの走行を考えたシートなど、ロングライドを快適に走れる要素を持つ。
ボンネビル SE
エンジン |
空冷並列2気筒 |
排気量 |
865cc |
車輌重量 |
200kg |
最高出力 |
50kW(68ps)/7500rpm |
最大トルク |
69Nm(7kgm)/5800rpm |
価格 |
126万円 |
前輪に17インチキャストホイールを採用し、足まわりの設定を変更。現行のボンネビルに比べ24oシート高が低くなり、大型マシンビギナーにも安心。
スクランブラー
エンジン |
空冷並列2気筒 |
排気量 |
865cc |
車輌重量 |
205kg |
最高出力 |
44.1kW(60ps)/6800rpm |
最大トルク |
69Nm(7kgm)/4750rpm |
価格 |
133万3500円 |
高くワイドなハンドルバーと、高い位置のステップは、荒れた路面や低速時の走行でも安定したポジションをとりやすい。なお、写真のカラーは限定モデル。
スピード トリプル
エンジン |
水冷並列3気筒 |
排気量 |
1050cc |
車輌重量 |
189kg |
最高出力 |
97kW(132ps)/9250rpm |
最大トルク |
105Nm(10.7kgm)/7550rpm |
価格 |
154万3500円 |
太い低速トルクで、街なかでのライディングも快適にこなし、高回転では胸のすくようなパワーを発揮し、ワインディングを縦横無尽に駆け抜ける。
タイガー
エンジン |
水冷並列3気筒 |
排気量 |
1050cc |
車輌重量 |
201kg |
最高出力 |
84.6kW(115ps)/9400rpm |
最大トルク |
100Nm(10.2kgm)/6250rpm |
価格 |
154万3500円 |
ツアラー然とした外見ながら、スポーツマインドあふれた走りを見せる。かといって尖りすぎている訳でなく、快適ながらも刺激ある走りを楽しめる。
ストリート トリプル R
エンジン |
水冷並列3気筒 |
排気量 |
675cc |
車輌重量 |
167kg |
最高出力 |
79.5kW(108ps)/11700rpm |
最大トルク |
69Nm(7.0kgm)/9100rpm |
価格 |
117万6000円 |
デイトナ675のエンジンを搭載するストリートトリプル。より高い次元の走りに対応すべく、足まわりにデイトナ675と同じものを採用したのがRだ。
トライアンフ
History
イギリス・ロンドンで貿易会社からスタートした
1885年イギリスのロンドンで、シーグフリード・ベッドマンが貿易会社を設立。しばらくし自転車を扱うようになり、その商標に「トライアンフ」と命名し売り上げを伸ばした。やがて販売だけでなく、自社での生産を考え1887年にトライアンフ・サイクル社を起こし、1902年には他社製エンジンを自社製フレームに乗せたバイクを製作。1905年には、エンジンも含めほぼ完全に自社生産となった。翌1906年、トライアンフ・エンジニアリング社と社名を変更した。