堅実な走りを期待できるスズキのウェポン
残念ながら、今回のポルティマオで突然、試乗が取りやめになってしまったのが、スズキのR1000。今シーズンは、マックス・ノイキルヒナーがランキング5位、フォンシ・ニエートが同6位に入り、それ 残念ながら、今回のポルティマオで突然、試乗が取りやめになってしまったのが、スズキのR1000。今シーズンは、マックス・ノイキルヒナーがランキング5位、フォンシ・ニエートが同6位に入り、それだけにSBKマシンにも大いに興味が持てたのだが・・・。
フレッシュエアはノーマル同様、左右のダクトからエアボックスに導入されるが、エアダクトはカーボンファイバー製となっている。
サスはショーワ、キャリパーは写真のニエート車はブレンボだが、ノイキルヒナーはニッシンを使用。ホイールはビトーのマグタンだ。
ノーマルのエキゾーストが左右2本出しのため、レーサーも同様に2本出しとなる。エキゾーストはアロー製を採用している。
エンジンはこのクラスでもっともロングストロークである。シリンダの前後でエンジンをマウントし、エンジンを剛性部材に生かす。
ノーマルとは打って変わった寛容なマシン
ノーマルの10Rは、回転パワーを稼いでいくような高回転型特性で、ハンドリングもセッティングと乗り方が決まれば旋回性もすばらしいが、ピンポイント的なところがある。でも、このマシンは低中速が豊かで、ハンドリングも寛容な特性にまとめ上げられている。それだけにつかみ所がなく、ビシッとした一体感とコントロールに欠ける。今年の苦戦がしのばれる気がしないでもない。
オーリンズの複筒式ステアリングダンパーは、ノーマルではヘッドパイプ部に横置きにされるが、これは左側にセットされている。
フロントフォークはオーリンズのTTF、キャリパーはブレンボのラジアルマウント式モノブロックと定番パーツで固められる。
マフラーは一般的な右下出し。アクラポビッチ製を使用する。前後ホイールはマービック製。スイングアームは剛性アップされている。
ラジエターは見るからにノーマルよりも大型のものに換装されている。フレームは補強を入れる方向で剛性バランスが最適化されている。