ドゥカの強みはLツイン伝統のトルクだ
驚いたことに、このワークスマシンF08は、市販の1098Rより乗りやすい。高性能になっても、ワイドレンジかつコントロールしやすくなっているからだ。
ステップ位置が高くなったライポジは自然体でフィット。ふくよかにトルクが沸いてきて、2速4000回転からでもスムーズにコーナーを脱出していく。トルク特性はノーマルをそのままワイドに強力にした感じで、トルクフル極まりない。とはいえ電子制御とギヤ段数によってトルクカーブが制御され、振りまわされることなくスロットルを開けていくことができる。そして、ハンドリングもノーマルの素性そのもの。ドゥカらしさをそのまま高次元化しているのだ。