2024/11/18 17:27:28 更新【シート張替】ドゥカティSS900 シート加工ドゥカティ SS900
ドゥカティSS900のシート加工を行いました。

シート表皮は消耗品です。 乗り降りしていると擦り切れて摩耗し、穴が空くともあります。 また経年劣化で表皮が硬化すると滑りやすくなり危険ですし、乗り心地も悪化します。 穴があいてしまえば雨水が染み込んでしまい、内部のウレタンスポンジを劣化させてしまいます。 なかなか染み込んだ雨水は乾きませんから、オートバイに乘るたびにライダーの股を濡らすことになり深いこの上ないことになります。

見た目に良くないだけでなく様々な弊害があるシート表皮の劣化ですが、シートの表皮だけを張り替えることができます。 今回は単に張り替えるだけでなく、同時にシートの形状をかえて複数のシート表皮でカスタムシートを作成します。 シングルシート風にするためにタンデム部分にアンコ(シートスポンジ)を盛り付け形成。 違和感のない形に整えた後にシート表皮を張り替えます。

スポーティにシングルシート(あるいはシングルシートカウル)を装着したい方も多いと思いますが、実際には二人乗りもしたいしツーリングには荷物も積みたいという方が多いはず。 プラスチック樹脂のカウルに荷物を積むと滑りやすく、傷もつきますのでやっぱりシートのままがいいですよね。 そういう方には今回のようにシートの表皮を前後で変えて見てはどうでしょう? ライダーの座面はシンプルな黒で、後部(タンデム部)はボディカラーにあわせるのはどうですか?

これなら二人乗りもできますし、荷物を積むこともできます。 今回はシートのアンコを持って形成するという、シート加工も行ってよりシングルシートらしいデザインにしてあります。 シート形状が複雑なため、一枚の表皮で張り替えることができません。 そこを逆手に取ってデザインを決めていきます。

座面は滑り止めのエンボス加工が施された黒い表皮。 サイド部分はシンプルなシボ加工の黒い表皮。 タンデム部はボディカラーに近い色を選んだ赤。 赤い部分と黒い部分の境目にはフレームの色に近いブロンズカラーのパイピングをあしらいました。


ノーマルと比べてどうでしょう? ずいぶんと雰囲気が違うと思います。 今回のようにシートのアンコを持ったり抜いたりと言った加工はもちろん、表皮だけを変えることも可能です。 特に色が変わると印象が変わります。 表皮も艶のあるもの、ないもの。 エナメルタイプやクロコダイルのようなタイプの表皮。 シボも細かいものから粗いものがありますし、色はもちろん様々です。


今回のように前後で色を変える場合は、その境目のラインをどこにするかでも印象がかわります。 今回はシングルシートを装着するとどの部分にラインがくるか…をイメージしながら作成しました。 シート表皮が柔らか無くなり滑りにくく乗り心地も改善するばかりか、オートバイの印象も大きく変わるのがシートカスタムです。 たいへん実用的なカスタムでおすすめです。 ご興味ある方はどうぞお気軽にご相談ください。