2024/07/14 16:38:51 更新【スクーター 修理と整備】ヤマハVino オイル交換とエアバルブ交換ヤマハ ビーノ
定期オイル交換でヤマハVinoにご入庫いただきました。

近距離での使用が中心で、それほど距離が伸びないお客様ですが半年毎にオイル交換を実施しています。 原付(125cc以下の車両)のオイル交換は1500キロ〜2000キロ毎、あるいはそれほど走っていなくても半年毎に交換しましょう。

常用回転域は普通乗用車の2〜3.5倍のエンジン。 油膜切れのリスクはエンジンが高回転化すれば高まります。 非力な原付スクーターは常の高回転でエンジンが動いています。 更にオイルをろ過するフィルターも備えておらず、おまけにオイル量はわずか0.7リットル。 普通乗用車なら4リットルですよ? 原付のオイルはとてもとても過酷な状況におかれているのです。 早め早めの交換をわすれずに!

交換時には各部も点検。 リフトで車体を高い位置に持ち上げるので下回りの目視点検もしやすいのです。 エンジンオイルや冷却水の漏れ、あるいは漏れた跡はないか? 下回りで破損や欠品している部品は無いか? タイヤの空気圧はしっかり測定して調整しましょう。

タイヤの空気圧を点検するとフロントタイヤの空気圧が著しく低下しています。 前後のタイヤの空気圧が均等に低ければ単に空気圧が減った…定期的に空気圧をチェくしてくださいね!で済みますが、片側だけ低ければパンクを疑います。 まずは空気圧を適正値まで補充しようとすると…

あ! 空気を入れるバルブが折れて破損しています!! どうやらここにひびが入って空気が漏れていた模様です。 ここはゴム製品ですから劣化して折れることがあるのです。 この車両のバルブは空気が入れやすいL字型バルブ。 確かに入れやすいのですが、注意して空気圧測定や補充をしないと折れるように力が加わるので今回のように破損しやすいのです。

本来はタイヤ交換時に同時に交換する箇所なのですが、どうもタイヤの摩耗よりも先にバルブの劣化がすすんでしまったようです。 こうなったらタイヤを外して交換するしかありません。

車体からホイールを取外し、ホイールとタイヤの密着している部分…ホイールのリム部とタイヤのビード部を外します。 機械を使ってホイールの裏側からバルブを確認。 新しいバルブをセットして交換完了。

タイヤ交換の一歩手前といった作業工程を踏んでの作業です。 想定外のトラブルでしたが、バイク屋でそれに気づいて良かったですね。 出先だったら空気が抜けて走行不能。 走行中なら転倒のリスクもありました。

こういうトラブルを未然に防ぐためにも定期的な空気圧点検等、各部の点検をわすれないようにしましょう!