2024/06/24 20:00:50 更新【ホンダクロスカブ】エンジンオイル交換ホンダ クロスカブ50
オイル交換でホンダクロスカブ50にご入庫いただきました。

前回のオイル交換から2か月で1530キロ走行しました。 オイル交換は原付(125cc以下)の場合、1500〜2000キロ毎の交換、または半年以内に交換を推奨します。 少し早いかな?と思うくらいのサイクルで交換しつづければエンジンの耐久性を飛躍的に伸ばすことが出来るはずです。 もともと小排気量車は出力を発揮させるために高回転化されています。 普通乗用車の市街地でのエンジン常用回転域といえば2000〜2500回転くらいでしょうか? カブ50のエンジンの場合、高めのギヤを使って時速30キロで走行すると4000回転くらいだと思います。 原付の制限速度は30キロですが、例えば幹線道路で他の車の流れに乗ろうとしたら… あるいは坂道をのぼるときは50ccは非力ですからシフトダウンしてエンジンを高回転までふけ上がらせて走らなくてはいけません。 そんなときの回転域は7000〜8000回転というところでしょうか。

それだけ高回転で動くエンジンの金属各部を油膜切れさせずに潤滑させるのは、かなりオイルに過酷なスペックを要求します。 それでいてスペース的に小さなエンジンですからオイル容量はわずか800ccにも満たず…普通乗用車なら4000cc超です。 これだけでエンジンオイルの劣化が早いことはお分かりいただけるかと思います。

オイルを抜いている最中に各部を点検します。 車両下部をのぞき込むように目視点検。 オイル漏れはないか? 部品の欠品は無いか? オイルはエンジンだけでなくサスペンションからの漏れも要チェックです。 タイヤの空気圧も点検し、不足していれば補充して適正値に調整します。 タイヤの空気は徐々に減りますので1ヵ月に一度は点検したいものです。 春から夏にかけては温度が上昇し、タイヤ内の空気は膨張するので減りは少ないのですが、逆に気温が下がっていく夏から秋、秋から冬はみるみるうちに空気が減っていきますので注意。 タイヤ空気圧が減ればタイヤの編摩耗が発生しますし、燃費も悪化しますから不経済です。 もちろん操安性も悪くなります。

ドライブチェーンも点検します。 カブ系はチェーンカバーで覆われていますが、きちんと点検孔がありますのでたるみ具合と油分をチェックします。 チェーンは加減速を繰り返すと伸びます。 加速時はチェーン上部が引っ張られ、エンジンブレーキ時は下部が引っ張られます。 たるみが増えてくると引っ張らるときの衝撃が増えますので加速度的に伸びます。 かといってたるみが全くない状態まで張ってしまうとサスペンションがきちんと作動してくれなくなります。 適当なチェーンのたるみ具合に適宜点検の上、調整しましょう。 こうすれば乗り心地が良くなり、チェーンの寿命も延ばせます。

チェーンの調整は自転車などと同じです。 アスクル(車軸)のナットを緩め、調整用のアジャスターで後輪の位置を動かして調整します。 工具さえあれば簡単です。 ご用命いただければ10分もかからず作業が完了します。 チェーン調整のあとにチェーンへオイルを注油して作業完了です。

点検調整を終えたらオイルの排出ボルト(ドレンボルト)を規定値のトルクで締め、新しいオイルを入れて終了…ではなく、エンジンを始動して灯火類の点検を実施します。 仕上げに洗車をしながら車両各部を触診。 直接各部に触れることで部品の脱落、破損、ネジのゆるみなどを発見できます。 洗車をすれば愛車が奇麗になるだけでなく点検もできますよ! 以上で作業終了。 ご用命いただきありがとうございました。