2020/02/28 12:15:43 更新カワサキ KR250 エンジン不調修理カワサキ KR250

普通に調子よくエンジン始動し走行できるのですがエンジンが温まり 一度止めると再始動できなくなり、しばらくエンジンが冷えないと再始動 出来ないとの事で入庫しました。
実際に試乗ご止めると始動できなくなりました。 なかなか数の少ない古い車種ですので、新品もそうですが中古でもなかなか部品が手に入らない車種 で苦戦させられる車両ですが、幸い当店に同じ年式の調子の良いKR250の中古車が有ったため 燃料系(ガソリンコック、キャブレター)、点火系(イグニッションコイル、プラグ)等々点検清掃、交換等してみましたが全く治らずでした。

悩みながらいろいろ調べているとKRはタンデムツインエンジンですので クランクシャフトが2本ありダンパー機構を通してお互いの動力を伝えていて そのダンパーのバランスが狂うと不調になる場合が有る様でした。 なので早々確認の為分解します。

フロントシリンダーのカムダンパー部分

リアシリンダーのカムダンパー部分


ダンパー部分を取り外し分解します。


画像が見にくいですが前後クランクのカムダンパーのカム山部分が変摩耗していました 均等にスムーズに動かなければならないのですが変摩耗により動きが悪くなっている 様です。 ワッシャースプリングの組み合わせでバネの張力を調整する機構になっているのですが 数値を測定したところ規定値内でしたのでスプリング部分は問題ないようでした。


本来は新品に交換して修理していくのですがメイカー様にも当然在庫等無く程度の良い 中古も見つかりませんので、ダメ元でカムの山をある程度削って変摩耗している部分をキレイにし スムーズに動くよう削って再度組み立てました。
組み付け完了後再度エンジン始動させたところ問題なく掛かりましたので さらに試運転し十分に温めて再度エンジン止めて再始動させたところ、今度は 問題なく再始動できる様になりました。 一応心配なので数日同じことを繰り返しコンディションを確認しましたが問題なく 再始動し走行できるようになりました。