GSXーR750は、R600とは一卵性双生児の関係にある。だから、スーパースポーツとしてはシート高が高くなく、上体の前傾度はきつくない。マスの集中した車体をダイレクトに感じ、回転馬力ではなくトルクで乗れる特性もR600から引き継がれている。しかしR750は、R600よりもストリート、それも高速ワインディングに照準が合わされている。
ハンドリングは、タイヤの違いで、クイックな操縦性よりも高速安定性を重視。コーナーをシャープに切り込むのではなく、前後輪にかかる荷重を感じながら進入していく感じだ。また、エンジンはR600以上に低中速が豊か。バランサー軸が装着されたことでスムーズそのものだ。ピーク手前のトルクが立ち上がってくる領域を使えるのも、ストリート向き。もちろん、最高出力も600の敵ではない。かなり性格が違うのだ。 |