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ウラル輸入元:サクマエンジニアリング
TEL 0297-27-0817 |
ある晴れた日の午後、緑の草原を訪ねて1台のサイドカーを走らせた。なんともクラシカルなサイドカーは、現役で生産されるロシア産のれっきとした新車だ。750ccの空冷水平対向2気筒エンジンを積み、19インチのホイールにハイトの高いタイヤを履くスタイルは、まるでオフ用バイクにも見える。
このウラル・スポーツマンと呼ばれるモデルは、バイク側の後輪はもちろん、サイドカー側にもドライブシャフトで駆動を伝える、パートタイム2輪駆動方式をとっている。たとえ、路面が凍結しても、臆することなく走れ移動ができるようにと考えられたものだ。
これ、まさにロシアというお国柄を表している。この駆動方式のため、ウラルの二輪駆動モデルは、日本では運転するのに普通免許が求められる。もちろん、2輪免許で運転ができるモデルもしっかり用意されているからご心配なく。
往年のBMWエンジンをコピーしたとされるこのエンジンだが、シリンダーはアルミ製で、キャブレターはケーヒンの負圧タイプ。バッテリーはMFタイプを備えるなど、きっちりアップデイトされている。
サスもサイドカー用としてはおなじみのアールズタイプのフォークを備え、フロントに2リーディングのドラムブレーキを採用する。これのほかに、パイオリ製の正立フォークと、ブレンボ製キャリパーのディスクブレーキを備える仕様もある。
レバー操作で二輪駆動にもなり、後退ギヤも装備するこのサイドカー。その存在感と乗り味はけっして国産モデルでは味わえないものだ。
比較に連れ出したドゥカティの最新スポーツツアラー、ST3とこのウラルはほぼ同価格。140万円以下のクラスですらこのバラエティだ。輸入車の世界は面白く奥深さをまさに体現している2台といえるだろう。 |