BMW Motorrad GS まるごと。

BMW Motorrad GS まるごと。

100年以上の長きに渡るBMWモトラッドの歴史の中でも
もっとも成功したモデルセグメントと言えるGSシリーズ。
1980年に登場したR80G/Sから始まった
GSの道は途絶えることの無い轍を作り続けている。
昨今は普通免許クラスでも乗れるG310GSの登場やミドルクラスのアップデート、
そして水冷となった伝統のボクサーは熟成されてきた。
今回は常にエポックメーカーであり最先端を走り続ける憧れのアドベンチャーモデル
BMW-GSを手に入れるためのバイヤーズガイドとする。
Text/Dan Komatsu

新しい選択肢
BMW Motorrad「GS」がもっと身近に
選べる買える
憧れのBMW「GS」シリーズ

 現在はスーパースポーツや大型スクーターなどラインナップを広げるBMWモトラッドだが、BMWファンを世界中に広めたのはGSシリーズだと言い切っても過言ではない。1980年に登場した初代GSであるR80G/Sに端を発し、4バルブエンジンを搭載したR1100GSから2000年代に入り登場したR1200GSにかけて爆発的なヒットを飛ばした。一方でシングルエンジンのF650GSを発表し、それをベースとしたレーサーでもパリダカを連覇。その後ラリー界には一線を退くが、Fシリーズはパラレルツインエンジンとなり、シングルエンジンを搭載したモデルはGシリーズと名乗るようになった。その時々のニーズに合わせて発展またはシリーズを増やしてきたGSは、つい最近普通免許でも乗ることができるG310GSをも登場させた。

 かくいうこれを書く私自身GSのファンであり、中古でありながらも乗り継いできたひとりだ。GSの魅力を数え上げればきりがないが、人生を豊かにしてくれるバイクだと思う。ひとたび走り出せば、どのような道であっても冒険への一歩となり、そういった感覚は他のモデルでは味わえないものだ。様々な排気量のモデルが出そろい、中古市場においてもより購入し易い価格が出回るようになった。今回は各GSモデルの特徴や購入時のポイントを紐解き紹介してゆこう。

BMW Motorrad GS_1
BMW Motorrad GS_2

1 GSと聞くとオフロードバイクをイメージする人も少なからず存在すると思う。ただし多くのライダーの使用環境はオンロードが主体であることを考えられており、モデルによってオフロード性能を引き上げたものやオンロードツーリングでの快適性を向上させたものなどのキャラクター付けがなされている。

2 タンデムツーリングに強いのもBMWモトラッドの特徴だ。2人で乗っても荷物を満載にしたとしても、本来のライディングポテンシャルが下がらないような工夫が随所に施されている。旅バイクとしての完成度を考えると、GSの右に出る者はまず存在しない。

BMW Motorrad GS_3

3 シングルエンジン時代のF650GSもまた世界中でヒットしたモデルだ。根強いファンを持ち、スタイリングやイニシャルを変えてG650GSとして最近までラインナップされていた。

BMW Motorrad GS_4

4 R80G/S開発時のプロトタイプ。この一台の誕生によって今のBMWモトラッドが存在していると言っても良いほどのレジェンダリーモデルだ。

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