Step 2 スムーズな動きを復活させるグリスアップ
冬になると空気が乾燥して、唇もかっさかさ。リップも塗らずにそのままだと、不意に口を開けたときに唇がさけて、イタタ……。
バイクも同様に、潤滑剤で可動部分を保護しないと次第に油分が抜けてかさかさに。すると動きもギシギシ、いいことなし。
とくに雨の中を走ったり、洗車後には可動部分の油分が流されてしまうため、なおさらグリスアップが必要になる。
動くところに塗るのはもちろんだけど、必要以上に塗らないこと!グリスやオイルは汚れを取り込みやすいので、注意が必要だ。
チェーンに注油する
雨天時に走行すると、チェーンオイルが流れてしまい、そのまま放置するとサビの原因にもなる。なお、チェーンに注油するときには、あらかじめ砂などの汚れを取ってからやるように!チェーンクリーナーと洗浄用ブラシを使えば、簡単に汚れを取れるぞ。
スタンド部分も忘れずに
日ごろ頻繁に動かすスタンド部分も忘れずに潤滑剤を塗ろう。ただし、路面に近い分、砂などで汚れやすいところでもある。塗り過ぎには注意が必要。また、スタンドスイッチ部分の動きもチェック。動きが悪ければここにも散布を。
潤滑が必要なワイヤー類
ワイヤー式のブレーキやクラッチ、スロットル部分のワイヤーにワイヤーグリスを注油。その際に、ワイヤインジェクターを利用すると作業も簡単だ。同時に、レバーの可動部分にも忘れずにグリスを塗っておこう。
サスペンションの動きを復活
路面からの衝撃を吸収するサスペンション。ここも油分が簡単になくなってしまう部分だ。油分が切れてしまうと、動きが悪くなるだけでなく、サビも出てくる……。ここも他の部分と同じく、グリスの塗り過ぎには注意だ!
チェーンに注油したついでにタイヤの状態も要確認!
足まわりの注油をしたときに、ついでにタイヤの状態もチェックしよう。まずは空気圧。適正でないと、タイヤの偏摩耗や燃費の悪化だけでなく、走行時のフラつきなどの元になる。あとはタイヤの溝。無くなると雨天時にスリップし転倒することだって……。
Step 3 取れてからじゃ遅いボルト、ナット類をキッチリと増し締め
左からスパナ、モンキーレンチ、メガネレンチ。車両で使用するサイズのスパナ、レンチ、ドライバーがあればメンテには十分だ。
ミラー部分の緩みは、走っているときに起きると非常に厄介。走り出す前のミラーを合わす時に、いっしょに確認しよう。
今のバイクは比較的振動も少なく、ボルト類が緩むことは少ない。それでも、単気筒エンジンを搭載するバイクはそれなりの振動がある。オフロードバイクで林道に走りに行って、ナンバーやマフラーを落としてきた人を、ボクも何人か知っている……。
そうならないためにも、マフラーやナンバーの取り付け部分はもちろん、目に入るボルト&ナット類は緩みがないか、確認しよう。
洗車の項目でも触れたけど、洗車することでも各部の緩みは発見できたりする。普段から気にかけることが大切だ。
道具は適材適所で選ぶ
片方の口が開いているスパナや、モンキーレンチはあくまでも仮締め用と心得ておこう。本締めの基本はメガネレンチ。ただし、ミラー部分などメガネが使用できない箇所は、工具をうまく使い分けよう。