2024/06/09 14:18:26 更新【スクーターベルト交換】PIAGGIO MP3(ピアジオMP3) ドライブベルト、ウェイトローラー、スライドピース(駆動系消耗部品)交換 エンジンオイル、オイルフィルター交換ピアジオ MP3 250RL
スクーターの駆動系消耗部品(ドライブベルト、ウェイトローラー、スライドピース)と、エンジンオイル&フィルターの交換でご入庫いただいた、ピアジオの3輪スクーターMP3です。

フロント2輪、リア1輪の変わったレイアウトのスリーホイラースクーターですが基本的には普通のスクーターと同じ。 無断変速のオートマチックで、マニュアル車のようにライダーが意図的に低回転で走ることが出来ません。 どの速度域でも効率よくパワーを発揮できるエンジン回転数を維持するようなセッティングが施されている為、スクーターはどのメーカーの車両も基本的には常に高回転を維持します。 それでいてオイル容量は少なく、オイルは常に過酷な状況にさらされます。 このMP3に搭載されるエンジンは欧州の様々なブランドのスクーターにも供給されるピアジオクオーサーエンジン。 軽いフィーリングで高回転まで吹け上がりパワフルな傑作エンジンだと思います。 このように高回転を維持し続けるスクーターのエンジンオイルは1500〜2000キロ毎(または半年以内)でのオイル交換が強く推奨されます。 特にMP3はパワフルで高回転型と言うこともあり、メーカーが指定するグレードのかなりハイスペックのものです。 それに応えるように、こちらの車両にはエステルとPAOをベースオイルにしている100%化学合成油を使います。

ミッツ・ハー公式推奨エンジンオイルのルブロス そのルブロスシリーズでは人気ナンバーワンのMoto-SS 5W-50を使用。 レスポンスの良い高性能エンジンや、常に高回転を維持するスクーターに最適でストリート走行からサーキット走行まで幅広く対応するオイルです。 寒い低温状態でも流動性が高く始動性は良好。 始動するとエンジンオイルは速やかに温度が上昇します。 しかしながら一定の油音に達するとそこからの温度上昇は抑制されます。 つまり真冬から真夏まで季節を選ばないオイル。 このオイルの特徴はとにかくエンジンの吹け上がりが軽くなること。 滑らかフィーリングのエンジンだとそれを体感しやすいですね。 4気筒エンジンや小排気量だと分かりやすいと思います。 小排気量のスクーターはもともと非力な無段変速。 だからこそエンジンオイルの違いを体感しやすいのです。

ルブロスオイルは全5種類のラインナップ。 今回は一番人気のMoto-SSを使用しましたが、他にも旧車のガスケットへの影響に配慮したMoto-STや、バイク専用ギヤ極圧剤ギヤプロテクトを採用した最高峰のMoto-RS、乾式クラッチ専用に開発されたMoto-GPなど、お客様のオートバイの使用用途や予算にあわせて最適なオイルをご提案しあmす。 もちろんルブロス以外のエンジンオイルも取り扱っていますのでお気軽にご相談ください。

エンジンオイルと共にスクーターで定期メンテナンスとして覚えておきたいのが駆動系消耗部品。 ドライブベルト、ウェイトローラー、スライドピースの3点セットです。 これらの部品はケース内に収納されており、普段は目にすることが無いので忘れがちです。 自転車ならペダル漕ぐ力をチェーンで後輪に伝えます。 自動車はエンジンの力をシャフトで車輪に伝えます。 オートバイはいくつかの方法があり、チェーンやシャフト、ベルトで後輪に駆動力を伝えています。 多くのオートバイで使用しているドライブチェーンは定期的な注油や、チェーン自体が伸びた際の調整が適宜必要です。 スクーターの場合はメンテナンスフリー性能を優先しベルトを使っています。 ベルトは注油は不要ですし、伸びませんから調整も不要です。 だからケース内に収めて普段は目にしないようになっているのです。

ケース内のベルトはメンテナンスフリーですが、いつかは寿命が来るんです。 寿命を迎えるとどうなるか… 切れます! 突然切れます! 切れるとどうなるか? エンジンの動力が後輪に伝わりません。 自転車でも経験したことありませんか? チェーンが外れてしまったこと。 あれと同じ。 エンジンはまったくいつもどおり好調なのに、まったくオートバイが前に進まなくなるのです。 困ってしまうのは高回転時に切れたときに、まれですが駆動系の各部に噛みこんだり巻き付いたりして部品を破損させてしまうこと。 場合によっては後輪が急ブレーキ状態で回らなくなることもあります。 こんなトラブルを防止するために定期的に交換が必要なのです。

12000キロを超えたら注意で早めに交換してもいいでしょう。 15000キロがひとつの基準として、18000キロを超えたらいつ切れてもおかしくないと思いましょう。 乗りかた走り方によって寿命はかわりますので一概には言えませんが、早め早めに交換を強く推奨します。

駆動系の消耗品の状態は思ったより良好。 ベルトはやはり摩耗していましたがひび割れなど気になる劣化はありませんでした。 スムーズな変速、加速に影響を与えるウェイトローラーも編摩耗しやすいのですが、全体的に奇麗に摩耗しています。 乗りかたが良かったのかもしれませんね。

駆動系消耗品の交換時にはベルトとともにウェイトローラー、スライドピースも同時に交換します。 樹脂パーツですので使用により摩耗するのはベルトと一緒。 これらの部品はベルトと違い、破損したときに走行不能にはなりませんがスムーズな変速ができなくなります。 そうなれば加速も悪くなるばかりか燃費も悪化します。 ドライブベルト、ウェイトローラー、スライドピースは忘れがちですが12000〜18000キロ毎に交換しましょう。

最寄り駅までの50ccスクーターであっても基本的には同じです。 定期的なオイル交換と、うっかりわすれがちなベルトの交換を忘れないように注意しましょう!