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クルーザーのススメ! GooBike Presents!
オートマチッククルーザー クラッチ操作から解放されたスポーツバイク。 イージードライブがもたらす新しいクルージング
来年の夏あたりにはこんなクルーズも……
 水曜日の夜、ふたりは「どこが空いているだろう?」と計画を立て始めた。ついでにきれいな景色のなかを走りたいし、行くなら箱根か軽井沢だけれど、この時期の蒸し暑さを考えたら、やっぱり軽井沢かな、と計画が傾いてきた。
「でもね、一度、喜多方へと続く、ラーメン街道を探る、というのもやってみたいんだよね」
「なにそれ?」
「佐野から始まるんだけど、佐野のラーメン、宇都宮の餃子、それに白河ラーメン、それから喜多方で、ちぢれ麺をすする。で、その探索行の終着点は青森で、あっちの魚だしのラーメン、おいしいんだよね」
「ま、それは別の機会にするとして、佐野ね。それもありね」
 でも、結局、目的地は軽井沢になった。天気がよければ、そのまま浅間山のほうを回ってみるのも悪くない、というオプショナルがふたりを動かした。それにしても、天気が気になるところ。6月の末から7月上旬までの数日間の天気は、「晴れのち曇り、時々雨」という、なんとも決断に困るような予報が出ている。
 ま、何とかなるでしょ。こんなときは、楽天的になった者が勝ちだ。当日の朝、天気予報どおりの、どっちつかずの天気だった。
 ATクルーザーの面目躍如たる部分は、ふたり乗りで出かけても、信号からの発進の度にクラッチ操作に神経を使ったりすることがない。それに、シフトアップ、ダウンのたびに、きれいにクラッチをつなぎ、ショックを極力少なくすることに神経を使うこともない。同時に、パッセンジャーが加速に身構えたりする必要性がマニュアルミッションのバイクに比べて少ない分、ふたりとも気疲れや肉体的な疲労が少なくてすむ。とにかく、シームレスな加速はATならでは。
「なんて楽なんだ」と思える瞬間がたびたび訪れることも、ATクルーザーの魅力である。
 一般道でふたり乗りの緊張感はすでにほぐれ、道ばたに見つけた店の話や、追い越していったクルマの色を話題にしながら、軽快に走り続けた。そして、練馬のアプローチから高速へ。あとは時間が早回しになった。
 東京、埼玉、そして群馬へ。快調に走り続け、1時間と少しでインターをおりるところまでこぎ着けた。まわりの緑は俄然濃く、そして空気が透き通って感じる。道はしばらく坂道を上っていく。適度に左右にカーブを続け、快調に進む。ひとつ山を越え、道は下り始めた。ゴルフ場のすぐわきを真っ直ぐ道は抜けていく。
 もうすぐ、というところで、渋滞が始まった。天気同様、楽天的になった者が勝つ。渋滞がめっぽう楽なのも、ATクルーザーが持つ大きな才能だ。
 さ、近づいてきた。そこはかとなく、高まる気合い。別に戦うわけではないが、勇まず、急げ。それがバーゲンの鉄則である。
 買い物をすませてふたりはちょっとだけ毒づいた。「便利、便利とはいうけど、まだセールで大物買いするほど、物は入らないよね」と……。
新しい乗り物の先鞭、それがATクルーザー
 オートマ免許と高速ふたり乗りが施行されるであろう、来年の夏。もしかすると、関東近郊のアウトレットモールへとツーリングする人が増えた、という統計が出るかもしれない。開発者たちにとっては、あらたなATクルーザー、ショッピング(バーゲン対応)モデルの創造に着手しなければならなくなるかもしれないのである。
Detail of Automatic Cruiser
YAMAHA
TMAX
←欧州で高い評価を受けるTMAX。ニューモデルではその輸出仕様に習い、フロントにダブルディスクブレーキ、リヤホイールは大径ワイドホイールに、前後ラジアルタイヤを履いた
→一新されたメーターパネルには、新たにタコメーターを装備。待望ともいえるパーキングブレーキも装備された。マジェスティでもおなじみの使いやすい操作レバーを踏襲する
YAMAHA TMAX
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メーカー希望小売価格 84万9450円
YAMAHA TMAX キャブからFIへ、バイアスからラジアルへと、エンジンと足まわりに大きな変更を受けたTMAX。バランサーシャフトに代えて、2気筒分のカウンターウエイトをクランクで回し、レイアウト的には水平対向の3気筒のような造りのエンジンは、相変わらず独創的。初代からスポーツバイクにワインディングで同道できる、というふれ込みだったが、新型でそのハンドリングにも磨きがかかった。前ブレーキもダブルディスクとなり、あらゆる面で進化した
HONDA SILVERWING600
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メーカー希望小売価格 78万6450円
HONDA SILVERWING600 400とまったく同じボディを共有するシルバーウイング。走りの一体感を強めたTMAXや、クラス最高の排気量とECVTを持つスカイウェイブ650ほど走りに強烈な個性を持たないが、スタイル、装備、そしてデビュー当時からFIを採用の滑らかでパワフルなエンジンなど、まとまりはホンダならでは。ABS付きモデルのラインアップや、登坂時に優位なTモードの採用もあって、使い勝手と安心感はさらに向上している
SUZUKI SKYWAVE650
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メーカー希望小売価格 90万1950円
SUZUKI SKYWAVE650 電子制御のECVTを搭載するパワフルスクーター、スカイウェイブ650。まさに理想的なATクルーザーだ。マニュアルモードでは5段階にスイッチシフトが可能で、ワインディングの上りではエンジンのおいしいところを使い、下りでは適度なエンジンブレーキを利かせることで、ブレーキ操作の負担を軽減することも可能。堂々としたスタイル、FI採用のパワフルなエンジン、ラジアルタイヤを履く足まわりなど、プレミアム度高し。ABS付きモデルもある
Vespa GT200L メーカー希望小売価格 61万4250円
Vespa GT200L スタイルはスクーターレジェンドのベスパならでは。ボディは、その伝統にのっとって、スチールモノコック製を採用。フレームに樹脂ボディを被せたスクーターとは一線の画する造りだ。クラシックなスタイルながら、ジェットヘルをふたつ納める収納スペースを確保するなど実用面も充実。ライト、テールランプなど、目を引くディテールは数多い。きれいな色使いなど、排気量と力だけでは語れない魅力を持つATクルーザーだ
HONDA
FORZA Z
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メーカー希望小売価格
62万8950円
YAMAHA
GRAND MAJESTY
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メーカー希望小売価格
61万8450円
HONDA FORZA Z YAMAHA GRAND MAJESTY
SUZUKI
SKYWAVE250
Type S
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メーカー希望小売価格
60万7950円
KAWASAKI
EPSILON250
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メーカー希望小売価格
60万9000円
SUZUKI SKYWAVE250 Type S KAWASAKI EPSILON250
フォルツァ:新たにFIを採用したエンジンと、電子制御CVTの恩恵でスポーツドライブも意のまま。ZとXの2タイプから選べる個性もうれしい
グランドマジェスティ:エンジン、フレームを一新した新世代マジェスティのカタチこそ、グランドマジェスティの魅力。輸出用の400も気になる存在だ
スカイウェイブ:デビュー当時から高回転でパンチのあるエンジンが魅力。大型に見えるスクエアなテールエンドのデザインも人気
エプシロン:スカイウェイブのカワサキ版兄弟車。専用のグラフィックを採用するなど、個性化はきっちり図られている