ビッグオフツアラーというのは、
大陸系ライダーのためのマシン。
市街地はもちろんのこと、高速道
路や峠道、それどころか林道まで
もがあまり広くない日本の道路事
情では、その良さを完璧に理解す
るのは難しいと思う。
まあ、そうではあるけど、ただ
置いておくだけでも強烈に放つそ
の圧倒的な存在感は、とっても魅
力的だったりする。
実際に乗ってみると、最近のモ
デルはけっこう良かったりする。
とくにR1200GSや990ア
ドベンチャーは、本当の良さの4割くらいを体感しているに過ぎな
いんだけど、それでも感動させて
くれるだけの走りを秘めている。
マルチパーパス系よりもオフ走
行を重視しているモデルも多いし、
高速道路と郊外の道とフラット
ダートをつなぎ合わせたようなロ
ングツーリングでなら、日本で乗っ
ても十分に楽しい。
ヨーロピアンテイストにあふれた、オフ系の
長距離ツアラー。フロントのテレレバー、リ
ヤのパラレバーといった、独自のサスペン
ション構造を採用。ブレーキは右手レバー操
作時のみ前後連動となり、現行の日本仕様
はABSも標準装備しているが、このABSは
オフロードでのファンライド時などには、ボ
タン操作でキャンセルできる。
ライポジチェック
またがると、とにかく巨大な印象。足着き性が悪く、しかも車重もある
ため、慣れないとけっこうツラい。ライポジはとてもゆったりしていて、
長距離の高速道路移動も超快適。このクラスには、こんな感じのモデ
ルも多いが、じつはR1200GSや下の990アドベンチャーなどは、小柄
なライダーでも意外と乗れる設定のほうかもしれない。
R1200タイヤ紹介
このクラスの現行型は、写真のよ
うなパターンのオン/オフタイヤ
を装着していることが多い。見た
目はロード用に近いが、フラット
ダートなら意外と走れ、一方で高
速走行時のノイズなどはオフ重視
のモノより少なめ。
BMW
F650GS
101万5000円
79万5000円
車名は650だが、798ccの71馬力並列
2気筒エンジンを搭載する、オン&オフ
のツアラー。小ぶりながらバイザーも
装備し、高速走行にも対応。タイヤは
前後19/17インチだ。
KTM
990 アドベンチャー
186万9000円
185万1000円
950アドベンチャーとして03年にデ
ビューし、06年には999ccの新世代水
冷Vツインエンジンを採用した。フロン
トフェアリングやリヤキャリヤ、ハンド
ガードなどを標準装備。
ホンダ
アフリカ ツイン
89万円
73万円
世界一過酷なラリーと言われるパリダ
カのワークスマシン、NXR750で得
た技術をフィードバックして設計され
た。水冷Vツインエンジンは、初代が647cc、90年型以降は742ccだ。