「モタード」というのは、本当は
「スーパーモタード」のこと。日本
ではこのフランス語読みが浸透し
てるけど、最近は英語のスーパー
モトという呼び方が良く使われる。
これはレースの名前で、全体の8割くらいの舗装路と2割くらいの
オフロードを組み合わせたコース
で「だれがいちばん速いのかを決
めよう」というものなのだ。
で、そのモタードレーサーのエッ
センスをふんだんに取り入れたモ
デルを、国内外のメーカーが手が
けているわけだけど、コレらも、
もちろん未舗装林道くらいのレベ
ルなら、問題なく走破できる。な
にしろ、ベースはオフ車だし、レー
スでは本当にダート区間を走るわ
けだから。
まあ、頻繁にオフを走りたいな
ら、やっぱりオフ車系を薦めるが、
舗装路でもスポーツできて、いろ
いろな道で楽しみたいなら、モター
ドがいいのではないかと思う。
今年3月に新登場したモデル。XR系の名前
を持つが、ベースとなったXR230は、250とはまったく異なる、コンパクトな車体とマ
イルドなエンジンのエントリー系オフロー
ダー。これに前後17インチホイールを履か
せ、リヤサスやハンドルを変更した程度で仕
上げられたモタードも、ベース車同様にとて
も軽量コンパクトで扱いやすい。
ライポジチェック
多くのモタードモデルは、ベースとなっているオフロードモデルと比べ
ると、シート高が抑えられている。これは前後ホイールが小径なため(さ
らに前後足まわりが異なるモデルなどもある)で、このシリーズもわず
か5oながらモタードのほうが低い。しかしそれ以前に、XR230そのも
のが低シートなので、足着き性は良好だ。
XRタイヤ紹介
前後17インチホイールに、スポー
ツ指向のロード用タイヤという組
み合わせが、モタードの定番。当
然ながら、オフロードではあまり
無理ができないけど、アスファル
トでのグリップは、オフ系タイヤ
よりはるかに良い。
カワサキ
D-トラッカー
51万8700円
38万5000円
国産モタードの元祖とも言えるD-ト
ラッカーの先代。FI仕様の現行型(今
年春登場)は、専用パーツを多く装備
するが、先代のとくに初期型は、ベー
ス車のKLX250にかなり近い。
スズキ
DR-Z400SM
73万5000円
56万1000円
オフ系のDR-Z400Sをモタード化した
モデル。市販モトクロッサーRM譲りの
倒立フロントフォークや、より高剛性
なスイングアームを専用装備するなど、
超本格的だ。
ホンダ
XR250 モタード
55万6500円
43万7000円
すでに生産中止となっている、250版
のXRモタード。ベース車のXR250が03年に全面刷新された際に、同時開
発された。エンジンは249cc空冷単気
筒だが、意外と良く走る。