JET14は台湾のSYMがリリースした125ccスクーター。排ガス規制ユーロ4対応の水冷エンジンと14インチホイールを採用、ホンダPCXやヤマハNMAXのライバルだ。直線的でエッジの効いたデザインにポジションランプ内蔵のデュアルヘッドライトを装備し、クラス以上の立派な車格に見える。
シート高は771mmで、PCXの760mm、NMAXの765mmに比べてほんの少し高いが、足着きはほぼ変わりない印象。しかしJET14はフラットフロアの採用で、乗り降りは圧倒的に楽だ。シートは大きめで着座位置の自由度が高く、フロア前方に足を出せるスペースを確保。全体にリラックスしたライディングポジションを取ることができる。
エンジンはとてもパワフル。アクセルを全開にするには手首のひとひねりプラスアルファが必要なため、スタート時にほんの一瞬加速にタイムラグが生じるが、一旦加速し始めるとモリモリとパワーが出て、一気に法定速度に達する。50〜60km/h付近の力強さとそれ以上のバンドでの余裕のある伸びは、爽快感のある独特の加速フィールだ。
前後14インチホイールの採用で、乗り心地と安定感は抜群。サスペンションも前後共によく動き、段差に突入してもショックをよく吸収してくれるため、ハンドリングへの影響はほとんどない。ブレーキは前後ディスク&コンビブレーキを採用しており、制動力はライバル2車より強力な印象だ。細かいパーツの仕上げなどはまだ進化を期待したい部分もあるが、全体的な使い勝手とコストパフォーマンスを考えれば、十分に魅力的なモデルと言えるだろう。
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