コンパクトかつ軽量なシャシーに373.2ccの水冷単気筒エンジンを組み合わせた390DUKEは、ストリートユースを強く意識したモデルではあるが、ワンメイクレースも開催されており、スポーツ派からツーリングライダーまで幅広い層に支持される生粋のスポーツバイクだ。その390DUKEが2017モデルで大きく進化を遂げた。
新型390DUKEの特徴のひとつがLEDヘッドライトで、その配置、形状が1290SUPER DUKE Rと見間違えてしまうほど似ていることだ。このように同ブランド同系シリーズでデザインアイデンティティを共通させる手法はクルマの世界では古くから行われてきたことだが、最近は多くのバイクメーカーで顕著にみられるようになった。
搭載エンジンが373.2ccの単気筒というスペックは従来モデルから変更がないが、新たに電子制御式のライドバイワイヤが採用され、これによってスロットル操作に対するエンジンフィールが改善されている。
エンジンに火を入れると、新しいエキゾーストシステムから歯切れの良いサウンドが聞こえてくる。走り出すと、従来モデルと比べて、非常にスムーズで扱いやすく、どの回転域でも意のままにパフォーマンスを発揮する特性なのがすぐに伝わってくる。シングルエンジンのピックアップの鋭い特性は、少し走らせただけでもワクワクさせてくれるものだ。オプションのパワーパーツでカスタマイズすれば、極上のスポーツツーリングモデルにも、サーキットレーサーにも仕立てることができる。KTM特有のエキサイティングな魅力が詰まったモデルとなっている。
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