今年から国内販売が開始された『アドレス110』は、スズキの小型スクータークラスにおけるグローバルモデルである。
前後ホイールは14インチと大きめだが、車体はスリムでコンパクト。97kgの装備重量は、原付2種スクーターとしてはトップレベルの軽さ。シート下トランクスペースには、フルフェイスヘルメットに加え、ちょっとした小物も入れることが可能だ。加えて、600mlのペットボトルに対応した開口部の広いフロントインナーラックや、コンビニフックも装備しており、収納力は申し分ない。
パワートレインには、軽量&コンパクトな新設計の空冷112cc単気筒エンジンを採用。このスズキの新世代ユニット、SEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)エンジンは、低燃費とハイパフォーマンスを両立している。
エンジンを始動すると、排気音は少し低めで野性的。加速はマイルドな印象だが、いつの間にかスルスルとスピードが伸び、それに呼応するように排気音は迫力あるものに変わる。これはスズキのスポーツバイクのパンチのある走りに通じるテイストだ。
軽量な車体と14インチホイール、それにフロントディスクブレーキの組み合わせは、混雑する都市部できわめて軽快な走りを可能にしてくれる。50ccクラスからの乗り換えなら、その動力性能と快適さに舌を巻くことだろう。また、125ccクラスから乗り換えたとしても、よりコンパクトでコストパフォーマンスに優れたマシンとして満足度は高いはずだ。
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