CB250Fはカウルをまとわないネイキッドスタイルながら、同じくネイキッドのCB223Sとはその雰囲気が明らかに異なる。その違いは、車体の随所にスーパースポーツ的な要素が散りばめられていること。じつはCB250Fの車体は、大部分がCBR250Rと共通しており、そのデザインも非常に似たものとなっている。ネイキッドスタイルながらも、テールカウルは跳ね上がり、ヘッドライトには小ぶりなカウルを装備することで、スポーティーなイメージを高めているのだ。
その外観イメージに合わせるかのように、エンジンはショートストロークの水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒を搭載。決してハイパワーではないが、アクセルを開けると小気味よく回転数を上げるエンジンフィーリングがじつに楽しい。
フレームはトラス構造のダイヤモンドタイプで、非常にスリム。車体自体もコンパクトで、絞り込まれたシート形状によって足つき性も良好だ。さらに車体の軽さが安心感を高めてくれる。こうした取り回しの良さは普段の使用ではもちろんのこと、ツーリングなどで疲れたときにも嬉しいポイント。気軽に、どこまでも走りに行きたくなる。
そしてワインディングはライトウェイトスポーツの本領発揮といえるもの。大排気量スポーツと違い、パワーを使いきりながら、曲がりくねった道を自在に旋回することができる。自分が操っている気分を高めてくれるのが、なんとも心地よい。
気軽な毎日の足としてはもちろん、高いスポーツ性によってツーリングも楽しめる。オールマイティーに付き合える1台と言えるだろう。
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