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澄んだ小川に、抜けるような青い空、美しい緑
そんな自然を感じることができる林道キャンプツーリング
でも、装備やバイクが……と思ってない?
なにも本格的なバイクや装備がなくても大丈夫
週末はいつものバイクで林道に出かけてみよう!
文・ライダー=栗栖国安 モデル=吉儀ちさと 写真=宮崎雄司 |
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テントにシュラフ、それと気の合う仲間たちで
もっと気楽に林道に出かけてみよう!
自然の懐深くまで林道を分け入ってキャンプする。そんな冒険的なツーリングは自分のバイクライフには縁遠いものと思っている人、多いんじゃない?
たしかに、日常生活のなかでキャンプ自体することはほとんどないし、ましてや林道を走るなんて考えも及ばない。でも、本格的な装備やオフロードバイクがなくたって、林道を走り繋いでキャンプツーリングすることはできるんだ。
テント、シュラフ、マット、それにコンロやランタン……、キャンプに必要な装備として思い浮かぶ道具たちだ。だけど、これらに加えて、ナベや食器、食材、調味料もいるよね〜と考える人って、意外と多いんじゃないかな? 野外料理を目的にするんだったらたしかにそうなるだろうけど、初めてのキャンプツーリングなら、もっと手軽にって考えたほうがいい。
キャンプしながら3週間ほど北海道を旅したことがある。経験も知識もまったくなく、友人と4人で行ったのだが、ナベはおろかコンロも携行してなかった。食事はもっぱら弁当や缶詰、パンですませた。必要なぶんをその都度、食料品屋(コンビニなんてなかった)で買い求めた。温かい食事を口にしたわけじゃないけど、不満も不便も感じなかった。
貧乏くさいキャンプを勧めているわけじゃない。河原でバーベキューでもするかのように大げさに構えなくても、キャンプツーリングはできるということなのだ。
ところで、単にキャンプツーリングするだけなら、わざわざ林道を走る必要はない。国道沿いのキャンプ場なんて山ほどあるのだから。いつものツーリングのように、高速道路から国道、ワインディングを走り、そして近くのキャンプ場へといったプランだって、立派なキャンプツーリングだ。ただ、林道を辿り、山間へともう一歩入り込めば、自然をよりリアルに実感できる。非日常のキャンプツーリングができるというわけだ。
林道なんて走ったことないし、ダート走行できるようなバイクでもない。大半の人がそういうはずだ。かくいうボクも、モトクロスの経験もなければダートを走る機会も少ない。だけど、アメリカンバイクやスクーターで数十kmの林道を走ったりしたことはある。好むと好まざるに関わらず、ツーリング中に林道を抜けなくちゃいけない状況になったからだ。
ハデにテールスライドさせて走ったわけじゃないけど、意外と走れるものだと思った。岩だらけのガレ場だったりぬかるんでいなかったこともあるけど、ムチャさえしなければオンロードバイクでだって林道は走れる。
「林道を走ってキャンプツーリング」は、案外身近なことなのだ。 |
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気の合った仲間と行けば、安心感も大きいし、キャンプツーリングがさらに楽しい想い出になる。オフロードバイクじゃなくたっていい。いつも街乗りに使っているバイクで気軽に出かければいいのだ。 |
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束の間、自然の真っ直なかで時間を過ごす。そんな非日常的な体験がキャンプツーリングの醍醐味。不便さのなかに感じる自由もたまにはいい。一度経験するとツーリングの幅はぐんと広がる。 |
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