ロードの定番
前後17インチ
ここ数年、街を行くデュアルパーパスバイクの勢力図に変化をもたらしたのが、モタード系バイクたちである。ここ数年ニューモデルのニュースが絶えず、人気が高まりつつある。
モタード人気はヨーロッパで90年代に勃興した。パリの街中など、スクーターもかくや、という数のデュアルパーパスバイクがそれ以前から走りまわっていた。軽く、石畳の道も快適、冒険的なエクステリア。しかもロードバイクと比較すれば安価で燃費もいい。ほとんどが舗装路ユースだから、むしろモタードモデルのパッケージのほうが好都合でもあったのだ。そこにモータースポーツで人気を高めた前後17インチのワイドタイヤを履くバイクがリリースされると、スイッチするのも早かった。
スタイルと実用面も兼ね備えたモデル、それがストリートモタードだともいえるわけだ。Dトラッカーや250SB、XRモタード、DRーZ400SMなど国産モデルはもちろん、KTMなどの輸入ブランドのモタードモデルも見かけるようになった。先の東京モーターショウにも、ヤマハがセローベースのXT250Xを参考出品するなど、このセグメントの購買意欲は刺激しがいがあるようだ。
モタードとは別の勢力にドカティのムルティストラーダ、ユリシーズなどのロード主体のクロスオーバーバイク的スタイルも目が離せない。いわゆるネイキッドとは別のカタチのアップライトポジションのバイクでもあるのだ。
写真=松川 忍
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