今ツインエンジンがアツい! それも、ツアラーやユーティリティバイクじゃない、スポーツツインこそ注目すべき存在なのダ。
スポーツツインと言えば、欧州メーカーの得意ジャンル。けれども、国産メーカーの現行車ラインナップをいま一度見直してみると、意外にもツインエンジンを搭載したスポーツタイプのバイクが増えていることに気付くはずだ。それも、かなりの勢いを持って。
特に顕著なのが、250〜400ccのミドルクラス。カワサキのニンジャ250の大ヒットは記憶に新しいし、同クラスには各メーカーがスポーツツインのニューモデルを次々と投入している。400ccではホンダのCBR400Rが人気を集めているし、グラディウスシリーズを熟成させてきたスズキも実はツインが得意。
ビッグバイクの世界でもヤマハが発表したMT-07は新設計エンジンを搭載する力の入れよう。伝統的にスポーツツインを作り続けてきたヨーロッパ勢には、ドゥカティやBMWなど魅力溢れるマシンが数多く存在する。
どうやら、世界的にスポーツツインの波が押し寄せているのは間違いない様子。なにしろ、スポーツツインは乗って楽しいのだ。トルクバンドが広く誰でもパワーを引き出しやすく、コンパクトなエンジンは軽い車重に繋がり、マシンを振り回す楽しさを生み出す。『魅力は、エンジンのパルス感とマシン重量。性能面では4気筒マルチにちょっと敵わない』という認識は、もはや現代のスポーツツインには当てはまらない。単純に同排気量でピークパワーを比較すれば、物理的に高回転まで回し易いマルチに軍配が上がるのは事実。けれど、バイクの速さ、楽しさはパワーだけでは決まらないことを、ボクらはもう知っているハズ。さあ、今こそスポーツツインを楽しもう!