2018/11/17 11:32:11 更新バッテリーテスターによるチェック、交換カワサキ ZRX1200R
ZRX1200Rのエンジン始動不良と言うことでお預かりしました。 セルフスターターはしっかり回るが、なかなかエンジンがかからないということでした。

なんとかエンジンが掛かったときに自走でご来店いただいたので、お預かりをした時点ではエンジンは普通に始動します。
ただモーターの回転が多少重く、そのときのメーター内照明もかなり暗くなっています。そこでバッテリーの劣化が考えられましたので、テスターによるチェックを行いました。

バッテリーの電圧自体は十分出ていますが・・・

やはりテストの結果は、不良交換と出てきました。

ここに出ているCCAとはコールドクランキングアンペアーの略で、簡単に言うとセルモーターを回せる能力値です。新品のバッテリーのCCA値と比べて、65%にまで能力が落ちていると言うことですね。
電圧が高くてセルモーターも回っていますが、スパークプラグの点火をするための電力等に余裕が無くなっていたので、エンジンの始動不良に繋がっていたと考えられます。

そしてこちらのSOCはステートオブチャージの略で、バッテリーの充電度合いを示しています。バッテリー充電器で満充電になるまで充電をした後の値ですが、75%しか充電できていません。使用方法にもよりますが、年数とともに充電できる電力の容量はだんだんと減っていきます。
オートバイ用のメンテナンスフリーバッテリーは、劣化が進んでもセルモーターを勢いよく回せる能力が高いです。最近のバイクはエンジンの掛かりも良いので、1〜2秒で始動できることがほとんどでしょう。
そのため、普段使用しているオーナー様もなかなか劣化していることには気付かない事がほとんどです。このバッテリーも3〜4年位使用していて、最近までは特に問題は無かったそうです。 当店で定期点検や車検でお預かりした時には、必ずバッテリーテスターでのチェックを行います。 そこでCCAやSOCが下がっていればバッテリーの交換をお勧めしますが、オーナー様は不具合を感じていないので、なかなか交換まではされません。 そしてその冬や春先に、バッテリー上がりでロードサービスを利用されることも多いのです。

何回もバッテリー上がりを起こしていても、充電器を使用してエンジンを始動できるからと言って、古くなったバッテリーをしつこく使用していると、出先でバッテリーが上がってしまうこともあります。 またロードサービスのジャンプスタートや、モバイルバッテリーでのエンジン始動も、あくまで緊急処置ですので、早急にバッテリーを交換しましょう。 特にフューエルインジェクションの車両では、バッテリーの電圧が下がっているとコンピュータが誤作動を起こしたりしますので、劣化したバッテリーを使っていると大変危険です!

今回は軽量化と長寿命、電圧降下が少ないリチウムイオン電池に交換することとなりました。劣化してくるとセルモーターの回転が重くなる感じが出てきて、鉛バッテリーよりも交換時期がわかりやすいのもお勧めポイントですね。
※工賃や社外部品の金額は一般価格となっております。当店購入車両は割引きが有りますので、お問い合わせ下さい。
費用
項目 | 数量 | 単価(円) | 金額(円) | 消費税 | 区分 |
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バッテリーチェック・交換 | 1 | 2,200 | 2,200 | 課税 | 交換 |
AZ リチウムイオンバッテリー | 1 | 29,857 | 29,857 | 課税 | 部品 |
課税-小計(①) | 32,057円 |
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消費税(②) | 2,564円 |
税込み-小計(③) | 0円 |
消費税 | 0円 |
非課税-小計(④) | 0円 |
値引き(⑤) | 0円 |
総額(消費税込)(①+②+③+④+⑤) | 34,621円 |
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対象車両情報
作業時間目安
12分