2020/06/06 19:20:09 更新Z1の納車整備の様子です。前編カワサキ Z-Ⅰ
中古車了を購入するときに一番気になる事は、特に旧車の場合、 納車整備の作業内容をどこまでしてあり、後々メンテナンスをしないといけないものなのか? それとも、よほどの事がない限り、消耗品と、一般的なメンテナンスでいけるのか? という事だと思います。 今回、エンジンの作業に関して、全ての車両に当てはまる作業ではないですが、 実際に今回必要になった作業例としてみてください。

調子よく走れる状態だったのですが、入荷時から白煙が多く出ていたので、腰上は早速分解、それと並行して足回りを進めます。


シリンダーヘッドの方は、エキゾーストバルブは以前に交換済みのようで、良好ですが、インレット側の磨耗が多く、 バルブステムはIN,EX共に大きく痩せているので白煙の原因のになりますので、交換します。 もちろん、シートカットと、高さ合わせも行います。 シリンダーの方は画像を忘れたのですが、ピストンが動く範囲に錆が出ており、これが白煙の大きな原因となります。 ボアサイズは幸い、純正サイズのままだったので、0.5mmオーバーサイズピストンにてボーリングです。

カムシャフトの山に錆が出ていたので、研磨ついでにラッピングします。

他のカムチェーンテンショナー、ガイドローラーはとても良い状態だったので、ダンパーラバーの交換でOK。 シリンダーのカムチェーンガイドは問答無用で交換。 忘れてはいけないオイルパン内のチェックもやります。


特に問題ないので、安心して腰上を組み付けていきます。


タペット調整もバッチリ(カムホルダーのねじ山あがり、エキゾーストスタッド折れ込みは修正済み)

エンジン完成!! バフ部分は別途となりますが、依頼頂ければ加工させてもらいます。 他には

ACGの漏れ修理は常識ですね。


セルモーターはスラッジ除去、ブラシのチェック、交換、コンミュテーターの研磨をします。 この車両は実動車で、調子も良かった事から、キャブレター内部は洗浄がメイン。 しかし、ガソリンホース取り付け部のTジョイントは必ず交換します。


フロートと当たるリップ部の摩耗によるへこみは必ず修正です。

この後、油面、オーバーフローのチェック、修正をして一旦キャブは完了。 エンジン始動後に、同調調整、燃調を合わせます。 次は車体ですが、


ブシュのガタチェック、問題ないのでグリスアップでOK。

ベアリングのチェックとグリスの詰めなおし。スポークの緩みと振れチェック、調整をします。 今回、タイヤはとても良い状態の物が入っていたので、チューブのみ交換。

ブレーキシューがはがれてしまいました。もちろん交換です。 画像に無いですが、チェーンは錆と片伸び等で殆どダメになっており、大体交換となり、 この車両も交換しました。