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バイクのチェーンサイズ・リンク数の数え方【交換方法も解説】

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バイクのチェーンは、エンジンの力をホイールに伝える重要な部品で、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスを適切に行なうには、チェーンサイズやリンク数の正しい数え方を覚えておくことが大切です。

そこで今回は、「バイクのチェーンサイズ・リンク数の数え方」を解説します。チェーンの交換方法もお伝えするので、バイクのチェーンに関する知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

チェーンの構造

バイクのチェーンは、エンジンの出力をホイールに伝える重要なパーツです。大型バイクでは、約1トンの力がかかることもあり、単にサイズが合えば良いというものではなく、強度も求められます。その他にも、軽さ・静かさ・伸びにくさなども、チェーンに必要な要素といえます。

バイクのチェーンは、内プレートと外プレートが交互に並んでおり、プレート同士がピンでつながれている構造です。さらに、ピンの周りにはブッシュやローラーが巻かれてピンを保護しています。

バイクのチェーンには、シールチェーンとノンシールチェーンがあります。

シールチェーン

ピンとブッシュの間にグリスが注入されており、グリスが漏れないようにシールリングで栓がしている構造。グリスが注入されていることから、チェーンが摩耗しにくく、耐久性に優れます。

ノンシールチェーン

グリスが注入されていない分、軽さや価格面で優れるのがメリット。今のバイクは多くがシールチェーンを採用していますが、軽さが求められるオフロードバイクなどでは、ノンシールチェーンが採用されています。

サイズ・リンク数の見方や数え方

サイズ・リンク数の見方や数え方

チェーンサイズや、リンク数の確認方法について見ていきましょう。

チェーンサイズ

バイクのチェーンにはサイズがあり、車種に適したサイズのチェーンを選ばなくてはなりません。サイズは、チェーンの外プレートに記載されています。特に中古車の場合などは、チェーンが純正品から変更されていることもあるため、サービスマニュアルなどではなく実際に装着されているチェーンを確認しましょう。

チェーンのサイズは、「420」や「525」といった3ケタの数字で見分けます。

この数字は、1ケタ目がチェーンピッチを表しています。チェーンピッチとは、プレートのピン穴とピン穴の距離のこと。「525」の場合、チェーンピッチは「5」で、サイズは5/8インチ(15.875mm)です。

残る2つの数字が内リンク幅を表します。「525」の場合は「25」が内リンク幅で、サイズは2.5/8インチ(7.93mm)です。

現在主流のサイズは、420/428/520/525/530。古いバイクでは532/630/632などがあり、レース用では415というサイズもあります。

主流のチェーンサイズについて、表にまとめてみました。

チェーンサイズ チェーンピッチ 内リンク幅
420 4/8インチ(12.7mm) 6.35mm
428 4/8インチ(12.7mm) 7.94mm
520 5/8インチ(15.875mm) 6.35mm
525 5/8インチ(15.875mm) 7.93mm
530 5/8インチ(15.875mm) 9.53mm

リンク

チェーンの「リンク数」とは「チェーンの長さ」のことです。「L数」と書かれることもありますが、意味は変わりません。

リンク数の数え方は2通りあります。一つはバイクに装着されていない状態、もう一つはバイクに装着されている状態での数え方です。それぞれを確認しましょう。

1.バイクに装着されていない状態のリンク数の数え方

まず、バイクに装着されていない状態の、リンク数の数え方を確認していきましょう。バイクに装着されていない場合は、内側のリンクを1個目として数え始め、次に外側のリンク、その次はまた内側のリンクと数えていきます。「内側リンク→外側リンク→内側リンク・・・」の繰り返しです。

チェーンにはジョイントと呼ばれるコマが存在します。これはチェーンを輪にするための留め具で、チェーンにはジョイントが1コマ付属しています。ジョイントは、1リンクとしてカウントしてください。

ジョイントを含まない場合は必ずリンク数が奇数になり、ジョイントをカウントに含めるとリンク数は偶数になります。もしそうでない場合は数え間違いをしている可能性があるため、もう一度チェックしましょう。

2.バイクに装着された状態のリンク数の数え方

次に、バイクに装着された状態のリンク数の数え方を説明します。バイクに装着された状態の場合は、チェーンのピンの本数を数えれば間違いありません。「ピンの本数=リンク数」と覚えておきましょう。

なお、バイクに装着していないチェーンでも、ジョイントを仮に取り付けてチェーンを輪にすれば、ピンを数える方法でリンク数を数えることができます。ピンを数えるほうが簡単そうだと感じる場合は、この方法がおすすめです。

チェーン交換のメンテナンスと交換時期

チェーンのメンテナンスを怠ると、操作性・乗り心地・燃費が悪化することがあります。最悪の場合、チェーンが切れて事故につながるおそれもあるため、適切にメンテナンスを行なうことが大事です。

メンテナンス

メンテナンスで必要なのは、注油と張りの調整です。注油は、500kmごとを目安に行ないましょう。また、雨のなかを走行すると潤滑油が流れてしまうため、雨天走行後も注油をおすすめします。

注油の際は、潤滑油は塗布しすぎないようにしてください。また2回に1回は、注油前にチェーンクリーナーで汚れを落としましょう。

チェーンクリーナーも潤滑油も、シールチェーン用とノンシールチェーン用で分かれているので、注意してください。ちなみに、グリスが注入されているシールチェーンでも注油が必要なのは、グリスを封入しているシール本体を保護するためです。

注油は、走行後すぐに行なうことをおすすめします。チェーンの温度が適度に上がっていると、潤滑油が浸透しやすいからです。

チェーンの張りは、1,000~2,000km走行ごとに確認しましょう。チェーンの下側を押して、たるみ量が規定値内か確かめます。規定値はバイクごとで異なるため、サービスマニュアルなどで確認してください。たるみが規定値を超えていた場合は、スイングアームのアジャスターでチェーンを張り直します。

交換時期

チェーンの交換時期は、一般的にシールチェーンで1万5,000km~2万km、ノンシールチェーンで5,000km前後とされています。ただし、これは適切にメンテナンスを行なった場合のため、メンテナンスをきちんと行なっていない場合は、さらに短くなるでしょう。また、走行距離が短い場合でも、5年以上経過したものは交換をおすすめします。

交換する際は、現在装着されているチェーンと同サイズのものにしてください。また、チェーンを交換する際は、スプロケットの摩耗点検も行ないましょう。スプロケットはチェーンと常にかみ合っているため、徐々に歯が消耗します。スプロケットの歯が細く尖っていたら、チェーンとともにスプロケットの交換もおすすめします。

チェーン交換の手順と同時にリンク数を合わせる調整手順

チェーン交換時は、純正のリンク数と同じチェーンを購入するのが基本です。もし間違ってリンク数の違うチェーンを購入してしまった場合でも、リンク数を合わせることはできます。必要な工具とリンク数の合わせ方を、タイプ別に見ていきましょう。

リンク数調整に必要な工具

リンク数調整に必要なのが、「チェーンカッター」という工具です。チェーンのリンクを留めているピンを、チェーンカッターで押し出したり圧入したりすることで、チェーンを希望のリンク数に切断・接続できます。チェーンカッターの使い方を、切断・接続の手順とともに確認していきましょう。

1.チェーンを切断する場合

まずは、チェーンのピンに、チェーンカッターのネジの先端を合わせてください。ハンドルを回していくことでネジの先端がピンを押し出していき、最後までピンを押すとリンクが切断する仕組みです。

ピンがなかなか抜けない場合は、グラインダーなどでピンの頭を削ると抜けやすくなります。チェーンカッターの保護にもつながることから、できればグラインダーでピンの頭を削っておきましょう。

2.チェーンを接続する場合

接続するリンク同士を近づけて、チェーンのジョイントを裏側から差し込みチェーンをつなげます。シールチェーンの場合は、ジョイントとOリングに付属のグリスを塗ることを忘れないようにしましょう。

ジョイントを差し込んだら、表側からプレートを圧入します。チェーンカッターに、付属の圧入治具を装着し、ハンドルを回してプレートを圧入してください。

ただし、プレートを圧入しすぎるとチェーンがスムーズに動かなくなり、戻すのも不可能になってしまいます。ノギスなどで周りのリンク幅を測定して、同程度のリンク幅まで慎重に圧入していくことがポイントです。

チェーン交換【かしめタイプ】

  1. 古いチェーンを切断する。
  2. 新しいチェーンを仮で装着し、チェーンの長さをそろえる。
    古いチェーンの端に新しいチェーンの端をつなげて引っ張れば、簡単にチェーンを装着できます。チェーンの長さは、前後のスプロケットの中間地点で測りましょう。チェーンの中間地点をつかんで上下に揺らし、振れ幅が1cmから2cmくらいになるように調整します。
  3. チェーンの長さが余っている場合、チェーンをカットして長さを調整する。
    チェーンの振れ幅が1cmから2cmにならない場合、リンク数を調整してください。
  4. ジョイントを圧入しチェーンを取り付ける。
    チェーンの長さをそろえたら、チェーンカッターでジョイントを圧入し、チェーンを取り付けましょう。取り付け前に、ジョイントへのグリス塗布を忘れないようにしてください。圧入する際は、ジョイントを圧入しすぎないように、ノギスなどで周りと同じ程度のリンク幅になるようにします。
  5. ジョイントのピンをかしめる。

チェーン交換【クリップタイプ】

  1. 古いチェーンを取り外す。
    ジョイントがクリップタイプになっているチェーンの場合、チェーンカッターで切断しなくても、ジョイントのクリップを外すだけでチェーンを切ることが可能です。
    プライヤーやペンチで、クリップの開いているほうを押し出すようにスライドさせると外れます。
  2. チェーンの長さをそろえる。
    かしめタイプと同様の手順で、チェーンの長さをそろえてください。チェーンの長さが余っている場合は、チェーンをカットしリンク数を調整しましょう。
  3. チェーンをバイクに取り付ける。
    チェーンの長さがそろったら、チェーンをバイクに取り付けます。クリップタイプの場合は、クリップを取り付けるだけでチェーンをジョイントできるため、①の逆の手順でクリップを取り付けてください。クリップの開いていないほうを、チェーンの進行方向側にしなければなりません。これはクリップに異物が引っかかって、外れにくくするためです。

チェーン交換をプロに任せる場合

チェーン交換を自分でやる自信がない場合は、プロに任せましょう。チェーン交換の工賃は、バイクの車種によっても異なりますが、2,500~5,400円程度です。

グーバイクでは全国約2,000の加盟店のなかから、お近くのバイクショップを探せます。作業実績や工賃の目安なども確認できるので、下記リンクから一度お試しください。

グーバイク チェーン交換の作業実績一覧

まとめ

バイクのドライブチェーンはエンジンの力をホイールに伝えるため、常に大きな力がかかっているパーツです。適切にメンテナンスをしないと、操作性などが悪化するほか、最悪の場合はチェーンの破断などの事故につながる可能性もあります。

メンテナンスを行なううえで、サイズの調べ方やリンクの数え方は基本となるでしょう。もし、リンク数の多いチェーンを買ってしまった場合は、チェーンカッターを使ってリンク数を合わせる方法にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?ただしチェーンの圧入は少し難しいため、慣れないうちはプロに依頼することをおすすめします。

本記事は、2022年1月29日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。