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バイクのオイルエレメントの交換時期とは?交換方法や費用も詳しく解説

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バイクのオイルエレメント交換は、エンジンのパフォーマンスを最大限に発揮するうえでも非常に大切なメンテナンス項目です。

毎週のようにツーリングなどに出かけている場合、交換時期を逃してしまう方も多いでしょう。

オイルエレメントは、エンジンオイルをろ過してきれいな状態に保つ役割があるため、最適なタイミングで交換を行なう必要があります。

今回は、バイクのオイルエレメントの概要や種類、理想的な交換時期やセルフで交換する方法、交換時の注意点などを解説します。併せて、バイクの専門店に依頼する際のポイントも紹介しますので参考にしてください。

バイクのオイルエレメントとは?

バイクのオイルエレメントとは?

バイクのオイルエレメントとは、エンジンオイルの不純物を取り除くろ過フィルターです。一般では、オイルフィルターと呼ばれています。

エンジン内を循環するエンジンオイルには、以下の役割があります。

  • エンジン内ピストン運動をスムーズにする(潤滑)
  • エンジンの過熱を防止する(冷却)
  • シリンダーとピストンの隙間を埋める(密閉)
  • エンジン内部の錆つきを防止する(防錆)
  • 摩擦で発生した不純物を除去する(洗浄)

オイルエレメントがきれいな状態が保たれていれば、エンジンオイルが本来持つこれらの役割を発揮します。

しかし、オイルエレメントを交換せずに運転し続けると、エンジンオイルに煤(すす)やスラッジ(エンジン内部のオイルと混ざった燃料やオイルの燃えカス)や細かなゴミなどの不純物が溜まります。汚れたエンジンオイルがエンジン内を循環し、エンジンの故障につながるおそれがあるのです。

エンジンオイルの劣化を防いでくれるのが、オイルエレメントです。

オイルエレメントがきれいな状態であることで、きれいなオイルがエンジン内部に行き渡り、バイクのエンジントラブルも起こりにくくなります。エンジンを長持ちさせるためにも、オイルエレメントは重要なパーツです。

オイルエレメントの種類

オイルエレメントには、以下2つの種類があります。

スピンオン式(エレメント交換式)

いわゆる内蔵式と呼ばれるタイプのオイルエレメントです。ろ紙のまわりが金属容器で覆われており、円柱状になっています。ろ紙やガスケットが一体型となっているため、取り付け時には付属品を購入する必要がありません。

カートリッジ式

汚れを取り除くろ紙だけを交換するタイプのオイルエレメントです。交換時には、カートリッジと一緒に、バイクのオイル漏れを防止するOリングの交換も必要となります。

オイルエレメントの交換時期

オイルエレメントの交換時期の目安となる3つのポイントと、交換を忘れた場合の症状や対処法を紹介します。

目安はオイルを2回交換したタイミング

オイルエレメントの一般的な交換ペースは、「オイル交換2回に対して、エレメント交換が1回」です。

オイル交換の目安となる距離はライダーの走り方や交換するショップによって異なり、3,000劼瓦箸妨魎垢垢詈もいれば、5,000劼瓦箸妨魎垢垢詈もいます。

オイル交換を3,000kmごとに行なう場合は6,000kmに1回、5,000kmごとにオイル交換する場合は10,000kmに1回、オイルエレメントを交換することをおすすめします。

シビアコンディションの環境下では早めに交換する

坂道やオフロード、外気温が氷点下になる場所など、シビアコンディションの環境下での走行が「総走行距離の30%」を超える場合、エンジンにかなりの負担がかかります。この場合、エンジンオイルやオイルエレメントを早めに交換しましょう。

渋滞などの低速走行や、短距離走行を繰り返す場合も、シビアコンディションに該当するため、注意をしてください。

オイルエレメントの交換を忘れたらどうなるの?

オイルエレメント交換をしないまま走行していると、煤(すす)やスラッジによるフィルターの目詰まりが発生し、エンジンオイルが循環しなくなります。

目詰まりが起きた場合、エンジンオイルを循環させるために、フィルターのバイパスパイプが開きます。
バイパスパイプとは、オイルエレメントが汚れすぎて詰まったときに開くパイプです。
バルブを開くことにより、エンジンオイルはオイルエレメント(フィルター)のないバイパスを通って循環します。

ただし、その状態を放っておくと、エンジンオイルは煤(すす)やスラッジをろ過していないため、パイプに汚れが詰まるので早めの交換が必要です。

目詰まりが発生した場合は、オイルランプ(油圧警告灯)が点灯します。ツーリング中などに油圧警告灯が明るくなったら、早めに最寄りの専門業者にバイクを持ち込みましょう。

グーバイク オイルエレメントタグの作業実績一覧

バイクのオイルエレメントを自分で交換する方法

バイクのオイルエレメントは、セルフでも交換できます。

オイルエレメントは、エンジンオイルを抜かずに単体でも交換できます。しかし、古いエンジンオイルを使ったまま、オイルエレメントだけを交換した場合、すぐにフィルターが汚れてしまいます。基本的には、先ほど紹介した「オイル交換2回でエレメント交換1回」の頻度で、同時交換をしたほうがよいでしょう。

ここでは、エンジンオイル交換を前提にセルフでオイルエレメントを取り替える方法を紹介します。

1.道具を準備する

バイクのオイルエレメント交換を自分で行なう場合、以下の道具をそろえます。

  • 新しいオイルエレメント
  • オイルエレメント用レンチ
  • 廃油処理箱
  • ウエス(布)
  • パーツクリーナー
  • オイルチェンジャー
  • オイルジョッキ
  • 新しいエンジンオイル
  • 軍手
  • リジットラック

2.エンジンオイルを抜く

タンク内のエンジンオイルをきれいに抜くには、作業の5分ほど前からエンジンを始動して暖気運転を行ない、オイルを温めるのがおすすめです。オイル交換では、まず注入口にあるフィラーキャップが外れるかどうかを確認します。

フィラーキャップを緩めることができない場合、スパナなどで挟んで回す方法もあります。初心者の場合は、力を入れすぎてキャップを破損させる可能性もあります。キャップが回らないときは無理をせず、バイクショップに相談しましょう。

フィラーキャップが問題なく回ったら、オイルレベルゲージを抜き、オイルチェンジャーのノズルを挿入して抜き取り作業を始めます。

3.レンチを使ってオイルエレメントを外す

バイクのジャッキアップを行ない、車体をリジットラックでしっかり固定します。エンジンオイルが出てくる場所には、廃油処理ボックスを設置します。ここまでの準備ができたら、オイルエレメント用のレンチを使ってオイルエレメントレンチをゆっくり回し、少しずつ緩めながらフィルターを外していきましょう。

ここでの注意点は、暖気運転で熱くなったパーツに触れないことと、エンジンオイルで手を汚さないようにすることです。

4.新しいオイルエレメントを取り付ける

新しいオイルエレメントを取り付ける前に、エンジンオイル漏れを防ぐために、取り付け部分で以下の点を確認します。汚れがついていたら、ウエスなどでしっかり拭き取りましょう。

  • 古いフィルターのOリングの残骸などが付着していないか
  • 汚れが付着していないか

オイルエレメントのOリングの損傷や取り付け時のよれを防ぐために、Oリングの接着部分にエンジンオイルを塗布します。
オイルエレメントの取り付ける際は、まず、手でゆっくり回していきます。トルクレンチなどの工具は、オイルエレメントの接着面がエンジンに当たってから使いましょう。

5.エンジンオイルを補充する

オイルエレメントがついたことを確認できたら、新しいエンジンオイルを補充します。目安量は、全容量の半分ぐらいです。オイルレベルゲージで量を確認しながら、オイルジョッキを使って注ぎましょう。ゲージのFとLの目盛りの間に収めるように調整します。

オイルエレメントとエンジンオイルを同時交換する場合、最初に注いだときに適正量に見えても、エンジンを動かすとオイルエレメントの内部にエンジンオイルが浸透します。エンジンを必ず一度止めて、オイルレベルゲージでチェックしながら、適正量になるよう再度エンジンオイルを補充してください。

オイルエレメントを交換するときの注意点

オイルエレメントを取り替えるときは、以下の点に注意しましょう。

廃油の処理方法を確認しておく

オイルエレメントと同時にエンジンオイルを交換する場合、古いオイルの処理方法を確認しておく必要があります。一般的に行なわれているのは、以下3つの方法です。

・ゴミとして廃棄する

自治体によっては、廃油をゴミとして回収に出せる場合があります。ただし、廃油を固めた場合、お店への持ち込みができなくなるため、注意が必要です。この方法を選択する場合、処理手順や注意点なども自治体に確認しておきましょう。

・エンジンオイルを購入したお店で引き取ってもらう

エンジンオイルを買ったお店に引き取ってもらう場合も、事前の確認が必要です。場合によっては、有料になることもあります。

・ガソリンスタンドに持ち込む

ガソリンスタンドの場合、4リッターまでの廃油を無料引き取りしているところも多いです。ただし、「廃油だけ」や「廃油の入った缶ごと」などの引き取り対象は、スタンドによって異なります。詳細は、各店舗に確認してください。

エンジンオイルを入れすぎない

エンジンオイルを入れすぎると、エンジンに負担がかかり燃費悪化などの問題が起こります。エンジンオイルを注ぎ入れるときには、まずは6~7分目ぐらいを目安にしてください。先述のとおり、エンジンを回すことでオイルレベルゲージの量が少し減るため、注ぎ足しながら調整しましょう。

オイルエレメントを締めすぎない

オイルエレメントは、適切なトルクで締めることが大切です。締めすぎた場合、次のオイルエレメント交換時にフィルターの固着することで、思うように作業が進められなくなります。

オイルエレメントを取り付けるときには、指で軽く締めたあとに、トルクレンチを使って4分の3回転させるのがおすすめです。ただし、純正品と社外品のオイルエレメントでは指定トルクが異なるため、注意をしてください。

オイルエレメントと一緒にOリングも交換する

Oリングを長く使い続けていると、劣化によってオイル漏れの原因になります。Oリングが劣化することで水分や空気など不純物が混入し、オイルの劣化や減少が起こる可能性があるでしょう。

Oリングは以下の状態になったら、新品への交換が必要です。

  • 弾力性がなくなり、硬くなっている
  • 断面が潰れて、ドーナツ状から円盤のようになっている

オイルエレメントからエンジン内部の状態を把握する

セルフでのオイルエレメント交換に慣れてきたら、古いオイルエレメントやエンジンオイルの状態から、エンジン内部のトラブルなどを把握していくのもおすすめです。

例えば、オイルエレメントのろ紙の谷底部分に金属粉が残っている場合、エンジンのなかで金属パーツが摩耗している可能性が高いと考えられます。黒い粒状の異物や粘土状の堆積物がある場合は、カーボンスラッジやクラッチのフェーシング材が摩耗しているかもしれません。

こうしたエンジン内部の状態を把握すれば、大きなトラブルが起こる前に早期のパーツ交換などを進めることが可能です。

自分で交換するのが不安な方は専門業者に依頼する

セルフでのオイルエレメント交換が難しかったり、道具を用意するのが面倒だったりする場合は、以下の業者に相談するのがおすすめです。

バイクショップ(バイクのディーラー)

最もおすすめなのが、バイクの車両を販売している専門店です。自分の愛車を購入した店であれば、初心者にありがちな「オイルエレメント交換がうまくできない」などの相談はもちろん、オイルエレメントに関連するエンジンの状態なども簡単にチェックしてもらえます。オイルやエレメント交換のたびに専門店を利用すると、トラブルの早期発見にもつながるでしょう。

バイク用品店

近年では、バイク用品を扱うお店でも、オイルエレメント交換や車検に対応できるところが多くなりました。バイク用品店を利用するメリットはエンジンオイルの種類が豊富なため、自分の好みや愛車に合ったものを選べることです。

ただし、週末などはかなり混雑する傾向もあります。短時間でエレメント交換を終わらせたい場合は、平日の昼間などに予約をしたほうがよいでしょう。

その他

ガソリンスタンドや四輪車の整備工場のなかにも、バイクのエンジンオイルやオイルエレメント交換に対応できるところが一部あります。ただし、これらのお店がメインで行なっているのは、四輪車のメンテナンスや車検です。基本的には、二輪車専用のエンジンオイルやオイルエレメントの在庫は置いていない傾向にあります。

そのため、四輪車の整備工場やガソリンスタンドなどでオイルエレメント交換を依頼する場合、発注した部品やエンジンオイルが届くまで数日待つことがあるかもしれません。

オイル交換はどこでやる?オイル交換の依頼先

オイルエレメント交換の作業イメージを知りたい方は、以下のホームページをチェックしてください。

オイルエレメントの作業実績一覧

オイルエレメントの交換を業者に依頼した場合の費用

バイクのオイルエレメントを交換するときには、以下の費用がかかります。

  • エンジンオイル代:3,000円~4,500円ほど
  • オイルエレメント代:300円~3,000円ほど
  • 工賃:1,000円~1,500円ほど

具体的な金額は、バイクの排気量やエンジンオイルのタンク容量、使用するエンジンオイルによっても変わります。バイクショップの場合、オイル会員になると交換工賃が無料になる場合もあります。

グーバイクでは、エンジンオイルやオイルエレメント交換の作業実績や各ショップの料金表も公開中です。ショップ探しの際に活用してください。

オイルエレメントの作業実績一覧

まとめ

バイクのオイルエレメントは、オイルをろ過して汚れを取り除くフィルターのことです。エンジンオイルの以下の機能を維持するために、エレメントによるろ過は不可欠になります。

  • エンジン内ピストン運動をスムーズにする(潤滑)
  • エンジンの過熱を防止する(冷却)
  • シリンダーとピストンの隙間を埋める(密閉)
  • エンジン内部の錆つきを防止する(防錆)
  • 摩擦で発生した不純物を除去する(洗浄)

オイルエレメントの交換時期は、「オイル交換2回に対して、エレメント交換が1回」のペースです。例えば、5,000kmごとにオイル交換する方の場合、エレメントは10,000kmに1回の頻度になります。

エレメント交換はセルフでも可能ですが、工具を持っていない方や廃油の処理が面倒な方は、作業実績の豊富な専門店に相談をしてください。

本記事は、2022年3月7日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。