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バイクのブレーキマスター(マスターシリンダー)の仕組みやメンテナンス方法

バイクのブレーキをかけるときは、ブレーキレバーを握れば走行中でもバイクを止めることができます。しかし、ブレーキはレバーを握った力のみで、バイクを止めているわけではありません。今回はブレーキをかける際に重要なブレーキマスターの仕組みやメンテナンス方法について、確認していきましょう。

ブレーキマスターとは?

ブレーキマスターとは、バイクのレバーに伝えた力を増幅させる装置を指します。たとえば、ディスクブレーキの場合はレバーに伝えた力を、油圧に変換する装置がブレーキマスターです。ブレーキマスターには、以下の作用があります。

  • 小さな力を大きく変える

たとえば重量のあるバイクで高速を走っている場合、人の力だけで制動するには無理があります。ブレーキマスターがついているからこそ、できるかぎりスピーディーにバイクを停止することができます。

ブレーキマスターの仕組み

ブレーキマスターの仕組み

ブレーキマスターは以下の原理で動いています。

  • パスカルの原理

バイクの場合は、油圧を使っていることが多いでしょう。小さな面(ブレーキレバー)で圧力を加えた場合でも、力を加えた先にある面が広ければ広いほど力は増幅されます。ブレーキマスターは上記の原理により、ブレーキディスクを押さえるピストンに大きな力が加わっています。なお、ブレーキマスターに以下のような不具合があると、ブレーキが効かなくなる可能性があります。

  • ブレーキフルードが漏れている
  • オイルシールに欠損がある
  • ピストンシールが劣化している など

そのため、ブレーキマスターになんらかの異常がみられれば、メンテナンスをする必要が出てきます。

ブレーキマスターのメンテナンス方法

ブレーキマスターに不具合がある場合は、オーバーホールを行ってみましょう。

用意するもの

  • 工具(ドライバーやレンチなど)
  • 劣化しやすいパーツ
    • ピストンカップ
    • ダイヤフラム
    • ブレーキフルード
    • オイルシール
    • ピストンシール など
  • ウエス
  • オイルストーン

作業手順

  1. エンジンを切る
  2. カウルなどブレーキマスターにかぶさっているパーツを取り外す
  3. ブレーキマスター周辺のフルードのカスなどを清掃してきれいにする
  4. マスターキャップを慎重に取り外す
  5. ブレーキフルードを、ウエスを使って吸い取る
  6. ブレーキホースを取り外す
  7. ドライバーなどを使い、汚れを取り除く
  8. ピストンを取りはずし、水(またはお湯)で汚れをきれいに取り除く
  9. ダストブーツやピストンの状態を確認し洗浄、また劣化しているようなら交換する
  10. 洗浄が終わった後は、オイルストーンでキャップとの合わせ面を整える
  11. ブレーキマスターを取り付け、ブレーキフルードを補充する
  12. エア抜きを行い、ブレーキフルードを適量にする
  13. パーツクリーナーを使い周辺をきれいに清掃する
  14. 作業終了後はゴムなどを使いレバーを握りっぱなしの状態にする
  15. ブレーキフルードの漏れがないかの点検と動作確認をする

注意点

  • ブレーキマスターがハンドルの左にある場合は、左にハンドルをきることでフルードの漏れを抑制できる
  • ビスやピストンの取り扱いに注意する
  • ブレーキフルードのエア抜きによってフルードがホース側に流れるので空の状態にならないように注意する
  • 組立後に汚れを取り除かなければ腐食を早めてしまうので注意が必要

ここでは一連の流れを説明しましたが、ブレーキマスターのオーバーホールは難しい作業であるため、バイクショップで行ってもらうことをおすすめします。

まとめ

  • ブレーキマスターはバイクのレバーに伝えた力を増幅させる装置
  • ブレーキマスターはパスカルの原理によって力が増幅されている
  • ブレーキフルードの漏れなどがあるとブレーキマスターが機能しなくなる
  • ブレーキマスターをオーバーホールすることにより性能の改善が期待できる

本記事は、2018年7月30日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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