バイクコーティングのメリットや効果、種類とは?おすすめのコーティング剤も紹介
バイクのコーティングは、愛車を美しく見せるうえでとても有効です。
しかし、セルフで施工する場合はコーティング剤の種類があまりに多すぎて、どれを選べば良いかわからないこともあるでしょう。また、塗り方が難しそうな印象によって、なかなかコーティングに挑戦できない方もいるかもしれません。
そこで今回は、バイクにおけるコーティング剤の種類と効果、セルフで施工するときの手順、10種類のおすすめ商品を紹介していきます。
バイクのコーティングの種類は?
まずは、バイクにおけるコーティング剤の種類について確認していきましょう。
ガラスコーティング
ガラスコーティングには被膜が硬く耐久性があり、洗車などをしたときに小キズが付きにくいという特徴があります。また、汚れ落ちが良くなるため、洗車が楽になるところも利点です。
なお、理由については後述しますが、ガラスコーティングの施工は一般のライダーにとって難しい作業になります。基本は、ガラスコーティングを専門で行なう業者に依頼したほうがよいでしょう。
また、ガラスコーティングと名前がよく似ており、混同されやすいものに「ガラス系コーティング」がありますが、厳密には別物です。一般的には、有機物が含まれていないものをガラスコーティングと呼びますが、「ガラスコーティング」と「ガラス系コーティング」に明確な定義はありません。
ガラス系コーティング
有機物が含まれないものが「ガラスコーティング」であるのに対して、有機物が含まれているものを、「ガラス系コーティング」と呼びます。ガラス系コーティングの特徴は、ベースとなるポリマーにガラス成分を加えていることです。そのため、ポリマーコーティングの進化系のような位置付けになります。
ガラス系コーティングは、ガラス成分を含有していることから、ポリマーコーティングよりも耐久性が高いところが魅力です。また、ベースはポリマーであるため、セルフでも簡単に施工することができます。
ポリマー系コーティング
一般的には、樹脂系コーティングとも呼ばれています。おもな素材であるポリマーとは、石油由来もしくは化学合成による化合物のことです。
先述のガラス系コーティングと比べると、効果の持続期間は短くなりますが、他の種類と比べて価格も安く、セルフでも早く簡単に施工できる魅力があります。
ワックスとコーティングの違いは?
「コーティングする=物の表面を覆う」という大きな意味では、ワックスとコーティングの機能は同じです。しかし、厳密にいえば、ワックスとコーティングにはいくつかの違いがあります。
まず、ワックスの主成分は油と蝋(ロウ)です。一方でコーティング剤は、分子結合による強靭な皮膜でボディを包み込むものになります。
施工のしやすさや濡れたようなツヤ感という点では、ワックスに軍配が上がるでしょう。しかし、ワックスは油分を主成分とするため、洗車や雨で簡単に流れ出してしまうのが欠点といえます。また、持続期間も1ヵ月程度と短く、耐久性が低いところもワックスのデメリットです。
したがって、愛車を保護する耐久性や効果の持続性を重視するなら、ワックスよりもコーティング剤を選んだほうがよいでしょう。
バイクのコーティングで得られる効果

バイクをコーティングすると、以下の効果やメリットが得られます。
洗車時間を短縮できる
コーティングによってボディが皮膜で覆われると、汚れが付きにくくなります。また、悪天候での走行などで汚れが付着したとしても、楽に除去ができることも大きなメリットといえるでしょう。
洗車などのバイクのお手入れを効率化するうえでも、コーティングは大変おすすめといえます。
塗装を保護できる
ボディをコーティングしておくと、洗車時に砂埃が塗装に擦れて生じる小キズなども防ぎやすくなります。また、紫外線による塗装の色あせや、ウォータースポットやイオンデポジットといったシミから塗装を保護できるところも、コーティングの大きな利点です。
ただし、ポリマーをベースとするガラス系コーティングや樹脂系コーティングには、紫外線に弱いという特徴があります。したがって、コーティングをするときには、自分の目的に合ったものを選ぶ必要があるでしょう。
なお、バイクのコーティングは、塗装されていないメッキのフェンダーなどにも施工可能です。こうした部分に施工することで、防錆効果も期待できます。
美しい光沢を維持できる
新車で購入したばかりのバイクであっても、コーティングをしたほうが光沢感は増します。また、購入から何年も経って光沢が薄れた場合も、コーティングすることで新車に近い輝きを取り戻しやすくなるでしょう。
コーティングなどの施工で外観を美しく保てば、バイクを売却する際の買取査定額アップにもつながります。
バイクのコーティング施工は難しい?
ポリマー系のコーティングやワックスは、セルフでも失敗をしづらい種類です。それに対し、ガラスコーティングの場合は、以下のような理由からセルフでの施工が難しいとされています。
セルフ施工だと失敗する可能性がある
ガラスコーティング施工をすると、空気中の水分と化学反応をしながら表面硬化が進んでいきます。したがって、ボディに硬い被膜が形成されてしまった場合、あとで「ムラになってしまった」や「失敗だった」と気付いてもリカバリーができません。
また、コーティング剤が完全に乾燥するまでの半日~1日は、雨などに濡れないよう塗布したコーティングを守る必要があります。セルフ施工の場合は、そのような環境を確保するのも難しいでしょう。
施工前の下地処理が大変
セルフでコーティングをするときには、バイクの水垢や鉄粉などを除去したり、脱脂や磨きをしたりといった施工前の下地処理が必要です。下地処理が甘い場合、丁寧にガラスコーティングをかけても、美しいとは言い難い仕上がりになる可能性もあります。
また、脱脂などの処理が不十分だとコーティングがうまく定着せず、硬化不良や強度不良などの問題が生じるかもしれません。
こうした理由から、バイクにガラスコーティングをする場合は、施工実績の豊富な専門業者に依頼するのがおすすめです。お店での実績は、こちらから確認できます。
バイクにコーティングをセルフ施工する手順
ここからは、ガラスコーティングとポリマー系コーティングの施工手順、それぞれのポイントを紹介していきます。
ガラスコーティングの施工手順
ガラスコーティングをセルフでするときには、以下のものを用意する必要があります。
また、ガラスコーティングをする場合、雨や直射日光が当たらないガレージなどの環境や、洗車用に使う水道も必要です。
ガラスコーティングは、以下の手順で行ないます。
先述のとおり、ガラスコーティングを美しく仕上げるには、1~6までの下地処理が重要です。コーティング剤はすぐに乾いてしまうため、パーツごとに分けて施工するようにしましょう。
ポリマー系コーティングの施工手順
ポリマー系コーティングも、基本的な施工手順はガラスコーティングとほぼ同じですが、30分~1時間ほどで完全に硬化するところが、ガラスコーティングとの大きな違いです。コーティングを美しく仕上げるために、下地処理は入念に行ないましょう。
バイクコーティングおすすめ10選!
バイク用コーティング剤のおすすめ10商品を紹介していきましょう。
AZ アクアシャインコート 二輪用
ガラス系のコーティング剤で、スチールのほかにプラスチックや樹脂といった幅広い素材の保護やコーティングを行なえます。スプレー後に拭き上げるだけで光沢と撥水効果が得られる商品です。
ピカピカレインPREMIUM ガラスコーティング
独自技術で開発されたガラスコーティング剤です。硬化後は、塗装面が無機質のガラスになるため、ガラス系ではなく新型のガラスコート剤にあたります。この商品による保護膜は、約3年間持続可能です。コート後の汚れは、水だけで落ちるようになります。
ワコーズ バリアスコート
ハイブリッドポリマーに高密着レジンをプラスした商品です。水洗い洗車後、水分が残ったままでも施工可能なコーティング剤になっています。二輪車のボディやホイールなどの塗装面のほかに、金属やプラスチックにも使用可能です。
プレクサス クリーナーポリッシュ
バイクの洗浄、コーティング、ツヤ出しをたった1本で行なえる商品です。形成された保護層には、撥水・防汚・UV保護・静電気防止の効果があります。プラスチック表面のミクロな凸凹も、保護層で埋めて平滑化することが可能です。
ネオグラスコート
長期間のコンディション維持を考えて開発された商品です。ガラスコートの被膜を形成することで、撥水効果や防汚効果、深いツヤなどを実感できるようになります。濡れたボディにそのままスプレーすることも可能です。
LEO COAT バイク用
100%原液のガラスコーティング剤で、30分で実用硬化できる点が魅力です。このセットには、下地処理用の粘土バフもついています。施工後に満足できない場合は、全額返金が保証されている商品です。
ONE‐ZERO プレミアム ポリマーコーティング
日本国内で研究開発された商品です。強力な汚れ落とし作用があるため、この1本で頑固な水垢や古いワックス、白ボケなども除去することができます。施工によるフッ素樹脂コーティングは約1年持続し、酸性雨や紫外線への保護作用も高いことが魅力です。
Vipros クリーンイノベーター
クリーナーとコーティングが合体したエアゾールタイプの商品です。劣化を起こしにくく、約6ヵ月間効果が持続するうえ、ペーパー2000番程度の小キズなら一時的に隠せる効果もあります。柑橘系の香りがするコーティング剤です。
山城 CR‐1 CURE2
バイク専用に設計された多機能コーティングクリーナーで、汚れ落とし、小キズ埋め、防汚コート、ツヤ出しが可能です。ボディなどの塗装面のほかにシートなどの表皮にも使用することができます。
YAMALUBE ガラス系コーティング(泡タイプ)
手軽に愛車を保護できる高密度のコーティング剤です。周囲に飛散しにくい泡タイプの商品で、深い光沢と優れた撥水性が長時間持続します。細かい部分は専用クロスにスプレーして磨くことも可能です。
まとめ
バイクにコーティングを施すと、「洗車時間の短縮」「塗装の保護」「美しい光沢の維持」といった効果が得られます。まだコーティングを施したことがない方は、愛車を汚れや傷から守るために、一度試してみてはいかがでしょうか。
バイクのコーティング剤には、さまざまな種類があります。ポリマー系コーティングとガラス系コーティングはポリマーをベースにしているため、セルフでも早く簡単に施工可能です。一方でガラスコーティングは耐久性が高い反面、一般のライダーには施工が難しいという難点があります。
メリットが豊富なガラスコーティングを施す場合は、セルフよりもコーティングの施工実績が豊富な専門店に依頼してみるとよいでしょう。
本記事は、2021年10月29日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。