バイク用プロテクターは必要?種類や選び方、おすすめアイテムもご紹介

バイク用のプロテクターは、万が一に備えた保護アイテムとして重要な存在です。
しかし、バイク用のプロテクターを今すぐにでも用意すべきなのか、必要性に疑問を感じている方も多いと思います。

当記事では、プロテクターの役割や実際の事故データから読み解いた必要性をご紹介します。
「どのようなプロテクターを選ぶべきかわからない」という方に向けて、プロテクターの種類や選び方もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

バイク用プロテクターの役割は?

バイク用のプロテクターは、万が一の接触・転倒に備えて身体を守る大切な存在です。
しかし、法で義務化されているヘルメットとは違い、プロテクターの着用は任意となっています。

実際にプロテクターを着用する方は全体の2割程度と少なく、125cc以下のバイクになると着用しないライダーが大半を占めています。
「なぜプロテクターが必要なのか」まずは、プロテクターがもつ役割をしっかりと確認しましょう。

万一の際にライダーの身体を守る保護アイテム

プロテクターには、万一の際にライダーの身体を守る大きな役割があります。
四輪自動車の場合、シートベルトやエアバッグなどによって身体をある程度保護しています。

しかしバイクとなると、常に生身の身体がむき出しになっており、転倒・接触によって大きな衝撃を受ける可能性が極めて高い状態です。
直接的なダメージを和らげるためには、無防備な胸部・腹部を守るプロテクターが欠かせません。

プロテクターに関する警視庁の調査データ

警視庁が公開している「プロテクターの着用率」を見ていくと、ヘルメット同様にライダーの身体を守る役割がありつつも、「実際に着用する人の割合は少ない」という結果を確認できます。

胸部プロテクターの着用状況(調査人数 3,684人)
令和2年 8.4%
令和元年 8.4%
平成30年 7.8%
平成29年 7.1%

おおよその人数を算出すると、令和2年では約11人に1人がプロテクターを着用しています。
平成29年では、約14人に1人の割合で着用されていたため、わずかながらにプロテクターの着用意識が向上しているといえるでしょう。

しかし、各都道府県警がプロテクターを推奨しているのに対し、「着用率の低さ」「認知度・浸透力の弱さ」といった課題はいまだに残っています。
では、なぜ自分の身を守るプロテクターを着用しないのか?同じく警視庁のデータを参照すると、面倒(46.6%)、値段が高い(18.1%)、プロテクターを知らない(12.0%)、格好が悪い(1.5%)などの理由が挙がっていました。

プロテクターを知らない方は全体の12%にとどまり、半数以上の人が存在を知りながらも「面倒」「高い」「見た目が嫌い」といった理由で着用を見送っていることがわかります。
上記の状況からプロテクターも「着脱のしやすいタイプ」「安価で保護機能が十分にあるタイプ」など、ニーズに応じて年々変化しています。

実際に、プロテクターの着用割合を種類別に表すと、ウェア内蔵型58.3%、次にハードタイプ(34.6%)と続き、エアバッグ式(7.1%)という結果が出ました。
個々の好みに合わせて選べるプロテクターが続々と登場していますので、後半で紹介する選び方やおすすめ商品も、ぜひ参考にしてみてください。

参考:令和2年/警察庁資料「二輪車用ヘルメットのあごひも及び胸部プロテクターの着用状況調査結果」

バイク用プロテクターは必要なのか?

バイク用プロテクターは必要なのか?

「滅多にバイク事故に遭わないから大丈夫!」と安心している方は注意が必要です。
実際にバイク事故発生率を、警視庁が発表している事故発生状況の情報と各保有台数をもとに算出すると、バイクは自動車に比べて1.7倍もの事故リスクを抱えています。

  自動車 自動二輪車 原付
死者数 1,221名
(0.0016%)
448名
(0.012%)
184名
(0.0025%)
重傷者 1万33名
(0.013%)
5,004名
(0.14%)
4,689名
(0.064%)
保有台数 75,937,487台 3,602,689台 7,353,271台

※()内は保有台数あたりの発生率

さらに、事故による死者数は自動車の約7倍、重症者数に限っては約10倍もという結果が出ているのもポイントです。
ここまでの情報だけでも、バイクは自動車と比べて、万が一の衝撃・転倒による直接的なダメージが大きいだけではなく、事故に出くわすリスクも高い乗り物であることがわかります。

ヘルメットだけでは危険!プロテクター使用で安全性が向上

警視庁のデータによると、バイク・原付事故による死者数は1年で600人を超えています。
事故を起こさないよう安全運転を意識していても、もらい事故が存在する限り「プロテクターは不要だ」とは言い切れません。

ヘルメットだけでは守りきれない部分を守ることで、バイク走行における身の安全性が向上します。
いつ何が起こるかわからないからこそ、プロテクターの必要性は高いといえるでしょう。

参考:平成30年/警察庁交通局資料「平成30年中の交通事故の発生状況」より

バイク事故の傾向は?

バイク事故における主な損傷部位をまとめた「二輪車乗車中死者の損傷主部位」によると、過去5年間の平均で頭部が48.1%、胸部が26.9%、腹部が8.2%であることがわかります。
頭部さえ守っていれば、問題ないだろうと考えてしまう傾向も多いですが、胸部・腹部の損傷による死傷事故は全体の35%を占めています。

  • Uターン時にトラックと接触して胸部を強打
  • 左折車に飛ばされて、建物・設備に腹部を強打

上記のように、いつ誰が同じような場面に遭遇してもおかしくない事故によってライダーの命は奪われてしまうリスクがあります。
しかし、ヘルメットとプロテクターを併用すると、最悪な事態を招く損傷部位の約8割近く(頭部・胸部・腹部)を保護することが可能です。

プロテクターの装着は安全なライディングに貢献する

ここまで、胸部・腹部を守るプロテクターを中心にまとめてきましたが、「手足を保護するプロテクター」もバイク用として販売しています。
バイク事故で最も多い怪我の部位は、手・肘・膝の3ヵ所です。

二輪で走行するバイクは、四輪で走行する車とは違って“不安定さ”があります。
普段どおりにバイクを乗っていても、思わぬ拍子にバランスを崩して転倒することも少なくありません。

怪我の恐れがある部位をプロテクターで守っておけば、重症化のリスクを減らせます。
特に足は、バイクと路面の間に挟まれやすいため、少しでも衝撃が和らぐように着用しておくのがおすすめです。

プロテクターの種類と選び方

プロテクターの役割・必要性を知り、購入を意識する方も多いのではないでしょうか。プロテクターはものによって素材の種類や造りが異なるタイプが存在します。
理想とするプロテクターを見つけたい方は、ぜひ以下のポイントを参考に選んでみてください。

プロテクターの素材の種類

プロテクターの素材は、以下のとおり大きく3種類あります。

  1. やわらかく装着感の良いソフトタイプ
  2. 硬く衝撃に強いハードタイプ
  3. 衝撃吸収タイプ

素材によって強度に差があるため、着用する部位に応じて選ぶのがポイントです。
また、他にも装着時の外見の印象や着脱のしやすさといった部分にも素材が影響してきます。

ソフトタイプの特徴

肩・肘・膝のように、動かす頻度が多い場所に利用するのがおすすめです。
着心地が良いタイプが多いので、装着中の違和感を気にせずにライディングを楽しめるでしょう。
また、抵抗感なく着られるため、プロテクターが「初めて」という方にも向いています。

ハードタイプの特徴

ソフトタイプとは逆で、胸部・背中のように動かす頻度が少ない場所に利用するのがおすすめです。
特に致命傷になりやすい部位は、安全性の高いハードタイプでしっかりと保護しておきましょう。

ただし、見た目がごつい印象が強いため、ソフトタイプと比べると着心地や見た目に抵抗を感じる可能性があります。

衝撃吸収タイプの特徴

ソフトタイプとハードタイプに続き、プロテクターには衝撃吸収タイプも登場しています。
「衝撃吸収のみ」という構造よりかは、ハードタイプ・ソフトタイプそれぞれのプロテクターに対して部分的に採用されている傾向があります。
衝撃吸収素材が加わることで、ダメージの抑制力を向上できるが特徴です。

プロテクターのタイプ

プロテクターには、大きく「ウェア内蔵タイプ」「単体タイプ」と2種類が存在します。
ウェア内蔵タイプは、言葉のとおり普段身に付けるジャケットやズボンの中にプロテクターが内蔵されており、着脱しやすく見た目が良いといった魅力があります。

単体タイプは、すでにあるジャケットやズボンの上から装着する「外付け」タイプを言います。
また、プロテクターが装着できるよう設計されたジャケットと組み合わせるのもおすすめです。

装着部位の種類

「プロテクターをどの部位に装着するのか」によっても、種類が変わってきます。
“プロテクター”のフレーズが入っていないものも多いため、守りたい部位に応じた保護用アイテムの名称を覚えておくといいでしょう。

胸部プロテクター

頭部に続いて、バイク事故での死亡リスクの高い「胸部」の損傷を防ぐプロテクターです。
胸部周りのプロテクターは、着脱のしやすさや見た目にこだわった商品が多い傾向があります。

ニーシンガード

「膝(二―)」と「すね(シン)」の損傷を防ぐプロテクターを言います。
膝とすねの損傷は完治までの期間が長くなる傾向があるため、万が一に備えて保護しておくのがおすすめです。

膝とすねを一緒に守るプロテクターに対して少し動きにくい印象を受けますが、バイクの運転に支障が出ないよう設計されているので安心してください。
膝の曲げ伸ばしに支障なく、安全なライディングが可能です。

脊椎プロテクター

「脊髄」の損傷は後遺症が残りやすく、致命傷としてのリスクが高い傾向にあります。
バイク事故で背中を強打する例も少なくないため、しっかりと保護しておくのがおすすめです。

外付けタイプはもちろん、胸部と一緒に保護できるベストやジャケット型など、着脱のしやすい脊髄プロテクターも多く出回っています。

エルボーガード

転倒時に怪我をしやすい「肘」を保護するプロテクターを言います。
外付けタイプは見た目の悪さから嫌煙されがちですが、乗車中の安全を優先すると着用しておくのがおすすめです。

気になる方はウェア内蔵タイプよりも、いつでも取り外しが可能な単体タイプを検討してみてはいかがでしょうか。

エアバッグ

瞬時にエアバッグが展開することで、ライダーの身体を衝撃から守れるのが特徴です。
首・背中・胸・脇・尻と広範囲を保護できるうえに、着用中は通常のジャケットと変わりない見た目なので違和感もありません。

価格は10~20万円ほどと高い製品が多いですが、5万円前後の安価なものも多いので、安全面においても有効的なプロテクターだといえるでしょう。

プロテクターの安全規格はCE規格をチェック

日本にはプロテクターに関する公的な安全規格がありません。
しかし、EU圏内の工業製品の品質に対する基準であるCE規格(EN1621)をクリアしていれば十分な安心を得られますので、ぜひ選ぶ際にはチェックしてみてください。

ただし“国内販売のみ”としている商品については、CE規格を取得していないケースがあります。「CE規格がない=安全性が低い」とは言い切れないので注意しましょう。

おすすめプロテクターをご紹介

最後に、下半身・所阪神と部位別に応じた、おすすめプロテクターをご紹介します。

下半身用プロテクター

コミネ(KOMINE)/ バイク用 CEレベル2サポートニーシンガード

欧州CE規格レベル2認証取得済ソフトプロテクター(SK-810)を内蔵しています。
伸縮生地で動きやすさを考慮した設計となっており、ライディング中の可動域を広く確保できるのが魅力です。

上半身用プロテクター

RSタイチ(アールエスタイチ)/へリンクスセパレートチェストプロテクターTRV079

対応ジャケットを用意しておくと、ジェットの着脱と同時にプロテクターを装着が行なえるのが魅力です。
プロテクター内部には、通気口を複数備えているためメッシュジャケットと併用すれば、気温が高くむしやすい夏場も快適に利用できます。
欧州CE規格レベル2認証取得済なので、品質としても安心できるのではないでしょうか。

コミネ(KOMINE)/バイク用プロテクトフルメッシュジャケット2XLJK-1281154

肩・肘・脊椎にプロテクター装備したウェア内蔵タイプの商品です。
通気性の良いメッシュ素材を使用したフルメッシュジャケットなので、熱がこもりやすい夏場での使用に向いています。
また、プロテクター内蔵のジャケットとは思えないスタイリッシュな外観に加え、夜間被視認性を高めるリフレクターが付いているのもポイントです。

エアバッグ

「hit-air(無限電光)エアーバッグベストブラックLMLV-C」

ジャケットの上からオールシーズン着用できるエアバッグベストです。
エアバッグ気室各所を大きくすることで、CO2ガスを最大限に活用できる特徴があります。

背中の脊髄ソフトパッドを標準装備しているため、通常時はソフトプロテクターとしても代用できます。
さらに、胸部パッド・脊髄パッド・サイドパッドを簡単に取り付けられる設計になっているため、追加で強度を上げることも可能です。

まとめ

プロテクターは、自分の命を守るために欠かせない保護アイテムです。法で着用が義務付けられていないとはいえ、自動車よりも高いリスクを抱えているバイクの場合、ヘルメットと併用してプロテクターを装着するのが望ましいでしょう。

プロテクターの種類・形状も変化していますので、それぞれの特徴や機能を比較して、ぜひ着用を検討してみてください。

本記事は、2020年11月30日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。