バイク用ヘルメットの選び方!種類やサイズ、安全規格なども詳しく解説

バイクのヘルメットは、ツーリング中に頭部の安全を守るうえでも非常に大切なアイテムです。しかし、バイク初心者の場合は、どのような基準でヘルメット選びをすればわからないこともあるかと思います。

そこで本記事では、バイクのヘルメット選びに役立つ種類やポイントなどの基礎知識をわかりやすく解説していきます。

バイク用ヘルメットの種類と形状

バイクのヘルメットには、以下のように非常にたくさんの種類があります。

フルフェイスヘルメット

頭をすっぽり覆うタイプのヘルメットです。一般的には、レースによって培われた高い安全性能や、風の抵抗を受け流すため静音性も高く、運転に支障をきたしにくい特徴があるとされています。

フルフェイスのヘルメットには、ツーリング向けとレースに特化したモデルがあります。ツーリング向けの場合は、UVカットのインナーバイザーなどがついた実用性の高い商品が多いです。

この形状のヘルメットで真夏のツーリングを行なうと、頭部に熱がこもりやすくなります。夏場にフルフェイスヘルメットを使うときには、専用インナーで汗対策などもしてみてください。

シールドジェットヘルメット

ジェットヘルメットや、ストリートジェットといったカテゴリで販売されているタイプです。ライダーの間では、「ジェッペル」という通称で呼ばれることもあります。シールドジェットヘルメットの大きな魅力は、デザイン性が高いところです。

この種類のヘルメットには、シールドが別売りのオープンフェイスや、あご部分のカバーがない商品もあります。後者の場合は、安全性の面でフルフェイスに少し劣ります。

システムヘルメット

フリップアップと呼ばれることもある種類です。フルフェイスヘルメットとの大きな違いは、顎部分から上に持ち上げられる点になります。この使い方をすれば、ジェットヘルメットと似た感じの装着も可能です。

システムヘルメットには、外装が大きく重量も重くなりやすい特徴があります。また、他の種類と比べて少し特殊な構造となるため、製造するメーカーも少なめとなっています。

オフロードヘルメット

長い顎部分とひさし、全体的にゴツゴツした形のヘルメットです。基本的には、モトクロスなどのオフロードで使われる種類となるため、安全性も非常に高くなっています。また、視界がとても広いところも大きな特徴です。

オフロードのヘルメットは、個性的でとてもおしゃれです。しかし、オフロードやモタード以外のバイクとは合わない形状となります。シールドの有無は、モデルによって変わってきます。

ハーフキャップヘルメット

ライダーの間で、半帽・半ヘルと呼ばれる種類です。フルフェイスなどと比べると非常に小さく、持ち歩きや装着もしやすい特徴があります。また、ハーフキャップは目の周囲を妨げるものがないため、ヘルメットのなかでも最も視界が広いです。

ただし、この構造によって、安全性は低くなってしまいます。また、シールドがないため、雨風に弱い難点もあります。

バイク用ヘルメットにおけるサイズ選びのポイント

バイク事故による頭部の損傷を最小限にするには、適切なサイズのヘルメットをかぶることが大切です。自分の頭に合ったヘルメットは、以下の流れとポイントを抑えて選んでいくのがおすすめとなります。

頭のサイズを測る

ヘルメット選びで最初に行なうのは、メジャーを使った頭の外周サイズ測定です。一般的な測り方としては、おでこの最も高い位置からメジャーを水平かつ後ろにまわし、後頭部のいちばん高いところを通って一周させていきます。

メジャーがない場合は、紐を使って頭部の外周を測るのもおすすめです。

各メーカーのサイズ表から自分に合ったものを探す

頭のサイズがわかったら、その数値を使ってサイズ選びに入ります。ここで注意したいのは、バイク用ヘルメットのサイズは、下記のようにメーカーやモデルによって若干変わってくることです。

【Araiヘルメットのサイズ表】

  • 子ども用:51~53cm
  • XS:53~54cm
  • S:55~56cm
  • M:57~58cm
  • L:59~60cm
  • XL:61~62cm
  • XXL:63~64cm
  • XXL(特大):65~66cm

【SHOEIヘルメットのサイズ表】

  • XXS:51~52cm
  • XS:53cm
  • S:55cm
  • M:57cm
  • L:59cm
  • XL:61cm
  • XXL:63cm

【HJCヘルメットのサイズ表】

  • キッズ・レディースM:51~52cm
  • キッズ・レディースL:53~54cm
  • S:55~56cm
  • M:57~58cm
  • L:59~60cm
  • XL:61~62cm

バイクのヘルメットメーカーでは、各社が幅広いサイズ展開をしています。自分の頭に合った商品を購入するときには、洋服のようなSMLなどの表示だけでなく、各社のサイズ表を見て自分の頭部の外周サイズと照らし合わせてみてください。

初心者は専門店で試着するのが理想

バイクヘルメットには、同メーカーの商品であっても種類やシリーズ、モデルによってサイズの感じ方が違う特徴があります。

ですから、初めてヘルメットを買うときには、インターネット通販などを利用するよりも、専門店の実店舗に行って頭部のサイズを測ってもらい、試着をしてから買うのがおすすめです。

プロショップのフィッティングサービスもおすすめ

ヘルメットの人気メーカーやプロショップでは、お客様と相談しながら装着感などを確認し、最適な内装に変更してくれるフィッティングサービスを行なっています。

具体的には、センターパッドやチークパッドの交換や、2サイズのシェルから選択可能といったサービスを提供しています。そして、多くの人気メーカーでは、新規購入のお客様を中心にフィッティングサービスを無料としています。

バイク用ヘルメットの安全規格も要チェック

バイク用ヘルメットの安全規格も要チェック

きちんと頭を守れるヘルメットを買うには、パッケージなどに記載された安全規格にも注目しておきたいところです。日本の販売店では、以下の規格認定されたヘルメットを取り扱っています。

PSC

財団法人 製品安全協会の基準に合った製品に表示されるマークです。JIS相当の安全基準をあらわすPSCマークは、経済産業大臣によって承認されています。

PSCにおける最大の特徴は、マーク表示のない商品は、乗用車用ヘルメットとして販売目的の陳列もしくは販売が禁止されていることです。

SG

こちらも、財団法人 製品安全協会のマークです。SGマークとPSCマークの違いは、対象商品の認定基準を経済産業大臣ではなく製品安全協会で定めている点になります。

このマークのついた製品の欠陥で人身事故が起きた場合、消費者保護の立場から賠償措置が実施されます。SGマークには、排気量125cc以下のものと排気量無制限ものの2種類があります。

JIS

JISマークは、日本の国家規格です。日本工業規格が定めた安全基準に合っていることを示すマークとなります。

ヘルメットのJIS規格である「日本工業規格 乗車用ヘルメット」は、平成19年3月以降の規格改定後に国際基準に則った方法でテストが行なわれるようになりました。JIS規格についても、SGマークと同様に排気量によって異なる2つの種類があります。

SNELL

非営利的機関であるスネル記念財団の規格です。SNELL規格の大きな特徴は、約5年ごとに規格が見直され、その見直しの度に厳しくなる特徴があるということです。

これは、スネル記念財団における自らの利益ではなく、人々の安全のために活動するポリシーの影響となります。また、テスト条件の設定においても、最もシビアなものを選ぶのがSNELLの大きな特徴です。

ECE

ヨーロッパを中心に使われている安全規格です。先述のSNELLが「壊れないこと」を重視しているのに対して、ECEではF1マシンのシャーシなどと同様に「壊れることで衝撃吸収すること」を大事にしています。ECEでは、バイクヘルメットに対して以下5つの定義を行なっています。

  • 衝撃吸収
  • 貫入抵抗
  • 側部の剛性
  • 視界
  • リテンション方式

Arai

日本のヘルメット産業を生み出したAraiでは、SNELLよりも遥かに厳しい独自規格で検査などを実施しています。これは、Araiが純粋にプロテクションを追求目的でヘルメットづくりを始めた歴史からもわかることです。

そのため、Araiでは例えば公道での使用を前提とするモデルであっても、レース用としても通じる高いレベルの安全を追い求めています。

MFJ

財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会が定めた、競技用ヘルメットの規格です。MFJ公認のレースにでるときには、車検に通すヘルメットに公認シールが貼られていることが出場資格の条件になります。

また、バイクのレースを開催するFIMやFASなどの団体でも、競技者の安全に寄与することを目的にMFJと似たような規格を設けています。

バイク用ヘルメットは用途で選ぶのもおすすめ

バイクで使うヘルメットは、ここまで紹介した知識をもとに、実際に使うシーンや用途に合ったものを選ぶのが理想です。ここでは、多くのライダーに関係する4つの用途別に、おすすめヘルメットの特徴を紹介していきたいと思います。

街乗り

通勤や通学、近場の買い物といった短距離の移動手段などでバイクに乗ることが多い人は、脱着のしやすさと快適性を重視してみてください。種類としては、頭をすっぽり覆うフルフェイスや、デザイン性が高いジェットヘルメットがおすすめとなります。

また、通勤通学の場合は、雨天時にも対応できるようにシールド付きのものを選ぶとよいでしょう。国産メーカーのなかには、シールドをバイザー下に収納できる10,000円以下のジェットヘルメットもあります。

街乗りの場合は、PSCやSGといった日本の基準をクリアしていれば、リーズナブルな商品を選んでみてもいいでしょう。

ツーリング

ツーリングと街乗りにおける大きな違いは、長時間ヘルメットをかぶる点です。そのため、まだヘルメットの装着に慣れない初心者の場合は、長時間かぶっても疲れない快適性や軽さが重要となってきます。

また、少しステップアップをして仲間とのマスツーリングや、長距離のロングツーリングをする場合は、インカムの通話がストレスなくできる静音性や日差しがきついときに役立つインナーシールド付きなどの機能性も非常に重要です。

具体的な形状としては、ツーリングに特化したフルフェイスやジェットタイプ、システムヘルメットなどがおすすめです。

スポーツ走行

スポーツ走行とは、峠道やサーキットなどでスポーティーなバイク運転を楽しむことです。一般的におすすめとされているのは、他の種類と比べて頭部の損傷リスクが低いフルフェイスのヘルメットになります。

サーキットでの走行は、フルフェイスでの参加が前提となっています。ここでの注意点は、お試しで1回だけサーキットに入るときと、その後も同じ環境で走り込みをしたい場合は、選ぶヘルメットのレベルも大きく変わってくることです。

また、スポーツ走行をする場合は、ヘルメットの種類のほかにストレスにならない視界の広さも重要となります。

オフロード走行

オフロード走行とは、未舗装道路や林道ツーリングをすることです。この用途では、前に張り出した口元とバイザーによって飛び出す木々から頭を守れるオフロードヘルメットがおすすめとなります。チンガードと呼ばれる口まわりの張り出しには、呼吸がしやすいように空間を大きく開けているという意味もあります。

注意したいのは、海外製のリーズナブルなオフロードヘルメットの場合、公道走行不可の仕様になっているものが多い点です。したがって、このタイプのヘルメットを買うときには、先述のPSCやSG規格の有無を必ず確認する必要があります。

このカテゴリには、オンロードとオフロードの両方で使えるデュアルパーパスという種類もあります。林道ツーリングに向かう途中のヘルメットをどうするか。2つの種類を持参するかによっても、選ぶ商品は変わってくるでしょう。
また、本格的なオフロードを走行する場合はゴーグルタイプがおすすめです。

まとめ

今回は、初心者向けのバイクヘルメットの選び方をご紹介しました。

バイク用のヘルメットは、安全なツーリングやスポーツ走行を楽しむうえでも非常に大切なアイテムです。ストレスなく自分の頭にフィットする商品を選ぶには、正しい手順でサイズを測ったり、プロショップのフィッティングサービスを利用したりするといったポイントが大切になります。

バイクヘルメットは、用途によっても適した形状や種類が変わってきます。これから初めてのヘルメット選びをする方は、まず「どのようなシーンでヘルメットを装着するか?」について考えてみてください。

本記事は、2020年11月1日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。