炭火の上に肉汁をたらしながら香ばしい匂いを発する地鶏のモモ肉。串に刺したニジマス、そして時間をかけて火を通したスペアリブも絶品だった。今は残り火でマシュマロを焼き、熱々のデザートをほおばる6人は、最上のランチタイムを過ごしたのである。
陽が傾き、気温が下がり始めたのを合図に、皿を洗いテーブルを片づけ始める。調味料の小瓶や残った飲み物を、スクーターのシートの下に放りこむ。その手際ときたら、着いたとき以上である。それもそのはず、積んできたものの大半が6人の胃袋に収まり、帰りのほうが、断然荷物が少ないのだ。
地元の野菜や魚を探して東奔西走した昼前の出来事がまるで昨日のことのようだ。こうしてピクニック作戦は大成功のうちに終演を迎えたのである。 |