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'05ニューの気になるトコロ とことんインプレッション
プレーンなネイキッドか?風を感じるフェアリングか!?
ホンダが誇るビッグネイキッドの旗艦、CB1300スーパーフォア
スーパーボルドールは、カウル装備した新しいバリエーションだ
同じモデルでもカウルのあるなしで
果たしてどうフィーリングが変わるのか
いろいろなシーンで実際に走り比べて、その差異を探ってみた
空力特性を高めつつ
ライダーを保護するカウル
 全身に風を受けて走る。それはバイクの宿命だ。だがそのことが爽快感につながるのも事実で、ある意味、バイクの醍醐味ともいえる。半面、この走行中に受ける風圧は、乗る者に大きな負担となることも少なくない。とくに高速道路を長時間走るような場合、風の抵抗はそのまま疲労の誘発につながる。
 カウルはそうした風の抵抗を抑制してくれる。体に直接当たる風圧を軽減してくれ、バイクそのものの空力特性を高める役割も果たす。レーシングマシンやスーパースポーツがカウルを装備しているのは、主に空力特性の面からだ。しかし、スポーツツアラーと呼ばれるバイクのカウルは、空力特性を良くするだけでなく、風、そして雨や寒さなどからライダーを保護する目的も大きい。
 スーパーボルドール(以下SB)のカウルの効果は、どちらかといえばスポーツツアラー系の方向だ。でも大きく依存しているわけではない。なにしろスポーツツアラーのようなフルフェアリングではなく、小ぶりなアッパーカウルなのだから。
ロングツーリングにも
打ってつけのSB
 実際に乗り比べてみる。市街地をはじめとした一般道で違いは感じない。まあ、せいぜい60km/h程度のスピードなら、風圧もたいして気にならないのだから、カウルの有無は関係ないのかもしれない。ならばと、高速道路へと乗り入れた。
 ところが、法定速度である100km/hでも大きな差は感じないのだ。いや、手で探ってみるとたしかに、胸から下にはあまり風は受けていない。ノンカウルのCB1300スーパーフォア(以下SF)だと上体の前面に風が当たっているのだから、その事実からいえば、SBのカウルは効果を発揮している。
 ただ、ウインドシールドが大きく立ち上がっているわけでもなく、カウルそのものも低い位置にセットされているので、普通の乗車姿勢では顔の周辺に風が当たるのだ。だから違いを感じにくいのである。
 真夏、その暑さを和らげようとするとき、扇風機やクーラーからの風をまず顔に当てる。そうすることで直接的に涼しさが感じられるからだ。つまり、顔がいちばん風を感じやすいのではないだろうか。
 SBのカウルは、風圧を抑制する効果を持ちながらも、そのいっぽうで風を感じるように設計されている。だからその効果を実感しにくい。しかし、仮にこれが雨だったらどうだろう。おそらくレインウエアの濡れ方にかなり差が出るはずだ。
 たとえば、高速道路をロングクルージングした場合、どちらのタイプでもつねに風を受けて走っている感覚はあるだろう。しかし、ダイレクトに全身に風圧を受けるCB1300SFなら、その抵抗がボディブローのように疲労を蓄積させていく。
 その点SBだと、疲労の度合いは少なくてすむはずだ。たとえその差は小さくても、ロングツーリングでのカウルの効果は見逃せない。
 余談だが、CB1300SFとSBとでは、ステアリングまわりの動きにわずかながら違いを感じる。SBのほうがフロントサスの作動がしっとりした印象なのだ。カウルの重量からくるものなのかそれとも、風の流れの影響なのか、その両方なのかは分からない。しかし、ツーリングを前提に考えるなら、しっとりとした動きはけっしてネガではない。
 また、SBのカウルのインナーに設けられた左右の収納ボックス(左側はキーロックも付く)という付加価値もうれしい。
●タンクのラインと一体感を持たせたカウル形状。しかも低くセットされているので、またがったときに必要以上の大きさを感じない。これなら市街地走行でも問題ない。
●風を感じられるようにと、随所に風を取り入れる工夫が施される。ウインドシールドのエッジ部分の造りにもこだわるほどだ。また、バックミラーステーも風を抑制する断面形状だ。
HONDA CB1300 SUPER FOUR
SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高:2220×790×1120(mm)
シート高:790mm
ホイールベース:1515mm
乾燥重量:226kg
エンジン:水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
ボア×ストローク:78.0×67.2(mm)
総排気量/圧縮比:1284cc/9.6
最高出力:100ps/7000rpm
最大トルク:11.9kg-m/5500rpm
燃料タンク容量:21L
燃料供給:PGM-FI
ミッション:常時噛合式5段リターン
ブレーキF:油圧式ダブルディスク
ブレーキR:油圧式ディスク
タイヤサイズF:120/70ZR17
タイヤサイズR:180/55ZR17
ボディカラー:ホワイト×レッド、ブルー
メーカー希望小売価格:105万円
HONDA XR400Motard HONDA CB1300 SUPER FOUR HONDA CB1300 SUPER FOUR
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HONDA CB1300 SUPER BOLD'OR
SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高:2220×790×1215(mm)
シート高:790mm
ホイールベース:1515mm
乾燥重量:232kg
エンジン:水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
ボア×ストローク:78.0×67.2(mm)
総排気量/圧縮比:1284cc/9.6
最高出力:100ps/7000rpm
最大トルク:11.9kg-m/5500rpm
燃料タンク容量:21L
燃料供給:PGM-FI
ミッション:常時噛合式5段リターン
ブレーキF:油圧式ダブルディスク
ブレーキR:油圧式ディスク
タイヤサイズF:120/70ZR17
タイヤサイズR:180/55ZR17
ボディカラー:ホワイト×レッド、ブラック×グレー
メーカー希望小売価格:115万5000円
YAMAHA SR400 HONDA CB1300 SUPER BOLD'OR HONDA CB1300 SUPER BOLD'OR
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フェアリングはタンデムにも効く!?
 SBの快適さはリヤシートも同様だ。SFでもライダーが盾となって風を防いでくれるから予想以上に快適。しかし、速度や向かい風でライダーが無意識に前傾姿勢をとると、いきなり風の重みがダイレクトにかかり快適とはいえなくなる。SBはライダーが前傾姿勢をとっても、タンデムライダーに当たる風圧はやや弱い。ましてやライダーが風に対抗して伏せる必要がないので、パッセンジャーも快適性を確保できる、というわけだ。
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