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千変万化の並列ツイン、その奥深さに迫る!
360° KAWASAKI W650
カワサキ・W650
珠玉の“癒し”バイク
その源が並列ツイン
KAWASAKI W650 ネオクラシックデザインのボディで1999年に登場したW650は、かつてのW1のリメイクではない。あくまでもイメージのみ継承しつつ、それこそゼロから創り上げたモデルだ。なかでも強くこだわって開発されたのがエンジンである。
 空冷OHC2バルブ並列2気筒は、外観デザインにも凝った直立型。1軸バランサー内蔵の360度クランク方式で、中低速トルクと鼓動感を出すためロングストローク化と、フライホイールマスの増大を図っている。日常域での力強い走行性能だけでなく、「味」をとことん追求しているのが特徴だ。さらに、カムシャフトの駆動には、一般的なチェーンではなくベベルギヤを採用した点も大きな話題だ。
 そんな風に鼓動を強調したエンジンは意外なほどスムーズなパワーフィーリングで、いわゆるドコドコ感は少ない。騒音規制に対応するかたちで消音効果を高めたことも一因だが、振動を打ち消す1軸バランサーの採用が大きい。
 かつてのW1では、こうした振動も含めて、それこそ身震いするようなパワーフィーリングだったが、現代の技術で不快な振動を除去した結果、鼓動をわずかに感じる程度に収め、疲労を増幅させないようにしてあるのだ。その意味では拍子抜けするかもしれない。だが、長い時間乗るほどに心地よさが実感できる特性に仕上げている。
KAWASAKI W650KAWASAKI W650 強烈なパワーはない。ゆったりと走るのにちょうどいい力加減である。中低速トルクで走る……、そんな感覚で気持ちいい。
「癒し」という言葉があるが、W650が放つ雰囲気、そして乗り心地は、まさにライダーを癒してくれる印象があるのだ。
KAWASAKI W650
SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高=2180×905×1140(mm)
シート高=800mm
ホイールベース=1460mm
最低地上高=125mm
乾燥重量=195s
エンジン=空冷4サイクルSOHC4バルブ並列2気筒
ボア×ストローク=72.0×83.0(mm)
総排気量/圧縮比=675cc/8.6
最高出力=35kW/6500rpm
最大トルク=54Nm/5000rpm
燃料タンク容量=14L
燃料供給=キャブレター
ミッション=常時噛合式5段リターン
ブレーキF=油圧式ディスク
ブレーキR=油圧式ドラム
タイヤサイズF=100/90-19
タイヤサイズR=130/80-18
ボディカラー=ブルー、シルバー
メーカー希望小売価格=72万300円
最新技術をつぎ込み 伝統を継承し続ける
メリットを存分に引き出した最新ユニット
 W650に搭載されたバーチカルツインは、左右のピストンが同時に上下する360度位相クランク方式だ。等間隔に爆発するシステムなので振動が出やすい欠点はあるが、1軸バランサーを持たせることで解決。適度な鼓動だけを残すように配慮されている。また、ボア×ストロークを72mm×83mmとロングストロークにし、さらにフライホイールマスを大きくすることで、中低速トルクの増大を図っている。これによって、低回転域では適度な鼓動感を与え、そして中、高回転ではスムーズなパワーフィーリングを実現するという2面性を持たせた KAWASAKI W650
KAWASAKI W650 直角に噛み合ったふたつのギヤがカムシャフトを駆動する、ベベルギヤを採用。正確なバルブコントロールと同時に、独特のメカノイズも美点とするWならではのメカニズムだ
KAWASAKI W650 電気式メーターはとても薄い仕上がり。メッキリングをあしらってレトロな風味を醸し出しながら、液晶パネルを仕込むなどで十分なインフォメーションを提供してくれる
KAWASAKI W650 地を這うように低く取りまわされたキャブトンマフラーは左右2本出しレイアウト。ビッグツインらしい歯切れのよいエキゾーストサウンドを響かせる。リヤブレーキはドラム
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