2019/07/17 15:25:41 更新原付 アドレスV50 エンジン始動時に異音がなる 奈良県 生駒市 日野オートバイ スズキ アドレスＶ５０
こちらは修理で入庫したスズキ アドレスＶ50です。
ユーザーさんの説明によると、ある日エンジンを始動するとこれまで聞いた事が無いような大きな異音が出たので、近所のスズキ取扱店に相談されたそうです。 そこの販売店様ではクランクシャフトのベアリング破損という診断をいただき、修理のためうちにご入庫いただきました。 しかしうちに乗って来られる途中で何故か異音は消えてしまったそうです。 再現を試みるため様々な条件でエンジン始動や走行を行ないましたが異音は確認出来ず、りも全く問題ありません。 こういう時は疑わしい部品を全部取り替えてしまうのが最も確実ですが、クランクシャフト交換だけでも結構な時間とお金がかかります。 ユーザーさんからは同意は得ているのでそれでも構わないのですが、症状が再現出来ていないところがどうも引っ掛かります。 部品を発注したりエンジンを分解する前に、まずは簡単に見れる部分から調べてみます。
小さな音でも聞き取れるように外装は取り外します。 シリンダーヘッドカバーも開けました。
エンジンオイルも抜いて調べました。
ファイバースコープも活用します。
エンジンの圧縮なども調べましたが異常は確認出来ませんでした。 ここまでは点検レベルですが、次はシリンダーの分解です。車体からエンジンを降ろしますが、異常の有無に関わらず工賃がぐっと上がります。 当初の予定どおり疑わしい部品を全て交換してしまうか、ここまでで一旦元に戻してしばらく様子を見るかです。 症状が確認出来ていないのであくまで勘ですが、クランクシャフトは大丈夫な気がしています・・・多分。 ユーザーさんに相談した結果、しばらく様子を見る事となりました。 病院に連れて行こうとしたら急に元気になる仮病の子供みたいだと仰られてました。なかなか巧いオチですね。 人間の病気と同じで、症状が確認・再現出来るかどうかでその後の修理の進め方が変わります。お腹が痛いからと言っていきなり開腹手術する病院など普通はありませんよね。
