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バイク燃費の向上につながるメンテナンス方法や走り方、おすすめアプリを紹介

バイクの維持費を抑えるには、走行時の燃費を向上させることも大切です。特に近年のコロナ禍では、ガソリン価格が毎月のように値上がりしているため、燃費の改善方法に注目するライダーも多いかもしれません。

今回は、バイクの燃費における基礎知識を確認したうえで、燃費向上につながるメンテナンスの方法や走り方、給油や走行距離の管理にも使えるおすすめのスマホアプリをご紹介します。

バイクの燃費における基礎知識

バイクの燃費とは、「1リットルのガソリンで何km走行できるか?」をあらわす燃料消費率のことです。燃費が良いバイクなら、燃費が悪いバイクよりも1リットルのガソリンで長い距離を走行できます。ガソリン高騰が続くこの時代に、経済的余裕を持ってバイクライフを楽しむには、やはり燃費に目を向けることも大切です。

バイクの燃費はどのように計算するの?

「自分のバイクの燃費がどのぐらいか?」というのは、以下の満タン法を使うと簡単に計算できます。

  1. ガソリンを満タンにして、トリップメーターをリセットする
  2. いつもどおりに走行する
  3. ガソリンが減ったタイミングで満タン給油する
  4. トリップメーターに記載された走行距離をメモする
  5. レシートに記載された給油量とメモの走行距離を、以下の式にあてはめて計算する

1リットルあたりの燃費=トリップメーターの距離(km)/給油量(L)

例えば、150km走行後に6リットルの給油で満タンになった場合、今回のツーリングでは、「150km/6km=1リットルで約25km走行できた」ということがわかります。

バイクカタログの燃費=実際の燃費になる?

カタログ掲載された燃費は、アクセルを開けっ放しでテスト走行したときの数値です。これに対して、実際の公道走行では、以下のように燃費を悪くするさまざまな要素があります。

  • 信号でのストップ&ゴー
  • 交差点やカーブでの減速
  • 渋滞によるノロノロ運転 など

したがって、カタログの燃費は、バイクを比較検討するときの参考値にはなるものの、「1リットルのガソリンでどれだけ走れるか?」の把握には使えません。自分の愛車の燃費を正しく知るには、生活圏での走行やツーリング時に満タン法を使って計算してみる必要があります。

そもそもバイクの燃費は良いの?悪いの?

バイクの燃費は、車種やパーツの経年劣化、カスタムなどの諸条件によって大きく異なります。

一般的な原付バイクは、とても低燃費です(燃費が良いということ)。一方で、排気量の大きなバイクはあまり燃費が良くありません。また、古いバイクよりもFI(フューエルインジェクション)などの最新技術が搭載された新しいバイク、大型バイクより車格が小さく軽いバイクの燃費のほうが良い傾向があります。

ちなみに、原付以外のバイクの燃費は、普通自動車と比べるとあまり良いとはいえません。その理由は、原付以外の多くのバイクは、エンジンを高回転させることで、出力やトルク特性を最大限に発揮するエンジン特性だからです。

また、バイクのエンジンはショートストロークであるため、普通自動車のように低回転で高いトルクを発揮することはあまり得意ではないことも、燃費の悪さに関係しています。

バイクの燃費の悪さを改善することはできる?

バイクの燃費は、以下の要素の改善、工夫によってよくなる可能性が高いです。

  • メンテナンスをきちんと行なう
  • 走り方を変える
  • 燃費向上につながるアプリやアイテムを活用する

ここからは、燃費改善につながる各方法について、詳しく解説していきましょう。

バイクの燃費向上につながる点検・メンテナンス項目

バイクの燃費向上につながる点検・メンテナンス項目

まず、部品が壊れていたり、経年劣化でエンジンに負担がかかっていたりする場合、バイクが本来持つスペックを発揮できず燃費が悪くなります。したがって、可能な限り低燃費で走行したい場合は、まず、燃費性能に関わる以下の項目について定期的な点検やメンテナンスをすることが大切です。

エアフィルター

エンジンに入る空気をきれいにするパーツです。エアクリーナーエレメントとも呼ばれています。エアフィルターに汚れやゴミ、埃が詰まると、必要量の空気を吸い込めず、本来のパワーを発揮できなくなります。低燃費で走行するなら、定期的な清掃や新品との交換が必要です。

お店での作業実績はこちらから確認できます!
エアクリーナーフィルター交換に関する作業一覧

プラグ

プラグは、エアフィルターを通して取り込んだ空気を爆発させるパーツです。3,000km~5,000kmでの交換が理想ですが、エンジン不調が起こらない限り、交換しない人も多い部品になります。

プラグに真っ黒なススがついていたり、経年劣化で電極の角が丸くなっていたりする場合も、十分な火花が飛ばないことでエンジンのかかりを悪くします。その結果、ガソリンを多く消費してしまい、燃費悪化を招く場合があります。

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スパークプラグ交換に関する作業実績一覧

スプロケット

スプロケットとは、ローラーチェーンと軸の回転を伝達させる歯車です。購入した中古バイクが加速重視のセッティングになっていた場合、回転数が増えることで燃費が落ちる可能性があります。

街乗りでは気付きにくいポイントですが、中古バイクのツーリング時に燃費が改善されない場合は、スプロケットが最高速寄りになっているかをチェックしたほうがよいでしょう。

タイヤの空気圧

タイヤの空気圧が下がると、タイヤと路面の接地面積が増え、走行時に無駄なエネルギーを使うことで燃費が悪くなります。また、空気圧低下は、ハンドリング悪化の原因でもあります。

多くのガソリンスタンドでは、空気圧チェックができる空気入れが常備されています。そのため、ツーリング出発前の給油時には、空気圧チェックを習慣化してみてもよいでしょう。タイヤの適正空気圧は、スイングアームやチェーンカバーに貼り付けられているシールに記載されています。

オイル

エンジンオイルの粘度や量、汚れなども、燃費に大きく影響します。例えば、結露の水分とオイルや、燃焼しきれないガソリンとオイルが混ざった場合、粘度が下がることで燃費が悪くなります。また、粘度が高すぎるオイルを入れた場合も、フリクションロス(摩擦抵抗によるパワーの損失)による燃費低下が起こります。

オイル量についても、多すぎても少なすぎてもいけません。オイルのレベルゲージを確認するときには、メンテナンススタンドを使って車体を水平に保ちましょう。

関連記事:「メンテナンスに使えるバイクスタンド18選!各種類の役割や選び方を解説」

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エンジンオイル交換に関する作業一覧

アクセルシャフト

燃費悪化の直接的な原因ではありませんが、ホイールとタイヤ回転軸の抵抗を増やさないためにも、アクスルシャフトにグリスを塗っておくことも必要です。ちなみにバイクには、グリスアップが必要なパーツがたくさんあります。

  • ブレーキレバー
  • クラッチ
  • ステムベアリング
  • スイングアーム など

グリスの種類については、以下記事を参考にしてみてください。

バイクメンテナンス時のグリスの種類と使い分け方のまとめ

チェーン

チェーンの張りすぎ・緩みすぎも、フリクションロスの増加によって燃費低下につながります。バイクチェーンの交換時期は、15,000km~20,000kmとされています。また、劣化が早いノンシールチェーンの場合、走行距離10,000km以上でメンテナンスやチェックが必要です。

チェーンの腐食や経年劣化は、走行中の断裂につながるリスクがあります。したがって、以下のような症状に気づいたときには、早めにチェーンの点検や交換準備をしたほうがよいでしょう。

  • カシメピンが緩んでいる
  • アジャスター調整が限界になっている
  • チェーンが波打っている
  • チェーンにバッテリー液が付いている など

バイクチェーンの交換時期と正しい交換手順をご紹介!

ブレーキ

ブレーキキャリパーのシールが劣化すると、ピストンが元の位置に戻らないことで、ブレーキがかかり続ける状態になってしまいます。ブレーキの引きずりと呼ばれるこの症状は、メンテナンススタンドなどを使ってタイヤを持ち上げ、空転させることで確認可能です。

このチェックでタイヤが2回転しなかった場合は、オーバーホールも検討したほうが良いかもしれません。20,000km以上メンテナンスをしていない場合も同様です。

燃焼室

燃焼室にカーボン(タール燃えカスやスス)が溜まると、エンジンパワーや燃費が低下しやすくなります。これは、走行距離が伸びたバイクによく起こる症状です。燃焼室のカーボンは、添加剤を使って除去できます。

ガソリンに混ぜるタイプや、燃焼室に直接吹き込むものがあります。それぞれの使用方法を確認してから作業を進めてください。

サイレンサー

交換したサイレンサーの抜けが良すぎる場合も、燃費は悪化します。その理由は、低回転時のパワーが低下することで、アクセルを余計に使いがちになるからです。

サイレンサーの抜けが良すぎるバイクは、周囲の迷惑になるほどの爆音が出ることもあります。燃費向上させるには、エンドバッフルやインナーサイレンサーを装着するとよいでしょう。

バイクの燃費向上につながる走り方のポイント

バイクの燃費は、車両の扱い方や走り方によっても大きく変わってきます。低燃費を求めるなら、以下のポイントを心がけて走行するのが大切です。

「急」がつく走り方をやめる

低燃費を目指す場合、「急」がつく以下の走り方は基本的にNGです。

  • 急発進
  • 急加速
  • 急減速
  • 急停止

アクセルは一気に開けず、どのような場合もエンジンの回転数に合わせて徐々に速度を上げていけるアクセルワークを意識しましょう。これを意識するだけでも、エンジンに大きな負担が掛かるのを防ぎ、無駄なガソリン消費を抑えやすくなります。

また、微調整が利くアクセルワークが身に付けば、ライディングテクニックそのものも向上させられるといえます。

また、低燃費につながるブレーキングは、前を走行する車両と車間距離を十分にとって走行することで実現可能になります。エンジンへの負担を減らすために、ギアを落としてエンジンブレーキを活用するのもおすすめです。

適正なシフトチェンジを行なう

燃費を落とさないためにも、滑らかで小さく適正なギアチェンジを行ないましょう。ここでのポイントは、低いギアで引っ張りすぎずに、良いテンポで早めにギアを上げていくことです。

例えば、大型バイクで高速クルーズをする場合、各ギア3,000rpmぐらいでシフトアップしたほうが燃費は良くなります。追い越しでは、トップギアから1段階落としたほうが俊敏な加速が得られやすくなるでしょう。

ほかには、チェーンの遊びを利用し、ノークラッチシフトを行なうのもおすすめです。ノッキング症状は、速度に見合ったギアになっていないことで生じます。こうした現象が起こらないように、自分のシフトチェンジ技術を磨くことも大切です。

無駄なアイドリングをしない

低燃費を目指すなら、休憩中などの無駄なアイドリングも避けましょう。アイドリングを減らす取り組みには、地球環境のCO2を削減する効果もあります。

ちなみに、近年の普通自動車では、渋滞中や信号待ちなどでエンジンを停止させるアイドリングストップシステムを搭載する車種も多くなりました。バイクについては、ホンダが小型二輪車用のシステムを開発しています。

対象車種でアイドリングストップシステムをONにした場合、燃費が向上することもわかっています。そのため、125ccクラスのスクーター購入を検討しているなら、この機能が搭載されている車種を選んでみてもよいでしょう。

荷物を減らす

燃費を向上させるには、余計な荷物を積まないことも大切です。普通自動車の場合ですが、10kgの荷物を載せて50km走行することで、15ccの燃料が無駄になることがわかっています。

キャンプツーリングをする場合、テントや調理器具といった荷物が多くなりがちです。しかし、食材や飲料などを現地のスーパーなどで購入すれば、行きの荷物が減ることで燃費向上しやすくなります。また、荷物ではありませんが、パーツやアクセサリーのつけ過ぎにも注意が必要です。

計画的なツーリングを行なう

知らない土地にツーリングに行くと、以下のシーンでバイクに負担がかかる無理なシフトチェンジや急発進、急ブレーキが増えやすくなります。

  • 目的地に入るために急転回してしまう
  • 道を間違えて焦ってしまう
  • 宿のチェックインに間に合わず急いでしまう など

落ち着いて低燃費のエコライドをするには、事前に目的地を決めて所要時間などを計算し、計画的なツーリングを行なうのが理想です。計画的に行動すると、不安や焦りが減って安全運転も可能になります。

バイクの燃費向上に活用できるスマホアプリ6選

バイクの燃費を向上させるには、便利なスマホアプリを活用するのもおすすめです。

例えば、ツーリングの度に燃費を記録しておけば、同じルートを走行した前回データとの比較も可能になります。また、記録を続けることで、燃費向上へのモチベーションも上がりやすくなるでしょう。

ここでは、人気アプリの特徴を紹介していきます。

燃費記録簿−超カンタンな車の燃費記録アプリ−

その名のとおり、簡単入力で燃費記録ができるアプリです。入力データは、年別・四半期別・月別で集計できます。車両は無制限で登録可能となっているため、複数台のバイクを所有するライダーにもおすすめです。

燃費記録簿−超カンタンな車の燃費記録アプリ−

燃費メモ

給油記録から燃費計算できるアプリです。給油記録は、オドメーターとトリップのどちらでも入力可能になります。マイカー管理機能もあるため、保険会社の連絡先や車検日の管理に使ってもよいでしょう。メモ機能では、ドライブ日記もつけられます。

燃費メモ

RevNote by 繋がるバイク−燃費 整備手帳−

YAMAHAが開発したバイクライフをサポートするアプリです。給油記録や燃費履歴のほかに、愛車の整備やカスタマイズ履歴なども入力できます。お気に入りスポットの位置情報は、地図アプリやナビアプリとの連携も可能です。

RevNote by 繋がるバイク−燃費 整備手帳−

シンプル走行距離記録−走った距離、給油を記録して燃費管理−

走行距離と給油、オイル交換の管理ができるアプリです。走行距離については、見やすいグラフで表示されます。カテゴリ機能も実装されているため、通勤通学とツーリングといった乗車シーンや、普通自動車とバイクなどの車両で分けて管理をしてもよいでしょう。

シンプル走行距離記録−走った距離、給油を記録して燃費管理−

バイク メンテナンス・日記

バイクのメンテンナンスやツーリング記録の管理アプリです。入力した各記録は、写真つきのタイムラインで表示されます。金額を入力した場合、年間費用の集計も可能です。複数台の車両情報を一括管理できる魅力もあります。

バイク メンテナンス・日記

HondaGO RIDE

ホンダが開発した燃費計算とツーリング記録のためのアプリです。愛車を登録すると、車検メンテナンスや各種保険、給油記録まで多彩な情報を管理できます。ツーリングに出かけるときには、走行ルートを記録できるTOURING機能の活用がおすすめです。写真やコメントを入れたツーリング記録は、ほかのアプリユーザーとも共有できます。

HondaGO RIDE

まとめ

コロナ禍のようにガソリン高騰が続く時代には、バイクの燃費の向上によって維持費を抑えていくのがおすすめです。バイクの燃費は、点検・メンテナンスや走り方を変えることで向上できます。セルフでバイク整備ができない場合は、実績豊富な専門店に相談するのがおすすめです。

本記事は、2021年9月9日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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