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フロントフォークオイルの交換の必要性とは?頻度や費用、交換手順を解説

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衝撃吸収のために重要な役割を果たすフロントフォークのオイルは、どのくらいの頻度で交換すれば良いかご存じでしょうか?

オイル交換はバイクショップなどに依頼することも、自分で行なうこともできます。依頼するには費用がかかり、自分で行なう場合には適切な手順に従うことが重要です。

この記事では、フロントフォークオイル交換の必要性や、頻度・費用・交換手順などを解説します。オイル交換を検討しているという方は、ぜひ参考にしてください。

フロントフォークのオイル交換は必要?

フロントフォーク内のオイルは、エンジンオイルと同様に粘度があるため、使用を続けると劣化して粘度が低下してきます。粘度が低下すれば減衰力が低下するため、衝撃吸収が正常に行なわれなくなり、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。

  • フロントフォークからのオイル漏れ
  • 走行時の衝撃増加

バイクのダメージが増えると、結果的にバイクの寿命を縮めることにもなりかねません。
安全かつ快適に走り続けるためには、フロントフォークオイルの定期的な交換が欠かせません。しばらく点検をしていない場合は、正常な状態か一度調べてみてください。

また、オイルだけではなく、オイルが漏れないように保持するオイルシール、ゴミの侵入を防ぐダストシールなどの消耗部品も、オイルと同様に劣化します。消耗部品が劣化すれば、オイル漏れやインナーチューブへの傷などにつながることもあるので、チェックしておきたいところです。

消耗部品の劣化が目立ってきたら、フロントフォークを分解・洗浄し、消耗部品の交換を行なうオーバーホールを、オイル交換と同時に行なうのもおすすめです。

オイル交換の頻度はどれくらい?目安を紹介

フロントフォークのオイル交換は、一般には走行距離5,000~1万劼瓦箸鯡椣造帽圓覆Δ里良いとされます。

ただし、これは車種や走行距離などによっても異なります。走行していて「どうも衝撃が増してきた」などと感じられる場合には、フロントフォークのオイルの劣化を疑ってみてください。

オイル交換はどこに依頼する?

フロントフォークのオイル交換は、自分で交換する方法と業者に依頼する方法との2つがあります。それぞれのメリット・デメリットについて見てみましょう。

自分で交換する

フロントフォークのオイルを交換する際には、フロントタイヤとフェンダーを取り外したうえで、フロントフォークを車体から抜き取る必要があります。それなりの手間はかかりますが、それほど難しい作業ではないため、フロントフォークのオイル交換を自分で行なうことは可能です。

業者に依頼した場合には、費用としてオイル代(3,000~4,000円程度)のほかに工賃(1万円~1万5,000円程度)がかかりますが、自分でやればオイル代だけで済むことになります。この費用を節約できることが、フロントフォークのオイル交換を自分で行なう最大のメリットでしょう。

ただし、費用が節約できるのは、オイル交換に必要な工具をすでに持っている場合の話です。

工具を持っていない場合には買いそろえなくてはならなくなり、そのための費用は決して安くはありません。業者へ依頼するより、割高になってしまう可能性もあります。

業者に依頼する

バイクショップなどの業者でも、フロントフォークのオイル交換はしてくれます。手慣れたプロの作業により短時間で交換してもらえるため、急いでいて時間がない場合には最適です。

また、業者に依頼する場合は、点検や他のメンテナンスをセットでやってもらうこともできます。オイルシールなどの消耗部品が劣化している場合には、オーバーホールまでしてもらうのもよいでしょう。

業者に依頼する場合のデメリットは、先述のとおり費用がかかることです。フロントフォークのオイル交換は、フロントフォークの脱着が必要なため、エンジンオイル交換などに比べると、どうしても高めの工賃がかかります。

また、人気のバイクショップや専門店は、曜日や時間帯によっては混み合っていることもあります。事前予約しておかないと、順番待ちで時間がかかってしまうこともあるかもしれません。

バイクショップによるフロントフォークのオイル交換、オーバーホールの作業実績は、以下のページに詳しく紹介されています。

>>フロントフォークオーバーホールの作業実績一覧

フロントフォークのオイル交換に必要な道具と手順

フロントフォークのオイル交換に必要な道具と手順

フロントフォークのオイル交換に必要な道具と、詳しい手順を見ていきましょう。

オイル交換に必要な道具

フロントフォークのオイル交換には、以下の道具が必要になります。

  • 注入用の新品フォークオイル
  • グリス
  • 漏斗
  • 計量カップ
  • 廃油用ケース(2L前後)
  • フロントスタンド
  • レンチやドライバー類(バイクに使われているボルトやネジに適したサイズのもの)

オイル交換の手順

作業に入る前にまず、バイクをしっかり固定しておかなくてはなりません。メンテナンス初心者は、作業中にバイクを倒してしまうこともよくあるので、気を付けてください。

フロントフォークのオイル交換では、フロントタイヤを取り外すことになるため、車体に対応したフロントスタンドに固定しておきましょう。

では、詳しい手順を4つの段階に分けて説明します。

1. フロントフォークの取り外し

最初に、フロントタイヤとフェンダーを取り外してから、フロントタイヤを外します。その際、あとで組み立て直すときのこと考えて、ブレーキホースや配線類の取り回しを確認しておきましょう。スマートフォンやデジカメなどで、写真撮影しておくことがおすすめです。

また、トップブリッジから突き出ているフロントフォークのインナーチューブの長さを、ノギスで計測してメモしておきましょう。

フロントフォークを車体から抜き取る際には、トップキャップをあらかじめ緩めておくと、その後の作業が楽になります。フロントフォーク単体にしてからでは、トップキャップは極めて緩めにくくなるからです。

トップキャップを緩めるときは、トップブリッジとフォークトップを結合しているボルトを抜き取り、スクラムクランプを緩めてインナーチューブを少しだけ下げ、再びスクラムクランプを締め直します。このようにしてレンチが入るようにしてから、トップキャップを緩めましょう。

ここまで準備が終わったら、以下の手順でフロントフォークを取り外します。

  1. ブレーキキャリパーの固定ボルトを取り外し、ブレーキキャリパーを取り外す
  2. アクセルシャフトを取り外し、フロントホイールを取り外す
  3. フロントフェンダーの固定ボルト・ナットを取り外し、フロントフェンダーを取り外す
  4. トップブリッジの固定ボルトとアンダーブラケットの固定ボルトを取り外し、フロントフォークを下に引き抜いて取り外す

以上の手順を、左右両側のフロントフォークに対して行ないます。

フロントフォークは力を入れなくても、すっと抜き取れるはずです。もしスムーズに抜けない場合は、インナーチューブが歪んでいる可能性があるため、インナーチューブの交換も必要になるかもしれません。

2. 古くなったオイルの排出・内部清掃

取り外したフロントフォークのトップキャップを外して、古いオイルを排出します。

トップキャップを外す際、一般的なダンパーロッド式の場合は、なかにあるスプリングが一気に伸びてキャップが飛び出すことがあります。ウエスでキャップを抑えるなどしながら、注意して外してください。

トップキャップのほか、カラーやスプリングシート(ワッシャー)など、取り外せるパーツはすべて取り外してから、廃油用ケースにオイルを排出します。だいたい排出できたら、さらにインナーチューブを上下にストロークし、残ったオイルをすべて排出しましょう。

排出したオイルの量や濁り具合・臭いから、劣化具合を確認します。まず、量が著しく少ないときはオイル漏れが疑われるため、オイルシールの交換が必要かもしれません。

また、オイルが激しく濁っていて、「傷んだ野菜のような臭いがする」「泥のようなスラッジがオイルの底に沈殿している」など著しく劣化している場合は、フォーク内の清掃が必要です。

フォーク内部にパーツクリーナーをスプレーする、あるいは少量の灯油やガソリンを注入するなどして洗浄しましょう。併せて、清掃できるパーツはすべて、パーツクリーナーを使用して清掃します。

排出したオイルの処分は、地域の処分方法に従って廃棄するか、ガソリンスタンドやバイクショップで処分してもらいます。

3. オイルの注入

パーツの清掃が終わったら、新しいオイルを注入します。オイルの注入量の調整法は、「オイルレベル」と「油面調整」の2種類です。

オイルレベルとは、計量カップを使用して、指定量のオイルを注ぐことです。サービスマニュアルにオイルレベルの表記しかない場合には、オイルレベルでオイルを注入します。

ただし、計量カップや漏斗にオイルが付着するため、実際に注入されるオイルの量は計量したものより少なくなります。そのため、油面調整のほうが必要量のオイルを正確に注入可能です。

油面調整を行なうためには、指定量より30mlほど多めにオイルを注入し、エア抜きしてから、油面調整ツールによって指定量の油面に調整します。

4. フロントフォークの取り付け

ウエスとパーツクリーナーでインナーチューブを清掃したのち、オイルを注入したフロントフォークを車体に取り付けましょう。

まず、アンダーブラケットに通してから、トップブリッジに通します。左右フロントフォークの突き出し量をノギスで確認したうえで、アンダーブラケットおよびトップブリッジの固定ボルトを、トルクレンチを使用して指定トルクで締め付けます。

取り外した部品はすべて取り付け、フロントホイール・ブレーキキャリパーを取り付けたら、フロントフォークのオイル交換は完了です。

フロントフォークのオイル交換のショップによる作業実績は、以下の記事でも詳しく紹介しています。

例:ライブDIO ZXのフロントフォークオイルシール交換

フロントフォークのオイル交換におけるよくある質問

フロントフォークのオイル交換に関する、よくある質問とその答えをご紹介します。

使用するオイルはどのようなものが良い?

フォークオイルは、#5、#10、#15など粘度が異なるものがあります。番号が大きいものほど粘度が高く減衰力が大きいため、フォークが伸び縮みしにくくなることが特徴です

サーキットなどでハードな走りをする場合は、粘度の高いフォークオイルを、オフロードなどで路面追従性が求められる走りをする場合には、粘度の低いオイルを一般的に使います。

ただし、むやみに減衰力を高めたり低めたりしてしまうと、乗り心地も悪くなってしまいます。街乗りがメインであれば、純正と同じ粘度にしておくのがよいでしょう。

フォークオイルの劣化により粘度が減少し、減衰力も減少している場合には、オイルの交換によりしっかりとした減衰力を感じられるようになるはずです。

オイル交換後にストロークが早く柔らかく感じる場合の対処は?

プリロードを、初期の設定に戻しましょう。プリロードとは、ライダーがバイクに座った際、バイクが適度に沈み込むための設定です。

プリロードを初期の設定に戻すためには、まずインナーチューブに結束バンドを巻き付けて走行します。ブレーキングをしてフルボトムさせたあと、結束バンドの位置から1/3~1/4が目安です。

オイルの注入量はどの程度が適量?

オイルの量が少ないと、フロントフォーク内部の空気量が多くなるため、ストロークが柔らかく感じられます。逆に、オイルの量が多い場合は空気量が少なくなるため、ストロークは硬めに感じられます。好みに合わせて、量を調整してください。

交換時期を大きく超過した場合はどうする?

交換時期を大きく超過した場合には、フォークオイルの著しい劣化が見込まれることはもちろん、パーツにもダメージがおよんでいることが予想されます。オイル交換だけでなく、点検やオーバーホールをしたほうがよいでしょう。

まとめ

フロントフォークオイルが劣化すると、オイル漏れなどのトラブルが起こりやすくなります。フロントフォークオイルが劣化したまま走り続けていると、バイクの寿命を短くしてしまうリスクも考えられるので、定期的な交換をおすすめします。

フロントフォークオイルの交換は、5,000~1万劼瓦箸鯡椣造帽圓覆い泙靴腓Α

オイル交換は自分で行なうこともできますが、1万円~1万5,000円程度でバイクショップなどの業者へ依頼もできます。自分でオイルを交換する場合には、適正な手順に沿って行なってください。

なお、オイル交換時期を大きく超過してしまった場合は、パーツにダメージがおよんでいる可能性があるため、点検やオーバーホールが必要になることもあるでしょう。不安な場合は、バイクショップなどに依頼すると、確実にメンテナンスできるので安心です。

本記事は、2021年12月27日時点の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。