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バイクのスーパーチャージャーとは?メリット・デメリットも徹底解説

人気メーカーからスーパーチャージャーの搭載バイクが発表された2019年以降、一時期は下火のように思われていたこの機構に再び注目が集まるようになりました。

この記事では、バイクにおけるスーパーチャージャーという仕組みやメリット・デメリットについて、わかりやすく解説していきます。

バイクのスーパーチャージャーとは?

バイクのスーパーチャージャーとは、クランク軸やカムシャフト軸といったエンジンの回転力を使ってコンプレッサー装置を回す機構の総称です。スーパーチャージャーは、タービンを回して空気を強制的にタービンへと送り込む過給エンジンの一種でもあります。

この機構には、同じ過給エンジンであるターボチャージャーよりも遥かに長い歴史があります。そして世界で初めてこの機構が搭載されたのは、1921年に発売された外国の普通自動車となるようです。一方、市販のバイクでは2005年にスーパーチャージャー搭載の原付きスクーターが登場しています。

多彩な種類のあるスーパーチャージャー

スーパーチャージャーには、乗り物の特徴や使用環境によって以下のように多彩な種類が用意されています。

  • 遠心式
  • スクロール式
  • リショルム式
  • スライディングベーン式
  • レシプロ式
  • ルーツ式

例えば、過給器内部がコンパクトなスライディングベーンは、かつての航空機やオートバイに用いられる種類でした。また、振動・騒音ともに少ないリショルム式は、潜水艦で多く使われるスーパーチャージャーの種類となるようです。

スーパーチャージャー搭載のバイクに乗るメリットとは?

スーパーチャージャー搭載のバイクに乗るメリットとは?

スーパーチャージャーのバイクには、以下のようなメリットがあります。

アクセルのレスポンスが速い

多くの人が実感するのが、パワーの出方における時間のズレが少なく、なめらかな出力の中で高いアクセルレスポンスを実感できることです。これは、エンジンが始動した直後から過給が始められる特性によって生じるメリットとなります。

スーパーチャージャーならではの速さは、かつて高度によって空気の薄い環境下でエンジン燃焼させるプロペラエンジンの世界でも多く活用されていました。ですから、ジェットエンジンが普及する前には、過給器のスーパーチャージャーが空の業界で大活躍していた時代もあるのです。

エンジンが熱を持ちにくい

吸気温度が低いスーパーチャージャーは、排気ガスを利用するターボチャージャーと比べて熱を持ちにくい機構です。近年の猛暑によって生じるバイクの熱の問題をどうにかしたいと悩む人には、スーパーチャージャーのように普段とは異なる機構のバイクに乗り換えるのも選択肢になるかもしれません。

コンプレッサーの回転音を堪能できる

スーパーチャージャーの種類によっては、エンジンを始動した直後からコンプレッサー回転時に生じる独特の金属音を堪能できる場合もあります。「ミューン」や「キュイーン」と表現されることの多い変わった音が、バイクファンの心を掴むこともあるようです。

スーパーチャージャー搭載のバイクにもデメリットはある?

スーパーチャージャー搭載のバイクに乗った場合、以下のデメリットを感じることもあります。

燃費が低下する

スーパーチャージャーは、エンジンの回転力を使ってコンプレッサー装置を回すため、どちらかといえば燃費が下がりやすい機構となります。ですから各メーカーでは、ターボチャージャーに劣らない燃費効率を目指して工夫や開発をおこなっています。

重量がある

軽快なバイクを求める人にとっては、スーパーチャージャーならではの装置重量もデメリットとなります。また、重い車体を動かすとなればそれだけ多くのパワーも必要となりますので、この特徴が燃費の低さと関係しているのです。

高回転域では力を発揮できない

早くコンプレッサー装置をまわせるスーパーチャージャーは、どちらかといえば低回転域や中回転域で性能を発揮する機構です。そのため、大手のバイクや自動車メーカーでは近年、高回転域が得意なターボチャージャーとスーパーチャージャーを両立させた画期的なシステムを開発するようになりました。

最大出力に限界がある

スーパーチャージャーの最大出力は、高回転域のトルクを上げられるターボチャージャーと比べて低い特徴があります。これは比較対象となりやすいターボ車には、速度や排気量が増すほどタービンがまわり、圧力が出るという特徴があるからです。

これに対して、一定の圧力しか出せないスーパーチャージャーの場合、ある程度の出力が出たところで、コンプレッサーを動かす力が邪魔になることもあるといわれています。

まとめ

バイクのスーパーチャージャーとは、エンジンの回転力を使ってコンプレッサー装置をまわす機構です。スーパーチャージャー搭載のバイクに乗る最大のメリットは、アクセルのレスポンスが非常に高いことです。そのため、かつてのスーパーチャージャーは、素早くエンジンを燃焼させる必要のある航空機の世界でも活用されていました。

そんなスーパーチャージャーにも、ターボチャージャー搭載のバイクなどと比べて重量があり、燃費が低下しやすいといったデメリットがあります。ですから近年では、スーパーチャージャーとターボチャージャーを両立させた仕組みを開発する企業も増加傾向にあるようです。

バイクの機構にはそれぞれにメリット・デメリットがありますので、特徴を詳しく把握したうえで、ご自身のスタイルに合うものを選ぶようにしてください。

本記事は、2020年2月28日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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