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バイクのマフラーバンテージとは? 役割やメリット・デメリットを解説!

バイクのマフラーバンテージとは、マフラー(エキマニ)にぐるぐると巻いてある包帯のようなものをいいます。見たことがある人もいると思いますが、何のために巻いてあるのかまではわからないという方も多いでしょう。
このページでは、「バイクのマフラーバンテージの役割やメリット・デメリット」について解説していきます。

バイクマフラーのバンテージとは?

バイクのマフラーに巻くバンテージは、正確には「サーモバンテージ」と呼ばれます。その他、「エキゾーストラップ」と呼ばれることもあります。

サーモバンテージは主にガラス繊維でできた帯状のもので、エキマニに巻きつけることで断熱効果を得られます。
サーモバンテージの断熱効果はかなり高く、走行後のエキマニを素手で触っても大丈夫なほどです(危険なので実際には触らないでください)。

バンテージの本来の役割はエキマニの熱を断熱し排気管の温度を上げることですが、2次的な効果として火傷の防止にもつながります。また、アメリカンなど一部の車種ではドレスアップ目的でバンテージを巻くこともあります。

マフラーにバンテージを巻くメリット

マフラーにバンテージを巻くメリット

マフラーをバンテージで断熱すると、バイクにとってどのようなメリットがあるのでしょうか?以下で見ていきましょう。

排気効率が向上する

サーモバンテージによって得られるメリットの中でも、特に大きいのが排気効率の向上です。

空気は温められると膨張するため、圧力がかかり早く外(大気)に出て行こうとします。「空気が早く外に出て行く=排気ガスがよく抜ける」ことになり、高回転域での伸びが良くなります。
そのため、特に高回転域を多用するサーキット走行ではサーモバンテージは重宝されます。

ただし、マフラーは抜けすぎてもパワーダウンにつながることもあり、サーモバンテージを巻く=必ずパワーアップするというわけではありません。また、低回転を多用する街乗りではサーモバンテージのメリットが感じ取れないこともあります。

吸気・燃焼効率も向上する

エキマニが高温になることによって燃焼温度が上がると、燃焼効率が上がり完全燃焼しやすくなります。燃焼効率が高くなる、つまりエネルギー効率が良くなるのでエンジンパワーの向上が期待できます。
加えて、マフラーの触媒は温度が上がったほうが高い浄化効果を発揮するので、排気ガスに含まれる不純物も軽減されます。

また、排気の抜けが良くなることによって、それに引っ張られて吸気の効率もアップします。吸気と排気はセットで、排気が抜ければそれだけ空気を吸える量も増えるからです。

ただし、吸気排気効率が向上した場合、それに伴って点火系や燃調もセッティングしないと完全には性能を引き出すことはできません。
すべてをバランスよくセッティングすることで、初めてサーモバンテージの力を引き出せるといえるでしょう。

エキマニを保護できる

エキマニは車体の下部に取り付けられているため、何かの拍子で地面に擦ってしまうことがあります。そうした場合、サーモバンテージがあればエキマニを直接地面に擦ることはなくなり、保護できます。

特に、車高を低くしているバイクの場合はエキマニが擦れて穴が空くことも少なくないので、サーモバンテージによって保護するのは有効な手段といえるでしょう。
ただし、サーモバンテージはそれほど強度のあるものではないので、擦れて破れたら定期的に交換する必要があります。

マフラーにバンテージを巻くデメリット

ここまでの解説だと、サーモバンテージにはメリットが多いように思えるかもしれません。しかし、メーカーが純正で装備していないことからもわかるように、サーモバンテージには以下のようなデメリットもあります。

低回転域でトルクがなくなる

先ほど解説したように、サーモバンテージには断熱することで排気の抜けを良くする効果があります。これは高回転時にはメリットですが、低回転時にはデメリットとなります。

低回転域では排気の圧力(排圧)が弱いため、排気が抜けすぎることによってうまく排気ガスを外に引っ張り出せなくなってしまうからです。これを専門用語で「排気流速が下がる」といいます。

排気流速が下がると排気ガスを外に導くために余計なエネルギーが必要になるため、低速トルクがなくなってしまうのです。

エキマニが錆びやすくなる

サーモバンテージ自体はガラス繊維で出来ているため錆びることはありませんが、エキマニとサーモバンテージの間に水滴が溜まるため、エキマニが錆びやすくなってしまいます。

エキマニのメンテナンスがしづらい

サーモバンテージを巻きつけていると、エキマニを掃除するなどのメンテナンスがしづらくなります。また、エキマニの表面を直接見ることができないため、錆の発生やクラック(亀裂、ひび割れのこと)などに気づきにくい点もデメリットです。

まとめ

いかがでしたか?「バイクのマフラーに巻いてあるあの布はなんだろう?」と思っていた人も、その役割を知ることができたかと思います。
取り付け自体はお手軽なので、メリット・デメリットを理解したうえでサーモバンテージを巻いてみてはいかがでしょうか?

本記事は、2020年1月30日の情報です。記事内容の実施は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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